厚生労働省が公表する「職場におけるメンタルヘルス対策の状況」によると、「仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスを感じている」と回答した労働者の割合は、2020年時点で54.2%と半数を超えています。
また、その内容を「対人関係」と回答した人の割合は27.0%という結果でした。
このことから、職場での人間関係に悩みを抱えている人が多いことがうかがえます。
人間関係が悪い職場で強い不安やストレスを感じると、心身に不調をきたす可能性があります。
そのため、職場での人間関係に悩みを抱える人は、早めの対策が重要です。
今回は、人間関係が悪い職場の特徴を解説します。
また、人間関係が悪い職場を辞めたいと思ったときの解決策も確認していきましょう。
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人間関係が悪い職場の特徴
人間関係が悪い職場の特徴は、おもに次の9つです。
- コミュニケーションエラーが起きている
- 陰口や悪意ある噂が目立つ
- ハラスメントが存在する
- 労働時間の長さに対して給料が少ない
- 競争が激しい
- 社内政治が蔓延している
- 従業員をスキルアップさせる空気がない
- 人材を使い捨てだと考えている
- 可視化できない要素が無視されている
それぞれの特徴について詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
コミュニケーションエラーが起きている
人間関係が悪い職場の特徴として、コミュニケーションエラーの多さが挙げられます。
コミュニケーションエラーとは、意思疎通や情報伝達に関するミスのことです。
- 仕事の指示の仕方が悪く、部下が誤解する
- 言ったはずだと思い込んでいる
コミュニケーションエラーが頻発する職場では、お互いに対する不満が増大し、業務効率が著しく低下します。
陰口や悪意ある噂が目立つ
陰口が多い職場や、悪意ある噂が広まっている職場は、従業員同士の信頼関係が十分に構築できているとはいえません。
ひどい職場では、いじめも存在しています。
このような環境では社員が互いに疑心暗鬼になり、協力し合う文化が根付きにくいです。
結果として、職場の士気は低下し、チームワークも破綻に至りやすくなります。
ハラスメントが存在する
ハラスメントとは、人を困らせたり嫌がらせしたりすることで、セクシャルハラスメントやパワーハラスメント、マタニティハラスメントなどが代表的です。
ハラスメントによって従業員が恐怖を感じるような職場は、人間関係が良いとは言えません。
生産性が著しく低下し、法的な問題に発展するリスクが高まります。
労働時間の長さに対して給料が少ない
労働時間が長く、それに見合わない低賃金である職場も、人間関係が悪くなりがちです。
- 多すぎる仕事を押しつけてくる上司や、頑張りを評価してくれない周囲に対する対する不満が増す
- 自分より稼いでいる人に対する妬みが生じやすくなる
過労と低賃金はストレスと不満を生み出し、社員の仕事に対する献身を阻害します。
労働時間の長さに対して給料が少ないと、従業員の離職率の増加を招きます。
競争が激しい
度を超えた激しい競争も、職場の人間関係に悪影響を及ぼします。
過度な競争が生じる職場では、社員たちは互いに助け合うことよりも自己の成果を優先し、個人主義が強まります。
また、上司が自分の成果のために、部下に無理な目標を課したり、多すぎる業務量を押しつけたりしがちです。
実力主義や成果主義が原因でチームワークが低下し、職場全体の調和が崩れます。
社内政治が蔓延している
社内政治が蔓延している職場とは、権力争いがあったり、派閥が形成されていたりする職場です。
実力や能力よりも、政治的な立場が評価の基準となることがあります。
このような環境では、公平な評価が行われにくく、個々の成果や努力が見過ごされがちです。
別の派閥の人と人間関係が悪くなることもよくあります。
また、職場のモラルが低下し、全体の生産性が損なわれやすいです。
従業員をスキルアップさせる空気がない
人間関係が悪い職場は、従業員がお互いにコミュニケーションを避けようとします。
上司が部下をスキルアップさせようとする空気も生まれにくいです。
その結果、上司は部下に「なぜこんなこともできないのか」と思っていて、部下は上司に「なぜ教えてくれないのか」と思っているという事態に陥ります。
