営業の仕事が辛くなり、事務職への転職を考えている人、多いですよね。
ノルマもきつくて、残業も多く、休日出勤も多い。
体力的にも、精神的にも、辛くてハードな営業職を辞めたい。
毎朝の出勤が苦痛で仕方ないという営業職が、デスクワークに憧れるのは当然の流れかもしれませんね。
疲れた営業職が、未経験の事務職へのキャリアチェンジを目指すケースも本当に多いです。
事務職は応募も多く、求人倍率もかなり高いと聞きますし、正社員の求人は少ないですよね。
営業職が未経験から正社員での事務職への転職は、可能なのでしょうか?
高倍率の未経験可の事務職求人を勝ち取るための方法、営業から事務職(正社員)への転職成功のために、情報をまとめました。
営業職から未経験で事務職(正社員)への転職はできるか?
事務職の求人は倍率が高い
営業職からの転職だけでなく、事務職への転職を希望する人はとても多いですね。
販売職や飲食サービス職などの立ち仕事から、デスクワークに憧れる人もかなり多いです。
ドライバーや建設業などハードな肉体を酷使する仕事に従事していれば、一度は「事務って楽そうで、いいな」と思ったことがあるでしょう。休日を確保したい人、土日祝日を休みたい人、家族や子どものイベントにも参加したいという人も多いですね。
キャリアチェンジ転職だけでなく、事務職から事務職への転職も当然あります。
結果として、競争率はかなり高いです。
「未経験OK」求人でも、経験者のほうが採用されやすい
とにかく事務職の求人は応募者が多くて、倍率が高いです。
転職サイトで全体の応募の半分以上が、事務職への応募というデータもあるくらいです。
特に「未経験可」の求人案件には、応募が殺到します。未経験OKの求人案件でも、未経験者だけに限って募集しているわけではありませんし、経験者も多数応募します。
経験のある人と未経験者が同じ土俵で比較されるのが、転職市場の現実です。
経験者優遇と明記していなくても、採用においては経験者が優先されるのが当然ですよね。
事務職の社員は狭き門です
そもそも転職市場では、正社員での事務職の募集は数が少ないです。
昔は若い女性事務員を大量に採用し、男性社員の花嫁候補と位置づけ、職場結婚して女性は寿退社という職場が一般的でした。近年では結婚退職は死語になりましたし、中途採用の場合は経理などの専門経験者か、ベテラン事務職を求める傾向が強いです。
事務職は正社員ではなくても対応が可能なので、派遣社員かパートでしか採用しないという企業も少なくありませんね。
実際に正社員求人はほとんど無くても、派遣の求人には事務職がズラリと並んでいます。
営業職から事務職への転職は厳しい
採用する側の立場とすれば、応募者がピンキリで大量に居るわけですから選び放題です。
さほど給与が高くなくても、いい条件で無かったとしても、多数の応募者が殺到するので書類段階でばっさりと足切りします。
募集要項には経験不問・年齢問わずとなっていても、まずは経験者だけに絞り込む、年齢や性別でスクリーニングかける人事も少なくありません。
営業から未経験の事務職へ、しかも正社員での転職は、かなり難しいのが現実です。
普通の履歴書や職務経歴書ではスルーされ、面接にも届かないケースがほとんどでしょう。
未経験で事務職の転職を成功させるためには?
高倍率の事務職に転職するために必要なことは?
