厚生労働省の「令和2年転職実態調査の概況」によると、離職してから転職先に就職するまでの期間が「なし」と答えた人は、26.1%です。
つまり2.5割程度の人は、今の仕事を辞めずに転職活動をしているとわかります。
しかし働きながら転職活動をする場合、転職活動をしていることが今の職場にバレてしまうのではないか、と気にする人も多いです。
今回は、どんなときに転職活動がバレてしまうのか、勤務先にバレないためにはどうしたらいいか解説します。
また、もし転職活動がバレたらどうなるのか、バレたときの対処法とあわせてご紹介します。
おすすめ記事:おすすめの転職エージェントランキングTOP20!各年代におすすめのエージェントや優良サービスを選ぶコツを徹底解説
転職活動がバレた人は少数派
転職活動が勤務先にバレてしまうケースは、全体の中で見ると少数です。
多くの人が無事に転職活動を進め、新しい職場へと移ることができています。
転職活動がバレる原因の多くは、不注意な行動や、周囲への配慮の欠如です。
原因となる行動を避ければ、転職活動がバレるリスクは著しく低減されます。
在職中の転職活動はバレるリスクよりメリットが大きい
在職中に転職活動をすると、バレるリスクがあるものの、それ以上に多くのメリットがあります。
最も大きなメリットは、経済的な安定性を保ちつつ転職先を探すことができる点です。
給与が途切れることなく、慎重に次の職を選ぶことが可能になります。
また在職中の転職活動は、面接官に対してもポジティブな印象を与えます。
・現在の職務に責任を持つ姿勢を示すことができるから
・職歴に空白期間ができないから
このような仕事に積極的な姿勢は、転職の成功率を高める要因の一つとなります。
さらに、在職中に転職活動を行うことで、転職後のキャリアプランをより具体的に計画し、現職で得たスキルや経験を次の職場でどのように生かせるか、具体的に考えられます。
転職活動の質が向上するでしょう。
転職活動がバレる原因
勤務先に転職活動がバレる可能性は低いですが、ゼロではありません。
転職活動がバレる主な原因は、次の7つです。
これらの点に気をつけて転職活動を進めてください。
- 頻繁な有給休暇や早退
- 会社付近で転職関連の電話やメールのやり取りをした
- スマートフォンの通知
- 服装・髪型などの見た目の変化
- SNSでの転職活動に関連する情報発信
- 転職サイトのスカウト機能
- 仕事へのやる気の減退
頻繁な有給休暇や早退
頻繁に有給休暇を取得するか、早退することが増えると、周囲の注意を引きやすくなります。
特に転職活動が疑われるのは、これまでほとんど休まなかった人が突然休むようになった場合です。
会社付近で転職関連の電話やメールのやり取りをした
会社の近くで転職活動に関連する電話やメールを行うと、偶然同僚や上司に見られるリスクがあります。
会社から一定の距離がある場所でのやり取りが安全です。
スマートフォンの通知
転職サイトや転職エージェントのアプリを入れていると、通知がスマートフォンに表示されます。
また、メールの通知が来ることもあります。
周囲の人がその画面を見てしまい、転職活動をしているとバレてしまう可能性があるのです。
絶対にバレたくない人は通知設定をオフにするか、非表示に設定しておきましょう。
服装・髪型などの見た目の変化
面接のためにフォーマルな服装や髪型に変えると、普段とのギャップが周囲の注目を集めてしまい、転職活動を疑われる場合があります。
たとえば突然黒髪に染めた場合や、面接の服装のまま出社した場合です。
SNSでの転職活動に関連する情報発信
SNSに転職に関する情報を投稿すると、転職活動がバレることもあります。
- 共通の知人に見られて、会社に伝わる
- 検索でバレてしまう
たとえ鍵アカウントでも、どこに会社関係の人がいるか分かりません。
転職に関する情報の投稿には慎重になりましょう。
転職サイトのスカウト機能
転職サイトに登録していると、現在の勤務先の採用担当者が偶然あなたのプロフィールを見つけてしまい、バレる可能性があります。
採用担当者は、転職サイトに登録している個人の氏名や電話番号は閲覧できません。
これは、登録者のプライバシーを保護し、個人の特定を防ぐためです。
しかし年齢・性別・都道府県・学歴・職歴・保有資格などは閲覧できます。
これらの情報から、個人を特定される可能性はゼロではありません。
プライバシー情報を適切に管理することが重要です。
仕事へのやる気の減退
転職活動に伴い、現在の仕事への関心が低下すると、その態度が職場の人々の間で「転職を考えているのでは」との憶測を呼ぶことがあります。
仕事の質を保ちつつ、転職活動を進めましょう。
転職活動がバレるとどうなる?