人材を使い捨てだと考えている
人の入れ替わりが激しい会社は、社員がお互いに抱いている不満を解消しようという意識が薄いです。
- アルバイトやインターン、派遣社員が多い
- 離職率や休職率がとても高い
人材を使い捨てと考えている可能性があります。
「嫌なら辞めればいい」「代わりはいくらでもいる」と考えているような会社では、当然ながら人間関係も悪くなりやすいです。
企業が持続可能な成長を達成するためには、従業員に対する投資が重要です。
研修やキャリア開発の機会を提供し、従業員が自分たちのスキルを高め、組織内で長期的に貢献できるようにサポートすることが求められます。
可視化できない要素が無視されている
職場における感情やストレスといった可視化できない要素が見過ごされると、従業員は自分の感情や問題を表に出す機会を失います。
この状況が続くと、職場内でのストレスが高まり、社員間の溝が深まります。
結果として全体のモチベーションが下がり、職場の生産性にも悪影響を及ぼします。
人間関係が悪い職場で働き続けると起きること
人間関係が悪い職場で働き続けると、心身にさまざまな悪い影響を及ぼします。
以下では、人間関係が悪い職場で働き続けると起きることについてまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
- ミスが増える
- 動悸、腹痛、倦怠感などの不調を感じる
- 仕事を休みがちになる
- うつ病や適応障害になる
ミスが増える
人間関係が悪い環境で継続的にストレスを感じると、集中力や判断力が低下します。
注意が散漫になりやすくなり、ささいなミスも見逃してしまうことが増えます。
その結果、仕事の質も低下します。
動悸、腹痛、倦怠感などの不調を感じる
職場でのストレスが原因となり、身体的な症状を引き起こす場合があります。
特に動悸(どうき)、腹痛、倦怠感、睡眠障害などはストレスの典型的な症状です。
身体の不調は仕事のパフォーマンスに直接影響を及ぼします。
長期間にわたるストレスは免疫力の低下も招くこととなります。
仕事を休みがちになる
人間関係のトラブルが原因で、精神的な苦痛を感じることが多くなると、仕事への意欲が低下したり、どうしても出勤したくなくなったりします。
欠勤や早退が増える傾向にあります。
この状態が続くと、やがて長期的な休職につながり、キャリアにも大きな影響を与える可能性が出てくるでしょう。
うつ病や適応障害になる
慢性的な人間関係のストレスは、うつ病や適応障害などの精神的な病気を引き起こすリスクを高めます。
うつ病や適応障害は、専門的な治療が必要です。
仕事だけでなく、日常生活においても大きな支障をきたします。
人間関係が悪い職場を辞めたいと思ったときの解決策
人間関係が悪い職場での悩みをそのままにしておくと、うつ病や適応障害になり、社会復帰が困難な状況に追い込まれかねません。
仕事の人間関係で悩みを感じたら、以下の解決策を検討してみましょう。
- 自分自身のコミュニケーションを改善する
- 上司や信頼できる同僚に相談する
- 仕事だと割り切って気にしない
- 転職を検討する
自分自身のコミュニケーションを改善する
職場における人間関係の悩みを解消するには、自らのコミュニケーションの姿勢を見直すことが有効です。
職場の人間関係の悪さを、完全に人のせいにするのではなく、自分にも原因があるかもしれないと考えてみましょう。
そのうえで仕事の伝達方法や、コミュニケーションを改善します。
明瞭なコミュニケーションは誤解を防ぎ、他者との信頼関係を築く基盤となります。
日常でフィードバッグを求めることにより、自己の行動がどう受け取られているかを理解し、必要に応じて調整するのも可能です。
上司や信頼できる同僚に相談する
職場の問題を解決するには、信頼できる上司や同僚に相談するのが効果的です。
彼らは状況を客観的に評価し、適切なアドバイスやサポートを提供できる可能性があります。
特に上司は、組織内での影響力を活用して、改善に向けた大きな変化をもたらしてくれる場合があります。
仕事だと割り切って気にしない
人間関係が悪い職場で働いている場合、自分1人の努力では状況の改善が難しい場合もあります。
そのようなときは、仕事だと割り切って気にしない「スルースキル」を身につけるのもひとつの方法です。