転職準備や退職前にすべきこと
事務職求人は本当に応募者が多く倍率が高いので、経験者であっても正社員での転職はかなり敷居が高いです。
未経験職種である事務職に、単なる憧れだけの軽い気持ちでは、飛び込むことさえできません。ダメ元で応募書類だけ送りまくっても、無駄な作業をするだけに終わってしまいます。
まずは、事務職についてしっかり調べて、計画と対策を練ることが必要です。
情報を集める
重要なのは、できるだけ多くの情報を集めることです。
事務職といっても、実際には仕事内容はさまざまですし、デスクワークがメインの場合もあれば、電話対応が多い場合もありますね。未だに紙ベースの伝票作業が残っている事務もあれば、PCでの作業だけで紙やボールペンすら握らないという事務職もあります。
小さなオフィスでは、お茶くみ的な雑務や掃除も業務範囲のケースもあるでしょう。
未経験だからこそ、さまざまな情報を集め、事務職の仕事を知ることから始めてください。
転職したい理由を見つめる
書類に記載する志望動機ではなく、自分が「なぜ、営業から事務職へ転職したいのか?」を本音ベースで考えてください。
営業ノルマから逃れるためなのか、単にデスクワークがしたいのか、休日なのか、顧客との関係が辛いのか、自分自身の本当の転職理由を突き詰めてみましょう。
なんとなく楽そうだからという理由の中にも、自分だけの優先順位があるはずです。
一番の理由、二番目の理由を、自分なりに明確化すれば、事務職のどんな部分に惹かれるのかが分かります。どうしても譲れないことと、妥協できることを炙りだしてください。
具体的にどんな働き方がしたいのか、どんな事務職に就きたいのかを、自分の中でしっかり確認しておきましょう。
目標と計画を立てる
本音の転職理由が明確化されれば、自分の目標とする事務職のイメージが見えてきますね。
譲れる条件と、絶対に譲れない条件とがハッキリすると、具体的に何を準備したらよいかも分かってきます。希望や理想がブレていると応募書類にも迷いがでますし、面接でも曖昧な受け答えが出てしまいます。目標が明確なら迷いませんね。
希望の事務職に転職するために、自分に足りないもの、必要なスキルなど明確にして、計画を立て努力する覚悟が必要です。営業職が未経験から事務職への転職を成功させるには、「思い立ったが吉日」では無いのです。
転職スケジュールを立てる
数ヶ月から半年は期間が必要
正社員・事務職の狭き門を突破するには。それなりの期間や準備が必要になります。
退職し転職準備に入る前に、しっかりと転職の計画と対策を立てましょう。
営業経験者なら目標に向かって邁進するには、計画と過程との重要性は十分に分かっているでしょう。自分の側の対策(資格やスキル取得)だけでなく、転職希望先・応募先の側の事情(募集する時期)も含めて計画しましょう。
業界によっては季節的に繁忙期などがありますし、その時期を見越して採用活動する企業も少なくありません。特に未経験者を採用する企業なら、教育期間も含めて採用活動を開始するのでタイミングも大きいのです。
負の連鎖を防ぐ
辛い営業職から逃げるために、急いで転職しようとしても、失敗する可能性は高いですね。
やたらと応募して自信喪失し、ネガティブに投げやりになってしまっては元も子もありません。失敗は成功の基ではありますが、負の連鎖を防ぐためには、しっかりと綿密な計画とスケジューリングも大切です。
企業が採用活動している時期を狙う
業界や業種にもよりますが、事務の求人数が増える時期もあります。少しでも事務職求人の多い時期を狙って、転職スケジュールを立てることもポイントになります。
企業側が活発に採用活動しているけれど、ライバルとなる他の転職者の動きが少ないのは、年末年始を挟んだ11月~2月、夏休みなどのある5月~8月です。
退職時期との兼ね合いもあり、ボーナスの時期や長期休暇の時期は、ライバルが比較的少なめで転職活動がしやすい時期です。
活動のタイミングがズレたためにチャンスを逃すことも多々ありますので、ハードルが高い事務職だからこそ、転職活動期間をじっくり長期的に考えることも大切です。
経験業界を活かして、未経験で事務職に転職するためには?
営業職での経験を活かせる事務職とは?
一言で事務職と言っても、バックオフィス部門のデスクワークには、さまざまな業務内容があります。営業職で得た経験やスキルを生かして事務職に転職するなら、営業事務・営業アシスタントなどがあります。
企業規模により細分化されている場合や、分業化されているオフィスも多く、専門特化してまるごと外注している場合も多々あります。
今までの経験を活かすために、どのような仕事をする事務職があるか調べましょう。
転職サイトでよく見かける事務職とは?
