現在新聞記者として激務に耐えながら仕事をしているけれど、一般企業で規則的な毎日を過ごせる人を見て、あんな風になりたい…仕事辞めたい…と考えていませんか?
新聞記者は社会情勢や事故・事件などの突発的な事情によって仕事が発生するため、日常的に気が抜けずに辛い思いをしている人も多いでしょう。
この記事では、新聞記者から異業種転職をする際のおすすめの転職先と、年収を下げない求人の選び方について紹介します。
新聞記者を辞めたい理由は?
毎日納期に追い回されて緊張が解ける瞬間がない
新聞は基本的に毎日刊行しているため、新聞記者として働いていると、毎日納期があります。
納期になんとか間に合って、一息つく暇もなく次の原稿作成にとりかかり、とりかかった瞬間に次の納期を意識しなければならないという毎日の連続で、緊張感が解けることがないという人は多いでしょう。
同じような年代のサラリーマンを街で見かけて、深夜楽しそうに飲み歩いているのを後目に、納期を厳守するために深夜に出勤する自分と見比べて、新聞記者の仕事に嫌気がさす毎日…。納期を気にせず働ける仕事に転職したいと考えてしまい、実際に転職していく新聞記者も少なくありません。
他人のプライベートに切り込むのに抵抗を感じ始めた
スポーツ新聞などの芸能関連の取材などの仕事では、芸能人やアスリートといった人々の私生活を取材して、記事するという仕事があります。政治家の汚職を暴くなどの仕事は、社会に貢献しているという気持ちもあり、同じ暴露系の仕事でもまた質が異なるものです。
まだ自分が独身のうちは、芸能関連のゴシップについて、こういう仕事だという諦めがつくものの、自分が結婚したり、子どもができたりというライフイベントを通過するにつれて、違和感を覚える人も多いものです。
特に自分の子どもに誇れる仕事がしたいと思って新聞記者を続けてきた人が、人が隠したいと思っている過去や恋愛・結婚などのプライベートを暴く仕事を続けていると、「この仕事をしていると、胸を張って子どもに言えるだろうか…」と考え、新聞記者を辞めたいと思うきっかけになります。
仕事の時間が9割を占める…プライベートの予定が立てられない
新聞記者の出勤・退勤の概念は、一般企業の会社員に比べるとあいまいで、深夜に出勤することもあれば、早朝に退勤することもあります。仕事が終わって帰宅しても、事件や事故があれば現場に出向いて取材をしなければいけません。
深夜早朝問わず、社会に何らかの動きがあれば、こちらも同時に動かなければならない新聞記者の仕事には、オンとオフがつけられないほど長時間勤務が求められます。しかも取材も早さが命ですから、他社に負けないスピード感が大切になります。
このような仕事の仕方が求められるため、プライベートの予定を前もって決めておくことが難しいという悩みがあります。
家族旅行、自分のための海外旅行、好きなアーティストのライブ、子どもの行事参加などの予定が立てられず、休みも返上しなければならないことも多いため、一度でも「どうしてこんな仕事をしているんだろう…」と立ち止まってしまうと、とたんに仕事を辞めたい意欲が高まってしまうでしょう。
文章を書くことがキツくなってきた
文章作成が得意で新聞記者になったという人も多いでしょう。しかし、中には写真や取材メインの仕事がしたいという希望を持って新聞記者になった人もいるのではないでしょうか。
そのような人の場合、異動で文章作成メインになってしまうと、毎日パソコンに向かって延々と文章を打ち続ける作業に苦痛を感じる人も多いものです。
新聞記事の場合、自分がよく知らないことも記事することがあり、それも読者に向けてかみ砕いた表現をする必要があるため、かなり勉強してからでないと文章に表現することが難しいという問題もあります。
自分が書いたものが新聞に掲載されて多くの人に読まれるというやりがいを持って続けることができなければ、文章づくりがただの負担になって転職を考えるきっかけになってしまうでしょう。
読者激減でモチベーションの維持が難しい
インターネットやスマホの普及によって、ニュースを新聞という媒体で読む人は毎年減少の一途をたどっています。
日本新聞協会の調べによると、一般紙とスポーツ新聞を総合して、2000年には53,708,831部発行されていた新聞は、2017年には42,128,189部と、1千万部以上減少しています。
(参考:https://www.pressnet.or.jp/data/circulation/circulation01.php)
新聞はweb版に移行しつつあり、同じインターネットの中でも手短に気になるニュースだけがまとめて読める“まとめサイト(キュレーションサイト)”でニュースをチェックするスタイルが定着しているため、出版社や新聞各社は斜陽産業へ追い込まれる可能性が高くなってきました。
情報を収集し、世の中のために拡げたいという気持ちで激務も辛うじて乗り越えている新聞記者にとって、読者の減少はモチベーションの維持を困難にする大きな要因になってしまいます。
何のために頑張っているのか…このままいくと発行部数は下がる一方…このような絶望的な状況では、新聞記者を続ける意味がわからなくなり、辞めたいと考える人多くなってしまうでしょう。
新聞記者から異業種に転職、おすすめの転職先は?
