会社をクビになってしまった人は、残念ながら転職で不利になりやすいです。
しかも、一般財団法人労務行政研究所が2023年に発表した『企業における懲戒制度の最新実態』によると、懲戒解雇では退職金を「全く支給しない」企業が63.2%です。
しかし会社をクビになったからといって、人生終了ではありません。
一度クビになったとしても、適切な対策を取れば、転職成功への道は開けます。
今回は会社をクビになってしまった人に向けて、転職成功のコツを解説します!
会社をクビになると転職先にバレるのか、再就職にあたってクビになった事実を隠してもいいのかといった、気になるポイントも確認していきましょう。
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クビがバレると転職は不利
転職で採用選考を受ける際に、クビになった事実がバレてしまうと、不利になります。
多くの雇用者は、クビになった経歴を持つ応募者に対して、慎重な姿勢を取りがちです。
クビになった理由が重大な違反や問題行動に関連しているかもしれないと危惧され、他の候補者よりも不利になる可能性が高まります。
したがって、クビになった事実は、次の職を探す際に慎重に扱うべき情報です。
- 重大な違反行為をすると懲戒解雇になる
- クビになった経験がある人は潜在的なリスクと見なされる
- クビになった会社に再就職は難しい
重大な違反行為をすると懲戒解雇になる
企業は従業員が法令違反や企業規則の重大な違反を行った場合、懲戒解雇という最も厳しい処分を下すことがあります。
その違反行為が、企業の信頼や業務運営に重大な損害を与える可能性があるためです。
例えば、業務上の秘密を漏洩したり、業務を妨げるような不正を行った場合がこれに該当します。
クビになった経験がある人は潜在的なリスクと見なされる
転職市場において、クビになった経歴は大きなマイナス点と見なされがちです。
特に懲戒解雇など、過去に重大な問題行動を起こしたと記録されている場合、採用側は再発のリスクを恐れ、その人物の採用に消極的になります。
クビになった経験がある人は、転職時にその経緯を正直に説明し、改善の努力を示すことが重要です。
クビになった会社に再就職は難しい
クビになった会社に再就職を希望する人もいます。
しかし一度クビになった会社に再就職するのは、非常に困難です。
特に懲戒解雇のようなケースでは、以前の行動が会社にとって受け入れがたいものであった証拠であり、その企業が元従業員を再度信用することはほとんどありません。
再就職希望者は、キャリア再建のために新たな転職先を模索し、前向きな職務経験を積みましょう。
クビは転職先にバレにくい
転職を希望する会社にクビがバレると、採用選考で不利です。
しかし実際のところ、クビになった事実は転職先にバレにくいと言えます。
離職票や雇用保険受給資格者証には、解雇理由が記載されるものの、これらの書類は通常、転職先に提出しません。
また履歴書に、クビになった事実を記載する必要はなく、雇用者が前職の詳細な調査を行うことも珍しいです。
解雇が明るみに出ることは少ないでしょう。
- 離職票や雇用保険受給資格者証には解雇理由が記載されるが通常は転職先に提出しない
- クビになった事実を履歴書に書く必要はない
- 前職の調査を行う企業は少ない
離職票や雇用保険受給資格者証には解雇理由が記載されるが通常は転職先に提出しない
離職票や雇用保険受給資格者証には、離職の理由が記載されています。
クビになった場合も、その事実が記録されるのです。
しかし離職票や雇用保険受給資格者証といった書類は通常、失業保険の手続きで用いられます。
転職活動で新しい雇用主に提出するケースは、ほとんどありません。
そのため、解雇の事実が転職先に直接知られることは少ないのが現実です。
クビになった事実を履歴書に書く必要はない
履歴書に職歴を記載する際、解雇された事実を明記する必要はありません。
履歴書はあくまで経歴を概観するためのもので、重要なのは職務経験と、その中での成果です。
解雇された経緯や理由は、面接時に聞かれたら誠実に説明する必要があります。
前職の調査を行う企業は少ない
多くの企業は採用の過程で、前職の詳細な調査を行いません。
企業は履歴書や面接で提供された情報をもとに、採用を判断します。
高い責任を伴う職や特定の専門職では、以前の職場からの推薦状が求められることがありますが、これは例外的なケースです。
一般的には、調査によって解雇された事実が新たな雇用主に発覚することは少ないと言えます。
クビが転職後にバレると解雇されるリスクがある
「クビになった経歴が再就職先にバレにくいなら、黙っていても問題ないのでは」と思うかもしれません。
しかしクビになった事実が転職後にバレた場合、新しい雇用主からの信用を失う可能性があります。
最悪の場合、解雇される可能性があるでしょう。
正直に事実を伝えることは、長期的な職業生活を築く上で重要です。
面接で退職理由を聞かれたら正直に事実を伝える
面接時に前職の退職理由を問われることは多いです。
このときクビになった事実を意図的に隠し、退職理由を偽ると、経歴詐称になってしまいます。
後から嘘をついたと発覚すれば、信頼を失い、それが解雇理由になることもあるのです。
クビになった事実は、正直に説明するようにしましょう。
雇用主との信頼関係を築き、真摯な態度を評価されるチャンスにもなります。
クビになった人が面接を乗り切って転職成功させるコツ