一般事務
PCでの資料作成やデータ入力、伝票処理、電話応対など、一般的な事務処理の全般を指します。大手企業でなく中小企業の場合は、事務員としてなんでも対応するケースも少なくありません。庶務や総務として細々した社内の雑務、営業伝票の処理や小口の清算などの経理を担う場合もあります。
一般というのは本当に幅広い意味であり、つまりは雑務含めて何でも屋です。
営業事務
営業部隊のアシスタント部門であり、受発注業務から在庫管理、納期管理、売上業務、回収業務などサポートします。プレゼン資料の作成やデータ分析、顧客との電話対応や担当営業スケジュールの調整なども、営業事務・営業アシスタントの仕事となりますね。
営業からの転職なら、営業サポート事務の具体的な業務内容はイメージしやすいでしょう。
経理事務
財務や経理部門の事務職は、専門知識が必要で中途採用の場合は資格や経験が重視されます。原価計算、勘定振分業務などなど、簿記資格者優遇が一般的で未経験者には敷居は高いでしょう。未経験から経理事務を目指すなら資格取得は重要です。
貿易事務
英文での書類作成、船積み手配、船積通知、英語での納期回答などなど、英語が堪能であることが必須です。運輸業界、貨物や船舶会社や貿易は特殊な業界で、貿易事務の募集では「経験者のみ」となっているケースも少なくありません。
医療事務
病院や診療所などの受付、会計、カルテ管理、レセプト、診療報酬請求業務などの事務職で、医療保険知識が必要です。主婦の再就職などで通信教育も盛んですが経験者優遇ですし、派遣やパートも多く、大規模病院の正社員募集は滅多にありません。
介護事務は更に求人案件も少なく、医療・介護ともに安易に資格取得に飛びつくのはリスクが高いでしょう。
業界経験や専門的知識が活かせる事務職とは?
同じ業界出身者は有利
営業職からの転職の場合、事務職自体は未経験であっても、経験していた業界の知識が流用可能なケースが多々あります。
商材やサービスが特殊な業界などは特に基礎知識があれば、採用する側も業界経験をプラスと考えます。例えば「ITサポート事務」という求人の場合、IT業界の営業職ならIT知識は豊富だろうと思われます。
英会話スクールや塾の教室運営事務業務の場合は、教育系業界の出身者は有利でしょう。
業界知識やスキルは流用できる
不動産・建築業界から賃貸建物の管理・事務業務職は業界経験が活かせますし、不動産仲介の宅建事務職なら営業時代に取得した資格を活かすこともできますね。
製造業界の営業は、販売管理部門の事務職として受発注から納品までの書類作成やチェック業務も流れが分かりますよね。
一から全てを教えるより、少しでも知識やスキルを流用できる人を採用したいと企業側は考えます。つまり事務職は未経験でも、知識やスキルはアピールポイントになるのです。
必要なスキルや資格を取得する
PCスキルは必須
事務職が未経験でも、中途採用なら即戦力になる、企業にとって採用して損は無い、メリットがあることを示す必要があります。
転職してから手とり足とり教えて貰おう、じっくり覚えようという意識では採用されません。事務職では、営業時代以上のハイレベルなパソコンスキルが求められるのが普通です。
オフィス系のソフトは達人レベルの応募者がたくさんいますから、Word、Excel、PowerPointは最低限ですし、データ管理のためにAccessも必要です。
特定の資格取得も
事務職で一生働くつもりなら、特定業界で重宝される資格取得も視野に入れましょう。
不動産業界なら宅地建物取引主任者が欲しいですし、女性に限らず秘書検定も学ぶ価値はあります。各業界で社会保険労務士や公認会計士、税理士資格、日商簿記も重宝されますね。
語学力があるなら米国公認会計士、米国税理士なども、グローバル企業には有効でしょう。
営業からの転職であれば、とにかく事務職がどのような業務を担当するのかを、学ぶことで実感しておきましょう。
得意やアピールポイントを活かす
流用できる特技はいろいろ
事務職も幅広いので、とにかく内勤希望であれば、コミュニケーション能力を活かしてカスタマーやコールセンター業務もありますね。
ネットに強いなら、Webデータ収集、マーケティングリサーチという職種もあります。
コツコツと作業することが得意な人や、手書き文字の美しい人、気が利く人、お茶を入れるのが上手い人など、ほんとうに人それぞれです。営業職で培った接客や交渉のスキル、経験だけでなく、自分の特技や得意分野を転用することもできるでしょう
アピールポイントを発掘する
