あなたの今の仕事は、仕事した分だけやりがいも収入も得られるものでしょうか。
やりがいはあるけれど、収入がともなっていない…という場合、会社にあなたが頑張って出した業績を会社に搾取されているかもしれません。
この記事では、やりがい搾取の特徴とチェックリストや、転職ではなく起業という選択肢を選んだ場合の生き方について紹介します。
それってやりがい搾取?
あったら要注意!やりがい搾取チェックリスト
仕事が楽しくて、仕事にのめりこんでいる若者につけこんで、経営者側が相応の対価を支払わずに過度な労働を「好きでやっている」かのように思わせることを「やりがい搾取」といいます。
以下の項目に当てはまることがないか、チェックしてみましょう。
・サービス残業・深夜までの残業はあってあたりまえ
・給料が遅れる・ボーナスがない全部込みでの給料
・お金を求めるのが悪いことのような洗脳・言い訳をされる
・上司・先輩が退社しないと帰りにくい雰囲気がある
・仕事が楽しくて労働条件を細かく確認していない
あなたはいくつ当てはまったでしょうか。給与が正常に支払われないのは末期症状ですが、やりがいが報酬の一部であるかのように言い含められたことがある場合は、ほぼ確実にやりがい搾取だといえます。
チェックが一つでもあったら危険信号
お客様も大事だけど、自分も大事
上記のチェックリストの項目に1つでも当てはまるものがあった場合は、やりがい搾取の被害に遭っているものとして、「逃げるは恥だが役に立つ」のように、会社から逃げる(転職する)という方法をおすすめします。
そもそもやりがい搾取を平気で行っている会社は、「お客様は神様だ系」のところが多いものです。
長時間の残業も、頻繁にある休日出勤も、「お客様が喜ぶことが最大の喜びだから、そのためには労働というコストは問わない」というスタンスであり、実際に顧客や取引先からポジティブな反応があると、さも「報酬をもらった」かのような実感を持ってしまいます。
搾取されて使い捨てされる危険あり
上記のようなやりがい搾取は、搾り取られるだけ搾り取られた挙句、使い捨てされる危険があります。
やりがいを感じられなくなったり、企業理念に疑問を抱くようになったら、容赦なくパワハラまがいの人事異動、会社都合の解雇につなげようとする会社もあります。
そうなってから「搾取されていたんだ…」と気が付いても後の祭りです。だからこそ、チェックリストに1つでも該当する場合は、速やかに退職した方がよいのです。
チェックがつかなかった人は非搾取型に勤めている
一方、チェックリストに1つもチェックがつかなかった人は、非搾取型の超優良企業に勤めているのかもしれません。
そもそもサラリーマンのやりがい搾取は、会社がリスクを負担しているものです。ここでいうリスクとは、結果がどうなるかわからない危険性を指します。
たとえば、会社の経営が多少傾いたとしても、サラリーマンは決まった額の報酬を約束されています。
経営が傾いた時のリスクを会社が負担しているからこそ、多少の業績悪化でも契約通りの報酬が支払われているわけです。
このように会社がリスクを負ってくれていることに気が付き、会社側もまた従業員へ相応の金銭的な報酬を支払っている場合は、やりがい搾取が起こりにくい非搾取型に当てはまるため、チェックが1つも入らないのでしょう。
仕事ができない人でも生活は安定している?