勤務先に転職活動がバレると、次のリスクがあります。
- 原則としてクビにはならない
- 昇進や昇給の機会を失う
- 責任ある業務から担当を外される
- 職場で居心地が悪くなる
原則としてクビにはならない
転職活動がバレたからといって、直ちにクビになることは通常ありません。
職業選択の自由は法律で保護されているため、この理由だけでの解雇は違法となることが多いです。
ただし、会社の内規によっては、特定の条件下での契約解除が規定されている場合もあります。
昇進や昇給の機会を失う
転職活動がバレると、上司や人事部が昇進や昇給の際にその情報を考慮する可能性があります。
特に昇進は、会社に長期的に貢献する人材を選ぶため、転職を考えていると見なされると機会を失うことがあります。
責任ある業務から担当を外される
転職活動が明らかになると、管理職やプロジェクトリーダーといった責任のあるポジションから外される可能性があります。
会社側は、退職する可能性がある従業員に重要な業務を任せるリスクを避けたいと考えるものです。
そのため、このような措置をとることがあります。
職場で居心地が悪くなる
転職活動が明るみに出た場合、同僚や上司からの信頼を失うことがあります。
その結果、職場での居心地が悪くなる可能性があります。
特に、信頼関係を重視する職場では、転職活動を行っていることがチームワークに影響を及ぼすことがあります。
転職活動がバレないための対策
転職活動がバレる可能性はそう高くありませんが、自分の行動次第ではバレてしまうので、対策が必要です。
転職活動をしていると勤務先にバレないためには、次の対策が有効となります。
- 面接の予定は一日にまとめる
- 電話よりもメールでの連絡を優先する
- 通知設定をオフにする
- 面接の日は会社の外で服装を変える
- 転職に関する情報をSNSに投稿しない
面接の予定は一日にまとめる
複数の企業に応募している場合、面接の予定を一日にまとめることが効果的です。
これにより、仕事を休む日数が減り、急に多くの有給を取得することによる疑いを避けることができます。
また、一日で面接を完了させることで、転職活動の進行もスピーディになります。
電話よりもメールでの連絡を優先する
職場で転職活動がバレるリスクを減らすために、電話よりもメールでの連絡を優先しましょう。
電話は声が周囲に聞こえてしまう可能性がありますが、メールなら内容が直接見られない限り秘密を保つことができます。
転職エージェントや応募企業とのやり取りも、なるべくメールで行うと安全です。
通知設定をオフにする
転職関連のアプリやメールの通知は、仕事中にポップアップすると周囲の目に触れる可能性があります。
そのため、職場ではスマートフォンの通知設定をオフにし、プライバシーを守りましょう。
仕事終わりにまとめてチェックすることをおすすめします。
面接の日は会社の外で服装を変える
面接では通常、ビジネススタイルの服装が求められますが、普段と異なる服装で職場を出入りすると疑問を持たれることがあります。
バレたくない人は、面接の日も通常の服装で出社し、面接場所の近くで服装をビジネススタイルに変更しましょう。
面接後に出社する場合も同様に、面接が終わったらいつもの服装に着替えて、それから出勤することをおすすめします。
転職に関する情報をSNSに投稿しない
SNSは思わぬところで繋がっていることが多く、転職活動に関する情報を投稿すると意外な人に見られるリスクがあります。
転職活動を会社に知られたくない場合は、転職に関連する情報をSNSに一切投稿しないようにしましょう。
不用意な情報漏れを防ぐことができます。
転職活動がバレたときの対処法
転職活動がもしバレてしまったら、次の対処法を実践しましょう。
変に誤魔化すのではなく、誠実な対応が重要です。