自分のアピールできる要素、使えるポイントを見つけることも、未経験からの転職には大切ですね。メリットではない、たいしたことはないと思っていても、実は貴重なアピールポイントになるケースも多々あります。
自分自身で気づかない部分を、転職のプロである転職エージェントに発掘して貰うのも有効です。キャリアコンサルタントのカウンセリングを受けてみるのも一つの方法です。
営業から事務職へ転職するなら、転職エージェントを利用する
応募書類のブラッシュアップ
書類通過するための書類を作成する
履歴書や職務経歴書は、単に事実を時系列で書き連ねればOKという書類ではありません。
倍率の高い書類選考をパスするためのコツ、人事担当者の目に留まるような書類を作成する必要があります。転職エージェントには書類通過するためのノウハウの蓄積があります。
単なるテンプレでは無い、オリジナルな内容での書類作成のアドバイスが有効です。
転職理由や志望動機の書き方
営業から事務職へ転職したい理由は、ノルマ辛いとか、もっと楽をしたいとか、ネガティブな理由なので言いたくないケースもあるでしょう。でも、サンプル通りや曖昧な書き方で誤魔化したりしても、面接では突っ込まれて口ごもったりしがちです。
下手に隠してもバレますので、キャリアチェンジを決意した転職理由はサラリと書類で触れておく手もあります。営業に向かなかった理由の羅列ではなく、「営業職での失敗経験から、やりたいことに気づいた」という方向に転化するのが、おすすめです。
自分の経歴からの転職理由や、応募先に即した志望動機のアドバイスは、転職のプロを利用しましょう。
自己アピールのアドバイス
サンプル集をテンプレ的に利用しても中身がありませんので、人事にはすぐバレます。
自分の失敗経験から反省を踏まえ、成功体験エピソードから熱意を示す、更に自己アピールにつなげるのが、ポテジティブでよいでしょう。
事務職はバックオフィス部門であり、営業のように利益あげる第一線ではありませんので、内部で支えるサポート志向も重視されます。
営業から営業サポート職に転職希望なら、自分は成績を上げられなかったがチームをサポートする喜びやヤリガイを、エピソードを交えて表現したいですね。
面接対策も
未経験なら特に、事務職に転職して「何をしたいのか」「入社したら、なにができるのか」を、自分の言葉で語る必要があります。どこかで聞いたようなワードばかりでは、採用担当者の心には響きませんし、メッキはすぐに剥げてしまいます。
自分なりのオリジナルな回答やトークで、マイナスをプラスに変える練習をしておきましょう。想定質問や模擬面接も、準備としてはかなり有効ですよ。
条件にマッチする非公開求人の紹介
応募できる求人を待つ
未経験でも応募可能な正社員・事務職の求人は、とにかく希少です。数多くの求人情報を集めることが必要ですが。本当に困難です。しかも、転職サイトやハローワークなど公開されている数少ない求人には、本当に大量の応募が殺到します。
転職エージェントが保有している非公開の求人案件を紹介して貰うことが、転職成功への近道です。営業職でのスキルが活用できる求人や、希望条件にマッチする求人があれば、紹介して貰えるようにしておきましょう。
在職したまま転職エージェントに登録して、じっくり転職のタイミングを計るのも有効な手段です。
二人三脚は心強い
営業職からの未経験・事務所・正社員での転職がかなり困難なことは、間違いありません。
自力では凹むことも多いでしょうし、長期的な転職活動の中で一人ではどうしたらよいのか途方にくれ、不安になる場面も多々あるでしょう。プロの転職エージェントに相談して、担当者のサポートを受け、二人三脚で転職活動すると安心感が違います。
転職準備や計画の時期から転職エージェントに登録しておくと、相談や質問もでき心理的にもかなり楽でしょう。
営業から事務転職で、おすすめの転職エージェントは?
営業から事務職へのキャリアチェンジ転職なら、営業職にも詳しく、事務職にも詳しい、総合的な大手転職エージェントがよいでしょう。
業界最大手の転職エージェントリクルートエージェントがおすすめです。
とにかく求人案件の数が圧倒的に多いですし、リクルートブランドでの幅広い業界やクライアント企業を抱えています。
営業職から未経験で事務職に転職するためには、おすすめの転職エージェントです。
営業職への転職に役立つ転職エージェント・サイトを比較し、ランキング形式でまとめています。また、転職目的別におすすめの転職エージェントや、転職エージェントの活用法も紹介しています。転職エージェント選びに悩んでいる人は、参考にしてください。
営業職から事務職に転職するなら営業事務がおすすめ
営業のキャリアが長ければ、転職に有利?