クビになった人が再就職する際、面接での印象管理は特に重要です。
クビになっても転職を成功させるには、退職理由を正直に回答し、未来への明確なビジョンを示しましょう。
- 反省点や改善に向けた行動を前向きに話す
- 懲戒解雇が不当だった場合は事情を適切に説明する
反省点や改善に向けた行動を前向きに話す
転職の面接では、過去の失敗を隠さないようにしましょう。
クビになった経験から何を学び、どのように改善に努めてきたかを前向きに説明することが重要です。
具体的な反省点とそれに基づいた行動の変化を共有することで、成長した自分をアピールできます。
採用担当者に対して、前向きな印象を与えることができます。
懲戒解雇が不当だった場合は事情を適切に説明する
もし懲戒解雇が不当だった場合は、事情を適切に説明します。
不当な懲戒解雇とは、おもに次の3通りです。
ただし「人のせいにしている」という印象を与えかねないので、伝え方は慎重に検討しましょう。
就業規則に記載されていない事由での懲戒解雇
就業規則に記載されていない事由で懲戒解雇された場合、その解雇が不当であったことを明確に説明する必要があります。
具体的には、就業規則と実際の懲戒理由を比較し、不一致がある点を指摘すると効果的です。
行為の程度が解雇の正当性を欠く
クビになった原因の行為が、解雇処分を受けるには不相応な程度だった場合、その不釣り合いさを論理的に説明します。
状況を詳細に述べることで、面接官に対して懲戒解雇の不当性を理解してもらうことが可能です。
弁明の機会が与えられていない
クビになった過程で、適切な弁明の機会が提供されていなかった場合もあります。
この点を強調し、不公正さを訴えることが有効です。
労働者としての権利が尊重されていない状況を明らかにすると、解雇の不当性をさらに補強することができます。
クビになると退職金や失業保険はどうなる?
クビになると、退職金の受け取りでも不利になることがあります。
多くの企業では、懲戒解雇の場合に退職金を減額するか、または支給しないという規定を設けています。
失業保険については受給資格があれば支給されますが、クビになった理由によっては受給開始までの待機期間が延長されたり、受給期間が短縮されたりするので注意してください。
重大な違反による解雇の場合、これらの条件が厳しくなる可能性があります。
- 退職金が減額または不支給になる可能性あり
- 失業保険の受給は可能だが条件が厳しくなる場合も
退職金が減額または不支給になる可能性あり
懲戒解雇された場合、多くの企業では退職金の支給規定が通常と異なります。
会社の退職金規程によっては、退職金が減額されたり、完全に支給されないことがあるので、注意しましょう。
実際の退職金の取り扱いは、勤務先の退職金のルールと、解雇の事由によって異なる可能性が高いです。
民間調査機関の労務行政研究所が2023年に発表した『企業における懲戒制度の最新実態』によると、懲戒解雇では退職金を「全く支給しない」企業は63.2%でした。
なお裁判所が過去に、「重大な背信行為」がなければ全額不支給にすることは認められないとの判断を示したケースもあります。
クビになったからといって、退職金が全額もらえなくなるとは限りません。
失業保険の受給は可能だが条件が厳しくなる場合も
懲戒解雇を含むクビで職を失った場合でも、原則として失業保険の受給資格はあります。
ただし、懲戒解雇のような自己責任によるクビの場合、失業保険の受給条件は厳しくなります。
具体的には、失業保険の給付開始までの待機期間が通常より長くなったり(標準は7日ですが、追加で2カ月の給付制限期間が設けられることがあります)、受給できる期間が短くなったりすることがあります。
これは、失業が本人の行動によって引き起こされたと判断されるためです。
クビになって不利な転職を成功させるには転職エージェントに協力してもらおう
クビになったとしても、専門的なサポートを提供する転職エージェントを利用することで、再就職の可能性を高めることができます。
経験豊富なキャリアアドバイザーが、あなたのスキルや経験を理解し、最適な求人を提案してくれるので、活用しましょう。
また履歴書の書き方や面接対策といった、具体的なアドバイスを受けることが可能です。
- doda
- type転職エージェント
- マイナビエージェント
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求人数
約260,000件
対応地域
全国47都道府県
料金
無料
公式サイト
https://doda.jp/
運営会社
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クビになると転職で不利だが人生終了ではない
クビになった経歴は、キャリアにおいて大きな痛手です。
転職の面接で退職理由を聞かれたら、正直に答えないと経歴詐称になってしまうので、どうしても不利になりやすいでしょう。
しかし、クビが人生終了を意味するわけではありません。
クビになっても、転職を成功させることはできます。
重要なのは、現状を受け入れて前向きに行動することです。
自己分析をし、何が改善できるかを考え、新たなスタートを切るための計画を立てましょう。
また、転職エージェントの専門的なサポートを活用することで、再就職の道は格段に明るくなります。
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