化粧品メーカー勤務といえば、華やかなイメージで憧れる人は多いのではないでしょうか。実際、女性の美への追及は無くなることはなく、近年では男性も美容に気を遣う人が増えてきているほどで、将来の需要は高く人気の仕事です。
しかし、毎年競争率が高めで新卒での入社も諦めている人も少なくありません。そこで、化粧品メーカーの仕事内容や将来性、ブラック企業や優良求人の見分け方、未経験から化粧品メーカーに転職する方法をここで紹介していきます。
化粧品メーカーの仕事内容・年収・将来性は?
化粧品メーカーの仕事内容
化粧品メーカーには営業・事務職と店舗販売員(ビューティーアドバイザー)、研究開発スタッフに分かれています。
店舗に赴き、自社商品を宣伝する営業職
営業はドラッグストアや百貨店などの小売店に赴き、自社商品を宣伝しやすいようにします。宣伝といっても、直接消費者と取引するのではなく、自社の売り場がある場合には直接指示を出し、売り場がない場合は店舗の責任者と打ち合わせを行って、売り出したい商品を全面的に推しだしてもらうように交渉します。数多い店舗で売り場の状態をチェックし、消費者の動向を確認します。
事務職は一般事務に加えて通信販売などの電話応対、メールチェックなど、一般企業とさほど大きな差はなく、基本的には事務所勤務となります。
売り場の花形といえるビューティーアドバイザー
ビューティーアドバイザーは、ドラッグストアやデパートの売り場でお客様に自社商品を使用してもらい、販売実績に繋げる仕事です。お客の悩みや相談を受け、適切な化粧品をアドバイスするなどカウンセリングを行います。一般消費者にとって、化粧品メーカーの顔ともいえる存在だけに、高度なコミュニケーション力が問われます。
実際にメイクを施すので、知識やスキルも必要になりますし、失礼のないように応対しなくてはなりません。従来までは花形の職種でしたが、近年はスマホの普及でインターネットが身近になり、通販のマーケットが主流になりつつあります。
裏方だけどやりがいがある研究開発
研究開発といえば、新しい化粧品を生み出す部署とイメージされますが、自社商品がトラブルにならないよう、品質改善や品質向上に努めています。消費者の流行に敏感となる必要もあり、これまでに寄せられたアンケートなどのデータをまとめることも重要です。
毎日同じ作業を繰り返して行うことも多くありますし、実際に出来上がった商品を直接販売するわけでもなく、消費者の生の声を聞けるわけでもないので、裏方の存在といえます。それでも化粧品はリピート率も高いので、店頭や通販で売れ行きが好評の場合、人の為になる仕事としてやりがいがある部署といえるでしょう。
化粧品業界の動向と将来性
化粧品メーカーの多くは中小企業
化粧品メーカーは、テレビCMなどでも大きく報じられている大手企業を中心に、100社ほどありますが、ほとんどが中小企業の割合となっています。生産ラインを含めて自社工場を持っているのはわずかであり、研究開発のみを手掛けているメーカーも多くあります。
近年では、化粧品とは無関係の企業もその研究技術を利用し、化粧品業界に参入しています。
業界は安定しているが、ビューティーアドバイザーの需要は減少傾向
どれだけ不景気になっても、化粧品は嗜好品ではなく、女性にとって生活必需品となっているので、今後の需要はますます見込めます。
また、化粧品を取り扱っているメーカーは、美容だけでなく美肌など健康にも気を遣う必要がありますので、高齢化社会になるにつれて、美容・健康は共存したテーマとなりつつあります。それだけに、化粧品業界の将来性は安定したものといえるでしょう。
ただし、マーケットは店頭販売よりも通販が主流となりつつあるので、店頭販売員となるビューティーアドバイザーの需要は減ることはあっても、増えることはないといえるでしょう。
女性が働きやすい環境で年収も高め
化粧品メーカーは女性がメインというだけあって、時短勤務や託児所が完備しているなど、女性にとって働きやすい環境が整っています。労働時間も長くなく、プライベートも充実させることができます。すべての会社ではありませんが、ビューティーアドバイザーが百貨店や大手デパートで勤務している場合、年末年始やゴールデンウィークなどの大型連休は稼ぎ時となるので、休みが取りづらくなってしまうことも懸念されます。
化粧品メーカーの年収は平均500万円から600万円と女性の職種では比較的高めといえるでしょう。不景気にも強い化粧品業界ですから、給与が大きく減るというのはなさそうです。
未経験から化粧品メーカーに転職する方法
化粧品や美容・健康に興味があるのは前提
化粧品メーカーは人気が高い業種ですので、全くの未経験だと転職は厳しいといえます。まずは化粧品や美容・健康に興味があるのは絶対条件といえるでしょう。女性の仕事というイメージがありますが、男性化粧品も売れ行きがあり、男性目線も必要になりますので、男女ともに転職可能となります。
化粧品業界で働く人はもちろん、これから転職を考えているライバルたちも同様に化粧品や美容・健康に知識を持っており、勉強にも励んでいます。