転職する場合、前職はどんな仕事でどれくらいの期間携わっていたのか、というのは重要視されるポイントです。そして、一般的には、職歴が長いほうが有利という印象があります。しかし、営業の場合、一概にそうは言えません。10年、20年というキャリアを持つ営業ならその点も評価されますが、5年くらいまでの営業キャリアだと、特にアピールポイントにはなりません。
第二新卒か中途採用か
新卒3年目までで退職し、転職する場合は第二新卒として扱われるので、キャリアよりもむしろ、年齢や将来性などが評価対象になります。
しかし、4年目以降は第二新卒ではなく「中途採用」として扱われるので、相応のキャリアや実績を求められます。しかし、4~5年の営業キャリアでは、転職先の企業をうならせるほどのアピール材料にはなりません。転職を考えているなら、中途半端に営業を続けるよりも、思い切って新たなステップにチャレンジしてみるのも手です。
営業から事務への転職は簡単ではない
事務職と一言で言っても、一般事務や総務、経理、OA事務など細かく分類されます。簿記やPCスキルをはじめそれぞれが専門的な知識を必要とするので、未経験からの転職は簡単ではありません。
また、事務職はそもそも人気が高い職種です。離職者が少ないため空きがでないこと、最近では、派遣社員や契約社員としての採用も多いので、正社員で事務職の求人は多くありません。
また、営業職から事務職への転職だと、正社員でもまずは年収ダウンを覚悟しなければなりません。しかし、営業は、接待や外回りですぐに傷んでしまう靴やスーツ代、といったコストがかかりますが、内勤の事務職ならそういうこともあまりないので、その点は割り切ることも大切です。
それでも営業から事務に転職したいなら、狙い目は営業事務
営業経験がある人が、未経験から事務職に転職したいなら、営業事務がおすすめです。営業事務とは、営業職をサポートする仕事です。特に、外回りが多い営業は、細々した事務処理をする時間がなかなかとれません。そんな営業に代わって、営業資料の作成や受注、見積もりや請求などの事務処理、営業が不在時の電話応対、来客応対などを担当するのが営業事務です。営業事務への転職なら、営業経験があって、営業の仕事の流れがわかっていることが、アピールポイントになります。
大手や上場企業にこだわらず、優良な中小企業の営業事務は特に狙い目です。中小企業の内情は自力ではなかなか調べにくいので、このような時にも転職エージェントの活用がおすすめです。
そもそも営業事務の仕事内容は?一般事務とはちょっと違う?
顧客を集める営業マンのサポーターで、専用業務が多い
営業事務は、営業担当者やクライアントなどの内外の人と関わることが多く、売上の管理等の幅広い業務内容に携われる仕事です。
メインの仕事は営業担当のサポート
営業事務の仕事の中でも、最も多くの割合を占めているのが「営業担当の仕事がしやすくなるためのサポート」です。
具体的には、請求書作成、見積もり作成、打ち合わせ資料作成、説明資料(プレゼンテーション資料を含む)作成といった、営業担当が営業活動を行うために必要な書類を作成することです。
そのため、営業担当の指示に従った書類作成はもちろんのこと、指示される前に、どの時期にどんな書類が必要かを把握して動くという主体性や行動力も求められます。
対外的な仕事も営業事務の仕事
営業事務は、営業のアポイントメントを取るなどの対外的な仕事も行います。
クライアントと直接営業事務が電話で会話をしたり、訪問してきたクライアントと営業担当をつないだりすることもあるため、コミュニケーション能力も求められるスキルに含まれます。
営業事務の勤務時間は他人の状況によって左右される
企業ごとに勤務時間は違うが、日中に仕事をする
事務職といえば、9時から17時というイメージが強いものですが、営業事務の場合は必ずしもこの限りではないこともあります。
「何の」営業事務かによって、出勤時間や退勤時間には差が出てきます。
不動産の営業事務なら事務所オープンの10時から18時、広告関係の営業事務なら11時から20時…というように、業種や企業ごとに勤務時間が異なります。
ただ、夜間に限定した事務はないので、基本的に日中の勤務であることが多い仕事です。
まったく残業しないわけではない
日中勤務の多い仕事とはいえ、残業が皆無というわけではないのですが、残業時間が出るか否かは、営業担当やクライアントからの要望によります。
決まったルーティンで行う営業事務もありますが、営業担当者やお客さまの都合に合わせて仕事を進めていくと、企業によっては営業事務も残業することがあるのです。
営業事務の平均年収は265万円程で一般事務より高い
コツコツとルーティンワークをこなす一般事務と違って、営業事務の業務内容は幅広く、同じ事務職とはいえ少し大変だと感じる人もいます。