特に自分を責めがちな性格の人は、仕事だと割り切ってある程度は気にしないようにしたほうが、心身にゆとりをもって働けます。
転職を検討する
現在の職場の環境が自分に合っていないと感じたら、転職を検討するのも1つの解決策です。
新しい職場では、異なる職場文化や新たな人間関係を築くチャンスがあります。
転職市場の調査や転職エージェントの利用を通じて、自分に合った職場を見つける努力が重要です。
また、人間関係が悪い職場をすぐに辞めたいと思っていたとしても、できれば今の仕事を続けながら転職活動をしましょう。
「転職さえできれば何でもいい」という思考に陥ってしまうと、職場選びに失敗する可能性が高まるため注意が必要です。
人間関係が悪い職場を辞めたい人におすすめの転職サイト・転職エージェント
人間関係が悪い職場から離れたい人は、転職サイト・転職エージェントを活用して転職先を見つけましょう。
以下では、おすすめの転職サイト・転職エージェントをご紹介します。
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- ビズリーチ
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doda
求人数 | 約260,000件 |
---|---|
対応地域 | 全国47都道府県 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://doda.jp/ |
運営会社 | パーソルキャリア株式会社 |
dodaは、広い範囲の業界をカバーしている転職サイトです。
大手企業や中堅企業の求人が豊富に見つかります。
また、転職エージェントの機能もあるのが特徴です。
専門のキャリアアドバイザーが個々の希望に合った求人を紹介し、転職活動を全面的にサポートします。
また、独自の適性テストを用いて、自分に最適な職種や業界を見つけることも可能です。
人間関係が悪い職場からの転職を考えている人は、ぜひ検討してみてください。
おすすめ記事:doda転職エージェントの評判はひどい?悪い口コミ・良い口コミを徹底分析
ビズリーチ
求人数
約10万件
対応地域
全国
料金
無料
公式サイト
https://www.bizreach.jp/
運営会社
株式会社ビズリーチ
ビズリーチは、高収入な求人や、管理職向けの求人に強みを持つ転職サイトです。
プロフィールを登録し、企業やヘッドハンターから直接スカウトを受けることができます。
ビズリーチでは、ユーザーが自分のペースで転職活動を進めることが可能です。
人間関係の悪い環境から抜け出すための新しい機会を提供してくれるでしょう。
おすすめ記事:ビズリーチは無料でも使える?できることや有料プランとの違いを徹底比較
type転職エージェント
求人数
約1万件
対応地域
東京・神奈川・千葉・埼玉
料金
無料
公式サイト
https://type.career-agent.jp/
運営会社
株式会社キャリアデザインセンター
type転職エージェントは、ユーザーのスキルやキャリアプランに基づいた個別のキャリア相談や面接対策を提供します。
また、個々のニーズに合った非公開求人の紹介も行っています。
人間関係に悩む職場からの転職をスムーズに実現する手助けをしてくれます。
おすすめ記事:type転職エージェントの評判は悪い?口コミから特徴やメリット・デメリットを徹底調査
人間関係が悪い職場でも感情的な行動は避けよう
ここまで、人間関係が悪い職場の特徴について解説しました。
- コミュニケーションエラーが起きている
- 陰口や悪意ある噂が目立つ
- ハラスメントが存在する
- 労働時間の長さに対して給料が少ない
- 競争が激しい
- 社内政治が蔓延している
- 従業員をスキルアップさせる空気がない
- 人材を使い捨てだと考えている
- 可視化できない要素が無視されている
人間関係が悪い職場で働いていると、他の従業員への口調が強くなったり、すぐにでも会社を辞めたくなったりすることもあります。
しかし感情的な行動は、状況を悪化させることが多いです。
人間関係が悪い職場で働いているときは、冷静さを保ち、合理的な判断を心がけることで、より良い解決策を見つけ出すことが可能になります。
また、感情的な対応はプロフェッショナルな態度とは見なされず、自己のキャリアにも影響を及ぼしてしまうでしょう。
感情をコントロールすることも、職場での成功の鍵です。