「フリーターだから、就活に有利な資格を色々取ってみてる」、「職歴がない分、何か資格を取ってから就活しようと思っている」…。このように考えているフリーターも多いですが、実はフリーターの就活では、資格の有無はさほど重要ではありません。有名な資格や人気のある資格ですら、全く役に立たなかったりもします。

ここでは、就活に無意味な資格の中で代表的な資格と、フリーターからの就職で重視されるポイントフリーターの就活でやるべきことを解説します。就職を有利にしたいフリーターは、ぜひ参考にしてください。

履歴書に書いて損はないけれど・・・フリーターの就職に意味ない資格4選

①TOEIC600点

TOEICは企業にも求職者にも人気の資格で、一般的には600点以上のスコアなら履歴書に書くとよいと言われています。履歴書に書くのは問題ありませんが、採用されるかというと、600点はかなり微妙なスコアです。

900点以上高得点を取っていたり、フリーター生活の中で英語を使う環境だった場合などは英語力が武器になりますが、TOEIC600点程度の英語力ではあまり意味がないのが本当です。

応募資格が「TOEIC600点以上」と書かれている求人でも、実際はそれ以上の英語力を求めていることが多く、「TOEIC600点のフリーター」では不採用になってしまいます。特に外資系では、鼻で笑われるのが落ちです。

TOEICだけでは実践的な英語力は身につかない

内資系の一般企業でも、TOEICのスコアに加え、英語を使った経験がないとアピール力に乏しいです。

日本でいう一般的なTOEICでは、英語を読む・聞き取る力はある程度、習得できますが、書く・話す力は身につかないので、英語でのアウトプットが必要な職場の場合は特に、TOEICのスコアだけではまるで使い物にならないからです。

②英検2級

日本社会ではTOEICの方が「使える英語」と思われており、採用担当も「英検は学生が取る実用性のない資格」と認識している人が多いです。そのため、英検2級の資格があっても、就活では全く評価されません。

実際、英検2級は、英語力としては高校卒業程度のレベルなので、大学入試の英語試験を突破するのすら難しく、仕事の場では全く役に立ちません。

英検を履歴書に書くなら、準1級以上です。準1級は、大学中級程度の英語力になってくるので、合格できる人が少なく希少性があります。

③日商簿記3級

簿記は事務系を目指す人に人気の資格です。特に企業から評価されやすいのは、日商簿記の資格です。ただし、3級は商業高校1年生の知識レベルなので、あまりアピール材料にはなりません。特に、取得後何年もペーパー資格だった場合は、アピール力は皆無です。

履歴書に書いてよいのは、日商簿記2級からです。2級以上になれば、実用的なスキルとしてのアピール材料になります。

ただし、事務系の職種は経験者を求める求人がほとんどなので、フリーターの場合は、簿記の資格を活かした実務経験をアピールできないことがネックになります。

④MOS

Office系ソフトは使えるのが当たり前なので、「普通の人よりできます」程度の能力ではアピールになりません。MOSの難易度も低く、学生のうちに取得している人も多いため、在学中の就活ですらあまり役に立たないです。

フリーターならなおさら、MOS程度の熟練度ではアピール効果が薄いです。

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一貫性のある資格ならアピール材料になるが・・・

志望企業の業務に関連する資格を多く取得しているのであれば、評価が高くなります。しかし、就職を焦るあまり、取れる資格を全部取ったというような場合は、逆効果です。

資格の傾向に一貫性がないと、「何がやりたいのか分からない」「飽きっぽい人物なのでは?」といった印象を与えてしまうからです。

資格系講座で人気の、ファイナンシャルプランナー2級以下や医療事務、秘書検定など、難易度が低い資格のコレクターは要注意です。

資格欄を埋めるためだけに、誰でも取れるような民間資格や初級の資格を取っても、採用担当者には就活のために適当に取っただけだと見抜かれてしまうので、かえってマイナスです。

開業する人が多い資格も要注意

行政書士は難易度が高く、就活で有利になりそうに感じますが、行政書士のように開業する人が多い資格も要注意です。「近々独立する気で、すぐ辞めてしまうだろう」と思われてしまい、不利になることがあるからです。

フリーターにとって「資格なし」より就職に不利なことって?

もっともキツイのはフリーターとしての実績すらないこと

フリーターの就活でもっとも厳しいのは、資格がないことよりも、フリーターとしての実績すら作れていないケースです。フリーターは正社員ではないといっても、働く上での責任は同等ですし、何年もアルバイトをしたのに実績がないとなると、仕事ができない人と判断せざるを得ないからです。

使えるか分からない資格をアピールするよりも、アルバイトでの実績をアピールする方が、即戦力を印象づけられるので、効果も高いです。

例えば、アルバイト先が何らかの店なら、どのように売り上げに貢献したかなどはアピール材料になります。前年比何%アップなど、具体的な数値を入れてアピールできると、どのくらい頑張ったのか分かりやすいので、さらに効果的です。

高卒でも30代でも関係なし!フリーターの就職に重要なのは資格より情報

「フリーターの就活なら資格を取っておくべき」という人もいますが、資格がないと入社できない仕事を狙っているのでなければ、資格があることで、むしろ不利になることも多いです。

効率よく就活する意味でも、使えるか分からない資格の勉強に時間を割くのは得策ではありません。フリーターとはいえ、フルタイムで働きながら正社員を目指すだけでも時間の面で大変なので、ムダがないように動くことが大切です。

そもそも、就活で重要なのは資格取得よりも情報入手です。

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一般的な転職サイトや求人サイトで「フリーターOK」の求人に多数応募しても、実際はフリーターはなかなか採用されないので効率が悪いです。

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フリーターだと履歴書や職務経歴書の欄を埋めにくい問題がありますが、応募書類の書き方や面接対策なども、フリーターの悩みに合わせてサポートしてくれるので、短期間で就職が決まる可能性が高いです。

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まとめ

フリーターからの就活だと、資格がないと不利だと思いがちですが、ほとんどの場合、フリーターでも資格の有無はそれほど選考に影響しません。むしろ、資格よりも、アルバイトでの実績などの方が評価が高く、重要です。

また、資格を取ることよりも、フリーターを採用する気のある求人を探すことに時間を使った方がよいです。本当にフリーターでもOKな求人は、フリーター専門の就職エージェントで紹介してもらえます。職歴がなくて職務経歴書が書けないといった悩みもアドバイスしてもらえるので、スムーズです。