- 正直に状況を説明し、前向きな理由を伝える
- 転職が決まるまで現職の業務に誠実に取り組む
正直に状況を説明し、前向きな理由を伝える
転職活動がバレた場合、隠し続けるよりも正直に現状を説明する方が良いでしょう。
理由としては、隠し続けることで将来的な信頼関係に亀裂が入るリスクがあるからです。
転職の理由を正直に、そしてなるべくポジティブな形で伝えることで、理解や共感を得やすくなります。
例えば、キャリアアップや専門スキルの向上を目指していることなど、前向きな動機を強調しましょう。
転職が決まるまで現職の業務に誠実に取り組む
転職活動がバレたとしても、転職先が決まるまでの間は現職の仕事に全力を尽くすべきです。
プロフェッショナルとして責任を果たすことで、雇用者や同僚からの評価を維持し、将来的に有利に働くことがあります。
また、仕事を怠らず最後まで誠実に務めることで、職場との良好な関係を保ちつつスムーズに退職できる可能性が高まるでしょう。
バレたくない人にもおすすめな転職サイト・転職エージェント
転職サイトのスカウト機能を通じて、企業はあなたの都道府県・年齢・性別・学歴・職歴・保有資格などを閲覧できます。
氏名・電話番号などは隠してもらえますが、これらの情報からバレる可能性があるので、気になる人はスカウト機能を非公開にしましょう。
勤務先にバレたくない人にもおすすめの転職サイト・転職エージェントをご紹介します。
- doda
- ビズリーチ
- type転職エージェント
doda
求人数
約260,000件
対応地域
全国47都道府県
料金
無料
公式サイト
https://doda.jp/
運営会社
パーソルキャリア株式会社
dodaはプライバシー保護の面でも高く評価されています。
利用者の情報は厳重に管理され、特定の企業に情報が漏れないよう配慮されています。
匿名で職務経歴書を公開し、スカウトを受けるシステムが整っており、さらに求人数も国内トップクラスです。
おすすめ記事:doda転職エージェントの評判はひどい?悪い口コミ・良い口コミを徹底分析
ビズリーチ
求人数
約10万件
対応地域
全国
料金
無料
公式サイト
https://www.bizreach.jp/
運営会社
株式会社ビズリーチ
ビズリーチは高収入を狙う人や、マネジメント層向けの転職サイトとして知られています。
登録には審査が必要ですが、一般には公開されないような求人へアプローチ可能です。
また、登録情報は厳密に管理されています。
type転職エージェント
求人数
約1万件
対応地域
東京・神奈川・千葉・埼玉
料金
無料
公式サイト
https://type.career-agent.jp/
運営会社
株式会社キャリアデザインセンター
type転職エージェントは、業界や職種に特化したアドバイスが強みの一つです。
転職アドバイザーが一対一でサポートしてくれるため、個人の状況に合わせた秘密厳守の転職活動が可能です。
サービス利用者のプライバシー保護にも力を入れています。
転職活動は対策すればバレにくい
転職活動をしているとバレたくないなら、周囲に知られにくくするための対策を効果的に行うことが重要です。
例えば、社内ではなく個人のデバイスを使用して転職活動関連の連絡を取る、面接のスケジュールを休日や就業時間外に設定するなど、計画的に行動することが求められます。
また、身だしなみの変化が目立たないようにする、社外でのみ転職活動に必要な書類を準備するなど、細かな配慮が効果を発揮します。
これにより、転職活動を秘密裏に進めることが可能になり、不要な職場での困難や誤解を避けることが可能です。
おすすめ記事:おすすめの転職エージェントランキングTOP20!各年代におすすめのエージェントや優良サービスを選ぶコツを徹底解説