大企業や雑務系業務など、資本主義の生活保護になりつつあるやりがい
大企業に潰される人材
新卒の時点で大企業に就職できた人は、転職時にも同業種・異業種の大企業に転職しやすいものです。もちろん、本人が希望すれば大企業ではなく中小企業やベンチャーにも転職可能です。
しかし、その逆の事態はまれであり、中小企業から大企業への転職は、何か特筆すべきスキルや業績がない限りはほとんど可能性がないことに愕然とする人も多いものです。
また、大企業に入った時には有能であっても、大企業特有の仕事の専門性の高さから他業種・他職種には通用しないスキルを年々身につけていき、結果的に潰しのきかない、一般社会からみれば仕事ができない人に変化していってしまうのです。
大企業でも利益を出せているのは2割程度
大企業とは、中小企業基本法に定義された中小企業の基準を上回っていることが前提となります。つまり、大企業には300人以上の従業員(サービス業や卸売業の場合は100人以上)が在籍しているわけですが、このうち実際に利益を出せているのは2割程度といわれています。
しかし、その利益を出せる2割は、大企業に属していなくとも利益を生み出せる資質があることに気が付けば、ベンチャー企業に転職したり、自分で起業して搾取する側に回ることもあるのです。
搾取されてると感じる人は起業
搾取する側に回る人と、搾取なしの経営を心掛ける人に分かれる
上述のように、大企業でも利益を出している2割以外の社員は、やりがいという報酬を金銭的報酬のように勘違いさせられたまま定年を迎える人もいます。
しかし、利益を出している2割の社員を中心に、自分に能力があることと、金銭的報酬に結びついていないことに気が付いた人は、そのまま企業にとどまる必要がないことにも気が付くでしょう。
そして、「今まで搾取されていたんだ」と感じた人は、資本主義に隠れているやりがい搾取のカラクリを知り、搾取する側に回るために起業する人と、自分は搾取のない正攻法な経営をすると息巻く人に分かれます。
利益を出せる人は、副業を始めるという手段も
会社にコンスタントに利益を出せる実力がある場合は、上記のように起業するという方法の他にも、副業するという方法もあります。
仕事ができる人は、与えられた分を効率よくこなすことができるため、自分から「この仕事もやらせてください」と言わない限りは、勤務時間にもゆとりがあるでしょう。
そのゆとりの時間と、まだ100%十分に発揮しきれていない実力を、副業に使ってみるのです。副業では、勤務先と同じような仕事を個人で引き受けるというやり方が最も効率がよいでしょう。
本業とは少し違った仕事を請け負って、スキルの幅を拡げるのもよいかもしれません。
そもそも本業・副業の概念は人によって違う
お笑い芸人の厚切りジェイソンが実はITベンチャー企業の役員であり、お笑い芸人と会社役員の二足のわらじを履いていることは有名ですが、厚切りジェイソン自身はどちらが本業でどちらが副業という考え方を嫌っています。
本業・副業という言い方は、仕事が人生のすべてかのような印象を与えているため、「本業=自分自身」という持論を持っているのです。
本業・副業という取り決めをなくし、就労規則に「副業禁止」という記載がないのであれば、自分の能力を1つの企業で発揮するにとどめず、もっと広い範囲で能力を活かしながら育てることも、後のキャリアに役立つでしょう。
真面目にやっていると馬鹿をみる
どうやら自分がやりがい搾取されているようだと勘付いた人は、これから先の長い人生、真面目に会社に貢献しても馬鹿をみて終わる可能性があります。
厚切りジェイソンのように副業もこなしながら器用に立ち回れるわけでもなく、かといって起業して会社経営していく自信もない…という人は、早めに転職しましょう。
本当にやりがいのある仕事で、なおかつ報酬も相応に伴う仕事が他にもあるはずです。
そのような仕事に転職してみると、今までの仕事がいかにやりがい搾取だったかを身を持って体感するでしょう。
やりがい搾取をしている会社は泥沼のようなものです。気が付いたら身動きがとれない年齢になっていた…と後悔する前に、一刻も早く行動にうつすことをおすすめします。
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まとめ
やりがい搾取をしている企業は、仕事の価値を「お客様の役に立つ」ことなどの「やりがいがあるかどうか」のみに置き、仕事内容に見合う金銭的報酬を与えません。
実力があって会社に利益をもたらせる人は、その実力で起業して自分の能力を搾取されることなく発揮することができるでしょう。
実力に自信がない人の場合、やりがいにプラスして仕事分相応の報酬をもらえる仕事に転職しましょう。
やりがい搾取している会社は、「やりがいがあるんだから、他のこと(特に収入・残業)は我慢しろ」と言いがちです。
似たようなことを言われたら、やりがい搾取を疑って、次の行動に出る準備を始めた方がよいでしょう。