一般事務の場合、伝票整理や電話応対、来客対応、メール対応、郵便物の仕分け…というように、その日の仕事内容は大方予想のつくものが多く、決められた内容をこなすのがメインとなります。
間接部門だから…ということもありますが、一般事務の平均年収は252万円です。
一方、営業事務の仕事内容は前述したとおり、営業担当の仕事次第、クライアントの要望次第という予測不可能な仕事も多く、臨機応変で迅速な対応が求められます。
でも、その分給与に関しては、平均年収が265万円ほどというように、一般事務よりも営業事務の方が高く設定している企業が多いのです。
PCスキルやヒューマンスキルを上げて、将来は企業で活躍する
安定した収入も得ることが可能
営業事務は一般事務に比べて平均年収も高いのですが、一般事務に比べて正社員雇用が少ないという現実もあります。
日本の景気に左右され、派遣や契約社員での採用といったケースも目立ち、最初から正社員で雇用される営業事務はあまり多くありません。
しかし、営業事務に求められるPCスキル以外にも、判断力、段取り力、コミュニケーション力など、様々なヒューマンスキルを上げていくことで、将来的には企業に重宝されるようになれば、正社員登用を使って安定した収入を得ることが可能です。
活躍した分だけ年収もアップ
営業担当をサポートするのが営業事務の主な仕事ですが、事務仕事の範疇をこえて営業担当をサポートすることもあります。
たとえば営業担当が忙しく、手が回らないクライアントがいた場合、営業アシスタントとしてクライアントのもとに出向いたり、営業事務が直接企業に出向いてアポイントをとったり、営業活動を行うこともあるのです。
このように、「事務職」の仕事を越えて、もはや「営業アシスタント」のような仕事も行っている場合、営業事務にも成果に応じたインセンティブが支給され、年収がアップすることもあるのです。
営業事務に求められるスキルは?有利な資格はある?
基本的なPC操作はできて当然
営業事務に転職したいなら、メイン業務であるPC操作の基本はできて当たり前です。
営業事務は営業部に配属され、商品の受発注や管理、在庫や納期の管理、請求書や資料作成等の業務を行います。
これらのすべての仕事でPCを使うため、「PC操作は得意です」というベーシックな自己PRでは採用から遠のいてしまいます。
PC操作に長けた人が集まる職種の中で、採用される確率をアップさせるためには、基本的な操作に加えてショートカットキーや裏技などを駆使した効率のよいPC操作ができると有利です。
Microsoft Officeが利用できることは必須
書類作成がメインとなる営業事務では、Word・Excelが使いこなせるスキルは必須です。
Word・Excelでは請求書の作成や在庫管理などをメインに行うため、正確で迅速な仕事ぶりが求められます。
さらに営業事務ならではの仕事として、会議資料作成や、顧客向けプレゼンテーション資料作成などを行うこともあるので、PowerPointの操作ができることも必須の条件となります。
PowerPointでは、場に応じたスライドの配色やフォントの選び方、そして効果的なアニメーションを使いこなせるかどうかなど、正確さ・迅速さが問われるWord・Excelに比べて、センスが求められるため、スキルのみでは乗り切れないこともあります。
コミュニケーション能力はとても重要
営業担当者とふたつでひとつの仕事を完成させるのが営業事務の仕事ですから、その肝心の営業担当者とのコミュニケーションは避けて通れません。
どんなに性格的に合わない営業担当者とでも円滑なコミュニケーションがとれるだけのコミュニケーションスキルが必要です。
また、営業事務には営業担当の顧客から電話がかかってくることもしばしばあります。
このように、社外の人間とも電話・直接対応など、さまざまなかたちでコミュニケーションを行う必要があるため、性格的に外向的な人や、人と話すことが好きな人に向いている仕事といえます。
協調性
営業事務は、営業担当者と取引先の橋渡し役となることが多いため、双方に協調するスキルが求められます。
営業担当者のスケジュールや仕事の都合を考え、さらに取引先の顔を立てながらも営業活動を促進するようなバランスを保った仕事ぶりができなければいけません。
営業事務である自分の都合はひとまず置いておいて、営業事務と取引先のやりとりがスムーズにいくよう、縁の下の力持ちになる必要があるのです。
スピード性と作業の正確性
営業担当者が求める資料を素早く作成し、営業担当者が欲しい時に欲しい書類をできるだけ早く作成するのが営業事務のメインの仕事です。
そのため、営業担当者が欲しいと言った書類は、なるべく早く仕上げる必要があります。
でも、早ければそれでOKというわけではありません。
営業担当者が求めてくる資料は、取引先への請求書や見積もりなど、営業の成否を左右する大切な数字が絡む書類ばかりです。