未経験者でも転職に成功するには、消費者の動向や流行に敏感となる必要があるので、常にアンテナを張り巡らし新しいことに取り組める順応性が求められます。
語学力のスキルやコミュニケーションスキルは必須で資格も重宝される
営業や店頭販売員(ビューティーアドバイザー)には高いコミュニケーション力が求められます。
外国人にも日本の化粧品は人気があるので、語学力に優れていると採用に有利となります。人前で話せる特性というのは、他の営業職や飲食業・接客業経験者であれば抵抗はないでしょうが、これも一種のスキルともいえます。
お客様と会話をしながら、どのような商品を選択すればいいのか考えていく必要がありますので、要領の良さも大事です。
企業にもよりますが、日本化粧品検定や英検、TOEIC、研究・開発職では危険物取扱者やバイオ技術者認定試験といった資格は、所有していると転職に有利となります。
未経験から化粧品メーカーに転職、失敗しない転職先の選び方
選んではいけない求人の見分け方
中小企業が多い化粧品メーカーではブラック企業も存在しています。求人サイトなどでいつも募集している企業や、募集要項をよくみると正規社員ではなく、パートや契約社員のみの募集で将来的に正規社員への登用ありというケースなど、使い捨ての可能性もあります。
女性が多い職場ですが、化粧品の売上が通販のみという会社の場合、事務職が電話注文を受け取ることが一般的です。しかし、電話を受け取って終わりではなく、追加注文や別商品のおすすめなど、営業までやらされることもあります。すぐに転職したいと思っても、常に募集をかけている企業は離職率が高いので注意が必要です。
おすすめ求人の特徴
化粧品メーカーでおすすめ求人特徴は、募集要項や企業ホームページ内に働く女性の環境が整っていることが掲載されていることです。ワークライフバランスを推しだし、働きやすい環境であることをアピールしている企業は安心できます。
逆に商品の特長や売上、満足度などのみを抽出している企業は、上記のブラック系が疑われます。求人サイトなどにそのメーカーで働く人の声が掲載しているような、社員を大事にしている印象を抱かせる場合、未経験者でもじっくりと育てようという意欲が垣間見えます。
未経験OKかつ条件の良い化粧品メーカー求人を見つける方法
未経験OKの求人は、ハローワークや求人サイトで見つけることがありますが、企業内の実態が分かりづらいので、本当に優良求人か判断するのは難しいでしょう。安易に応募してしまうと、ブラック企業に転職する恐れがありますし、自身のキャリアにマッチしていないと、単なる未経験転職となるので、年収も下がってしまいます。
そこで企業内情報を把握し、キャリアをマッチングして求人を紹介してくれる転職エージェントを利用するのが未経験転職では無難といえます。
転職エージェントの非公開求人で応募する
転職エージェントでは化粧品業界に特化した専任のキャリアコンサルタントに相談することができ、自身のキャリアに沿った非公開求人を紹介してくれます。求人先の情報も把握していますので、転職後のミスマッチを防ぐのに役立ちます。
転職エージェントでは、未経験転職で苦労する応募書類や面接対策をサポートし、相手先との日程調整も行ってくれますので、自身は在職に集中しながら転職活動を実施することができます。転職エージェントは年収交渉も代行してくれ、これらのサポートを無料でサービスしてくれます。
リクルートエージェント
リクルートエージェントは、人材業界最大手のリクルートが運営し、国内大手の転職エージェントです。全国に拠点を持ち、多くのキャリアコンサルタントを擁しています。非公開求人数は20万件を超えているので、未経験転職でも安心して転職活動を行えます。
大手の転職エージェントですから、化粧品業界にも取引実績があり、化粧品業界に精通したキャリアコンサルタントが担当してくれます。
拠点も全国主要都市に19箇所あり、求人も全国に対応しており、土日の相談・オンライン相談も可能です。
製造業ものづくりエンジニアの転職におすすめの転職エージェント・転職サイト14社を比較してランキング形式で紹介しています。製造業エンジニアとして年収アップ転職したい人、製造業やメーカーから異業種転職したい人、未経験で製造業エンジニアに転職したい人それぞれおすすめの転職エージェントを紹介します。
まとめ
化粧品メーカーの仕事内容は、一般事務の他に、自社宣伝を担当する営業職、店頭販売やカウンセリングを担当するビューティーアドバイザー、商品開発や品質管理を担当する研究・開発があります。
女性が働きやすい環境が整っているのが特長で、将来的な需要も問題ありません。不景気に強い業界ですから、転職市場でも人気があります。求人サイトなどでいつも募集している企業を避け、ワークライフバランスを推しだしている企業がおすすめといえます。
人気のある業界ですから、未経験でも転職で成功するには、優良の非公開求人を擁している転職エージェントを利用するようにしましょう。