コロナ禍で1000人以上の早期・希望退職募集した企業が20年ぶり高水準(2021年)となっています。自分の会社でも希望退職募集しているが、、会社は業績が良くないし、退職金も多めに出そうなので手をあげてみたいけれど、先行きのことを考えるといろいろ不安・・・。
早期退職のメリットとデメリット、早期退職して後悔する人の特徴や早期退職後の人生を楽しむ方法について取り上げます。早期退職を検討している人はぜひ参考にしてみてください。
早期退職のメリット
退職金
早期退職のメリットは、退職金としてまとまったお金をもらえる点です。
早期退職で辞める場合、自発的に退職するよりも退職金が増額される企業が多く、今の会社や仕事にあきあきしている人にとってはこのお金が魅力的に感じられます。
人生転機のチャンス
現状に不満を持ちながらもなんとなく惰性で仕事を続けている人は多いものです。惰性で続けていた会社を早期退職することで、転職を考える機会を持つことができ、自分が本気でやりたいことをできる人生の大きな転機のチャンスになります。
早期退職のデメリット
もらえる年金額に差が出る
会社を辞めて、次の会社に転職するまでの間、厚生年金を脱退し国民年金に加入することになります。その場合将来もらえる年金額が下がることがあります。年金や保険に関する手続きも自分で行う必要があります。
転職や再就職が厳しくなる
早期退職する人は、他人から「会社にリストラにされた人」という目で見られることがあります。転職のため応募した企業の採用担当者からも偏見をもたれて転職活動が進まないケースもあります。
企業は早期退職を40~50代と転職が厳しくなる世代から希望者を募ることが多く、早期退職による転職者が年齢的にも若い人より再就職が厳しくなることは間違いありません。
貯金が底をつくケースも
一時的に手に入る退職金につられて退職したものの、生活費に加えて自分で支払う保険や年金の負担が退職者にのしかかります。
転職活動が上手く進まないと、たちまち失業保険の受給期間が終了してしまいます。退職金だけでなく貯金に手をつけてしまい、貯金が底をついて生活に困窮することがあります。
早期退職して後悔する人の特徴
今の仕事が好きな人
待遇はともかく、今自分がやっている仕事が好きな人は早期退職に慎重になることをおすすめします。同じ業種・職種に転職しても会社が変われば、仕事の内容は変化するものです。転職してから、やっぱり前の仕事が好きだったと感じても後戻りすることはほぼ不可能です。
マイナス思考の人
マイナス思考の人は他人から見たらどんなに良い条件の転職が出来たとしても、なにかしら不満を見つけて、「前の仕事を辞めなければよかった」という後悔に陥りがちです。
マイナス思考の人にとっては、どの点からみても以前の職場より100%優れている職場はありません。
退職後のプランがはっきりとしていない人
今の仕事に満足感はないけれど、今後自分がどうしたらよいかのプランが明確ではない人は転職活動でつまずきやすい傾向があります。
転職の方針が決まっているライバルの求職者に比べて採用担当者にアピールする力が弱く、自分の中で迷いや葛藤が多いため、転職活動が長引きやすいためです。今の仕事が嫌になったら早めに、次に自分が働く場所を探して業界研究や応募書類作成など出来ることから準備をはじめ、すぐ動けるように準備を進めておきましょう。
適応能力が乏しい人
退職や転職といった人生の大きな転機は大きな環境の変化が伴います。変化を好まない人や自分主導で物事をすすめることが得意でない人はそうでない人に比べると変化によるストレスに弱く、こんなはずではなかったと後悔する可能性が高いです。
ストレスから精神的・肉体的に不調をきたし、再就職に影響が出ることもあるので注意が必要です。
会社以外に友人がいない人
普段の交流する人が会社の人ばかりの人は、退職に伴い友人の多くと疎遠になります。
条件のよい転職が出来たとしても、オフの時間の孤独が耐え切れなくなり、やっぱりやめなければ良かったと後悔しがちです。転職したい気持ちがあるならば、普段から交友関係を広く保っておくことをおすすめします。
早期退職後の人生を楽しむ方法とは
退職前に収入と支出を計算しておく
早期退職後の生活を楽しむために欠かせないのは経済面での不安をできるだけ少なくしておくことです。失業保険を受け取れる期間は限られており、新しい仕事を見つけるまで定期的な収入は途絶えてしまいます。
その間生活に困らないように住宅ローン会社の乗り換えや、保険料の見直しなど支出をできるだけ抑えて暮らしていくための手続きを、今の会社に在職している審査に通りやすい間に住ませておくことがおすすめです。
今からでも働ける仕事を見つける
早期退職後はやはり前の会社にいた時と同じぐらいの安定した収入を得ようと、正社員の求人に応募する人がほとんどです。ですがどの年代でも正社員を目指す転職希望者は多く、不採用通知を受け取るたびに、気持ちが沈んでしまうことでしょう。
正社員に固執しない働き方を探すのもひとつの手です。派遣社員やアルバイト、在宅ワーカーなど雇用体系にこだわらない働き方が見つかるはずです。
趣味や勉強を始める
早期退職に手をあげると同時に今まで仕事漬けでできなかったことに挑戦してみると気持ちが前向きになり、生活にハリが出ます。
残業や満員電車から解放され、やりたくても出来なかったことをはじめるのに遅すぎることはありません。残りの人生を自分の意志で切り開く気持ちで、新しいことをはじめてみましょう。
まとめ
早期退職に応じたことで後悔するケースがあるので、メリットとデメリットを検討し慎重な判断をくだしましょう。
早期退職のメリットは
・まとまった大金を手にすることができる
・人生の転機をはかる決断をするチャンスがもらえる
ことです。
一方早期退職を引き受けるデメリットには
・国民年金に切り替えると年金が少なくなる
・転職がスムーズにできない
・経済的な不安が生まれる
といった点をあげることができます。
早期退職制度を受けて後悔することなく残りの人生を豊かに過ごすためには
・経済面の準備をしておく
・雇用体系にこだわらずに転職先をさがす
・今までできなかったことに取り組む
といった前向きな姿勢で臨むことが大切です。