この書類の数字が1つ違うだけで、もしかしたら契約がダメになってしまうこともあります。
そのため、スピード性とともに、正確な作業が営業事務には求められます。
この双方を兼ね備えた仕事をしていると、営業担当者との信頼関係が築け、さらに営業事務の仕事もしやすくなるのです。
顧客に対する丁寧なビジネスマナースキル
直接顧客と対応することも多い営業事務の仕事は、知らず知らずのうちに行った対応がクレームに繋がることもあります。
電話対応で自社の社員に敬称をつけたり、役職に就いている取引先の呼称を間違えたり、上座・下座の概念がないままに下座に取引先を案内してしまったり…。
トラブルにつながりやすい仕事だからこそ、営業事務は電話やメール、対面でのマナーや敬語の使い方は押さえておく必要があります。
営業経験も活かせる
営業事務は、職種としては事務職ですが、営業職目線での仕事が多いため、営業経験のある人は、かなり営業事務の仕事がしやすくなります。
営業職での接客の経験などは、クレームの対応ができる、残業対応ができるといった印象を持たれるため、対外的な仕事も多い営業事務の仕事では歓迎されるのです。
他にも、営業職の中心であるコミュニケーション能力がある程度備わっていることも想像できること、営業が求めていることを察して動けることなど、営業での経験は営業事務に反映させることができます。
あると有利な資格は簿記、秘書検定、MOS検定
営業事務は請求書や出納帳管理など、簿記の資格があると有利になります。
また、ビジネスマナーを用いて社内・社外の人間と幅広くかかわることから、秘書検定の上級を所持していることも有利に働きます。
さらにMOS(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト)検定があれば、営業事務に必要なWord、Excelなどの基本操作ができることの証明にもなります。
営業事務になるにあたって、上記のように有利な資格はあることにはありますが、結局大事なものはヒューマンスキルです。
実際、資格に頼らずに営業事務の仕事をしている人もたくさんいます。
営業事務に必要なスキルを磨いておくと内定率がアップする
営業事務になりたい!という強い気持ちがある場合、未経験でも主張の仕方によっては採用されやすくなります。
たとえば『営業事務は未経験だけどWordの早打ちはできる、Excelのマクロは勉強している』など、パソコンスキルがあると歓迎されます。
Officeを使ったことがない場合は、ExcelやWordの本で、独学で技能を習得しておくと、
実務面だけではなく、努力家であることを面接でもアピールできて一石二鳥です。
未経験でも営業事務に正社員で転職する方法は?
営業事務に未経験で転職する際に伝えたい『志望動機』のポイントは2つ
①『他ではなく、貴社を選んだ理由』を具体的にする
就職活動と同じように、転職活動でも「どの企業にでも通用する志望動機」は不採用の確率が高くなります。
志望動機をスタンダードなものにしすぎると、「ウチじゃなくて他の会社で営業事務すればいいでしょ」と言われてしまい、よい結果を招くことができません。
そのためにも、事前に企業研究をしっかりと行い、どんなものをどんな方法で営業しているのかを知っておきましょう。
独自の手法や製品があれば、「その手法・製品がある貴社だから営業事務として働きたい」というツッコミどころの少ない志望動機を作ることができます。
②企業が求める人物像を把握する
営業事務として採用されやすくするためには、企業ホームページや募集広告で企業をリサーチしておき、求められる人物像を把握しておくことが必要です。
企業の公式webサイトの「採用情報」には、企業からのメッセージが掲載されていることが多く、そこに「企業が求める人物像」が記載されていることもよくあります。
また、転職サイトなどの「先輩からのアドバイス」のようなコーナーを見てみると、現場で働く人の様子や、どんな転職活動をしていたか、採用されたその人がどんな人物かを知ることができるのでおすすめです。
以上のような調査を自分自身でした上で、どの企業の営業事務にも基本的に求められる「コミュニケーション能力がある」ことも強調しましょう。
営業事務に未経験で転職する際に欠かせない自己PRのポイントは2つ
①自分の性格を自己分析し、体験と絡めて、それが組織にとってどんなメリットとなるか
自分の性格を自己分析するためには、書店の転職コーナーで自己分析本を購入してみたり、転職サイトなどの分析コンテンツを利用するという方法もあります。
そこでたとえば自分が「社交的」「サポートにまわるタイプ」「協調性がある」などの性格だとわかった場合、この性格を裏付ける具体的なエピソードを絞り出しましょう。
