【生保レディへ転職】離職率は8-9割?
家庭的な事情やコロナ禍による勤務先の破綻などによって転職活動を強いられている人が多いと思われる昨今、転職情報を見る度に目にする募集の1つが生保レディではありませんか?いつ見ても募集をしているということは、それだけ人の出入りが多いということでしょう。
すぐにでも転職をしたいと焦っている状態では、とにかくやってみようと生保レディに応募する人も後を絶たないのだと思いますが、実際に生保レディの転職率は8割から9割と言われています。そんな10名採用されて8〜9名が辞めていく職に挑戦してみることは、果たして得策でしょうか?8〜9名の1人になる確率の方が圧倒的に大きいでしょう。
それならば、はじめから長く続けられてキャリアを再構築できそうな転職に力を入れるべきでしょう。しかし、実際には、生保レディへの転職をして今も頑張っているという声も後を絶ちません。そうした実情からは、世間でうわさされるようなネガティブな実態だけではないのだろうということも垣間見えます。
そこで、ここでは生保レディの給与も含めた実態と、職務内容について詳しく考察し、その中で向いている人と向いていない人のタイプを明確にしてみましょう。
【生保レディへの転職】生保レディの厳しいノルマ
まずは、保険の営業を仕事としている人という生保レディについて、その仕事内容や勤務状況について詳しく見ていきます。生保レディの大多数は保険営業外交員という職種で、生命保険会社の正社員ではなく、業務委託の形態をとっている個人事業主です。
ですので、生命保険会社から受けられる福利厚生で社員特典の恩恵は少なく、退職金もありませんし、給料の多くは歩合制です。経費の精算や管理、毎年の確定申告も自分自身で行う必要があります。つまり、まずは業務委託を受けている生命保険会社のために、企業や個人の顧客に対して保険商品を販売することに成功しなければ自らの収入減に直接つながるという、業績に応じた非常に不安定な給与であると言えます。
一般的には基本給と歩合制の外交員報酬の合計によって給与額が決まりますが、転職してきたばかりの生保レディがすぐに契約をいくつも取ることは難しいため、はじめの数年は一定額の給料を保証するような制度もあるようです。
しかし、その基本給は年々減少していく傾向にあるため、歩合給である外交員報酬額を増加させながら稼ぐ必要があるということです。ほとんどの人が何かしらの生命保険に既に加入している日本において、新たに保険の契約を取ることは簡単ではないと推測できます。
その環境の中で、毎月自分の厳しいノルマをクリアするだけでなく、契約者数を増やさなければ、収入増どころか収入減にさえなりかねないシステムであるということです。
【生保レディへの転職】資格&豊富な知識とコミュニケーション力も当然必要
次に、生保レディに求められる資質についてです。とにかく新たな顧客に保険商品を提案して契約を得ることが必須業務ですが、その他にも既に契約してもらっている顧客が解約しないようにフォローアップを行い、顧客が加入しやすいように保険契約の手続きに関するさまざまなサポート活動も必要です。
そのためには、各種生命保険の基本的な商品知識を得るための勉強が必要なことはもちろん、保険を売りやすくするために資格を取得するなどのスキルアップや、顧客との信頼関係を構築するためのコミュニケーション力まで、幅広い能力が要求される職種であるとも言えます。また、社内の営業所においては、女性が多い職場ということもあり、人間関係の繊細さが求められる面も大きいようです。
業務委託を受けている個人事業主という立場とはいえ、仕事の指示命令系統は生命保険会社にあります。その中で、生保レディからの転職理由に多く見られる問題点として、厳しいノルマへのプレッシャーと、未達の場合の上司からの厳しい叱責によるストレスが挙げられています。
大多数が既に保険に入っている日本国民の新しい保険商品への加入動機は、決して大きくありません。しかし、その人たちを対象に新たな保険商品の販売の命を課されている生保レディは、断られることを承知でアポイントメントを獲得するための電話やメールでの営業活動が欠かせません。
【生保レディへの転職】なにより精神的・肉体的にタフであることが必要
自分の収入を得るためとはいえ、邪険にされたり、断られたりすることがほとんどの営業活動を行うには、相当な精神力も必要とされるでしょう。また、生命保険会社は、確信犯的に生保レディの家族や友人といった身内への営業活動を前提としている面もあると言われています。
営業の電話をかけ続けてもアポイントメントさえほとんど得られない状態が続けば、それでもノルマを達成するために周りの親しい人たちを勧誘するという流れは、半ば必然とも言えるので、生命保険会社の確信犯的狙いだとも言えるわけですが、生保レディによっては、親切で保険に加入してくれた身内に対する罪悪感を感じる人も多いことでしょう。
さらに、勤務時間についても、対面営業職ならではの困難があります。見込み客である人たちは、それぞれ仕事をしている社会人やその家族ですので、平日の日中は業務中であることが多く、幸いにアポイントメントを取れたとしても、訪問して対面での営業活動を行えるのは、見込み客の勤務時間の前後か土日にお願いするしかありません。現在のコロナ禍では、対面営業も難しく電話がメインとなり、より断られやすい環境にあります。
保険の営業をするために、生保レディの都合に合わせて業務開始時間よりも小一時間も早く出社させることは現実的ではありませんので、どうしても業務終了後の時間になることが多いでしょう。よって、生保レディの募集要項には勤務時間が9時から17時と書かれていたとしても、実際にノルマを達成し、より多くの収入を得ようと思えば、必然的に業務時間外にオンライン営業を行う必要性も生じます。
アポイントメントのために週末をつぶす必要まで生じれば、休日も取れずにワークライフバランスをくずす可能性も出てきます。加えて、見込み客の勤務先に訪問して営業活動ができればよいですが、退社してから会うとなれば、カフェなどで待ち合わせて営業するという機会も生じるかもしれません。
その場合の飲食代なども生保レディが自腹で経費とせねばならず、交通費などと合わせて経費が膨らんでしまっては収入減につながってしまいます。こうした経費の管理を行いながらの営業活動は簡単ではないでしょう。
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【生保レディへの転職】向いている人の特徴
これだけ生保レディの実態を見てくれば、誰が生保レディになりたがるのかという疑念が湧くかもしれませんが、実際には生保レディとして活躍している人も、成功している人も数多くいることも事実です。では、どういう人が生保レディに向いているかと言えば、前述した生保レディのネガティブと捉えられるであろう要素を全てポジティブに変換できる人でしょう。
歩合制の給料体系が不安という要素は、頑張って結果を出した分だけ収入アップにつながり、やりがいにつながると考えられます。顧客のアポイントメントの時間に合わせるならば、逆に平日の日中はわりと自由に使えそうです。
保険の勉強をし、資格を取って、見込み客から次々とアポイントメントを獲得して、バリバリ働くスタイルを楽しめるような向上心とコミュニケーション力に長けた人は、水を得た魚のように働けるかもしれません。そういうパワフルなタイプの人は、転職エージェントに登録して、プロフェッショナルからのおすすめの転職先情報とアドバイスをしっかりと得た上で、自分に最も合っていそうな条件の生命保険会社を選びましょう。
そういうタイプの人にとって、生保レディの募集は常に行われているという現状は、いつでもチャンスがあるということと同義でしょう。
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