「前職では営業をしていて、年間50名の顧客をひとりも契約を切ることなく売り上げ目標を達成できたのは、私の社交的な性格があったから…」
「前職では経理事務をしており、一部上場企業の経営を陰ながらサポートしてきました。これは私のサポートスキルが高かったから…」
というように、自身の前職での体験と性格を関連付け、最後に「このスキルが貴社の有能な営業担当のスキルをいかんなく発揮させ、売り上げアップに貢献につながる」と、企業のメリットにつながることをアピールしましょう。
②向上心が仕事にどう活きるか
よく自己PRで「向上心」をとりあげる人がいますが、ただ「私は向上心があります」という表現をしていては、抽象的すぎて何の説得力もなく、何もPRできていないのと一緒です。
向上心は確かに転職市場では大切ですが、向上心がどう仕事に活かされ、どんなメリットが企業にもたらされるのかを具体的に書きましょう。
たとえば「私は向上心が強く、前職では月に20件のノルマがある中で、必ずそれを5件上回るように自分なりの目標を持って営業を行って参りました。その向上心のおかげで、ノルマ達成を越える目標を常に実現し、年間優秀営業者のTOP3に常に入るという結果を出すことができました。」
というように、向上心がどのような行動を招き、どのような結果を導き出したのかを具体的に表現しましょう。
未経験から営業事務に転職、失敗しない求人の選び方
避けたほうがいい求人の特徴
1)求人情報に別の仕事内容が掲載されている
自分が見た求人情報には「営業事務」と記載されているのに、実際に面接に行ってみたら「キミは営業のほうが向いているから、営業に配属ね」と、応募した職種を完全に無視し、最初から営業を募集している求人もあるので気を付けましょう。
2)初任給が少ない
営業事務は、事務職の中でも比較的高待遇であることが多いことは前述しましたが、それにも関わらず初任給が130,000~150,000円というように決して高いとは言えない求人もあります。
事務職での昇給はたかが知れているので、初任給があまりにも安いと、生涯にわたってその低収入が続く可能性があるので、避けましょう。
3)社員十数名の同族零細企業
社員数が少なく、しかも社長の家族・親族で経営しているような同族経営の零細企業は、逆に「一般事務」で募集しておいて、「営業事務」「総務事務」「人事」などの複数の仕事を任されることが多いものです。
社長の鶴の一声で、あなたの意志に関係なく仕事を与えられてしまい、営業事務に限定せずに少ない給料で「なんでも屋」になる可能性が高いので、避けましょう。
未経験からの転職に失敗しないために
このようなブラック求人は、ハローワークや転職サイトなど、意外とよく使用されるところにゴロゴロと転がっているものです。
でも、キャリアにマッチした求人を紹介してくれる無料転職支援サービスである転職エージェントから求人を提案してもらうことで、ブラックな求人に引っかからなくて済みます。
未経験からの転職は通常は不利になるものですが、転職エージェントから応募書類の添削や面接対策のサポートを受けることで選考通過率を上げることができます。
リクルートエージェント
リクルートエージェントは、転職成功実績のランキングナンバーワンの転職エージェントです。
実績豊富な転職エージェントが、業界最多の非公開求人から未経験でも転職可能な営業事務の求人を紹介し、応募書類の添削に至るまで手厚くサポートしてくれます。
また、応募書類を送付した後も、エージェントのキャリアアドバイザーが応募先に推薦してくれるため、転職成功率がさらにアップします。
非公開求人には高収入かつ希少価値の高い求人も含まれていますから、条件のよい営業事務への転職が可能です。
営業職への転職に役立つ転職エージェント・サイトを比較し、ランキング形式でまとめています。また、転職目的別におすすめの転職エージェントや、転職エージェントの活用法も紹介しています。転職エージェント選びに悩んでいる人は、参考にしてください。
まとめ
未経験可の事務職、しかも正社員での求人は、そもそも求人案件数が少ないです。
更に希望者が多いので応募も殺到し、求人倍率は本当に高いです。
営業職から未経験での事務職への転職は、正直かなりハードルは高いのが現実ですね。
自力での転職活動は無謀ですし、ダメ元で数だけ応募しても負の連鎖に陥るだけです。
未経験での事務職への転職なら、転職のプロである転職エージェントの利用が一番です。
ブラックに限らず営業職に疲れたら、ノルマや接待、休日出勤に残業で疲れ果てたなら、転職を検討してみましょう。
事務職だけでなく、自分に合う働き方、マッチする新しい道が開ける可能性もあります。
相談するだけでも目の前が開けて、気が楽になることって、ありますよ。
出社拒否やうつ病に陥ってしまう、電車に飛び込みそうになる前に、転職エージェントへの相談をおすすめします。