得意な文章作成能力が活かせるAO事務
文章作成が得意で、構成や言葉選びなどに長けていてタイピングも早いという人におすすめなのが、事務職の中でも書類作成がメインの業務となるAO事務です。
どのような書類を作成するかは企業の業種にもよりますが、取引先へ向けた案内文書や、プロジェクトの報告書、社内報告書などの業務では、得意の文章作成能力を活かすことができます。
AO事務の平均年収は250万円~300万円という金額のため、新聞記者としての年収よりはかなり下がることになります。
しかし、特にBtoBの企業では土日が休みであることも多く、残業時間も短くて済むことから、新聞記者生活が長く続き体調を壊している人や、年収は下がってもいいからプライベートの時間を確保したいという人にはおすすめの転職先です。
コミュニケーション能力が活かせるMRで年収維持
新聞記者の中でも、取材活動を主にしてきた人の場合、取材先にアポイントメントをとったり、取材拒否の態度を示す人に対して説得して取材を行ったりした経験がある人も多いでしょう。
そのような取材を通した中で培われてきたコミュニケーション能力を活かして、MR(医薬情報担当者)に転職するという方法もあります。
MRの平均年収は700万円~1,000万円を超える人もいるため、高収入の部類に含まれる新聞記者の年収を下げずに転職することも可能です。
MRは初対面の医師に時間をもらうところから、実際に医薬品の買い付け契約を結ぶまで、かなりの距離がありますが、コミュニケーション能力の高い新聞記者であれば、粘り強く交渉できるでしょう。
薬剤師や看護師など、元々医療系の仕事に就いていた人もMRに転職することがありますが、医薬品に関する知識は転職時には求められることは少なく、それよりもコミュニケーション能力や、向上心といったスキルが重視されるため、異業種転職が比較的しやすい仕事でもあるのです。
プレッシャーに強い特長を活かせる広告代理店の営業職
日々納期との闘いを繰り広げてきた新聞記者だからこそ、納期によってプレッシャーに強い精神性が養われてきた人も多いでしょう。
このような部分も実はひとつのスキルであり、プレッシャーへの強さを活かして広告代理店の営業職に転職するという選択肢もあります。
広告代理店の場合、営業職はコンペを通して複数の代理店が契約をとるために用意してきたプレゼンを披露し、スポンサー企業から広告制作権を獲得します。
他社に負けない資料が作れるか、他社に負けないプレゼンができるか、それらの資料の準備をコンペ当日までに間に合わせることができるかといった業務に共通するのは、プレッシャーへの強さが求められる点です。
広告代理店社員の平均年収は500~1,000万円とかなり開きがありますが、これは大手か中小か、総合広告代理店か専門広告代理店かの差であり、目指す転職先が大手であればあるほど給与も高額になります。
総合広告代理店への転職に成功すれば新聞記者の年収を上回ることができます。
新聞記者から異業種転職、年収を下げない求人の選び方
現在の年収を維持したまま異業種転職するためには、新聞記者としてのキャリアと求人のマッチングが最重要課題です。
今までの経験やスキルと、転職先が求める条件がマッチしてないと、単なる未経験転職と見なされ、年収が大幅にダウンする人もいます。
したがって求人サイトなどで自力で探すよりも、転職エージェントのキャリアカウンセリングを受けて、自分のキャリアにマッチする求人を紹介してもらう方が安全なのです。
マスメディアン
経験を活かして広告・マスコミ業界でキャリアアップ転職したいなら、業界に特化した転職エージェントを利用するのがおすすめです。広告・マスコミ業界に特化したエージェントであれば、マスコミ業界に精通したキャリアコンサルタントが在籍していますので、どの企業なら経験やスキルを活かせるかを踏まえて求人を紹介してもらえます。
業界向け雑誌を発行する「宣伝会議」のグループ会社で、広告・Web・マスコミ業界に特化した転職エージェントです。業界内での認知度が高く、広告・Web業界では2,500社以上の企業と取引しており、大手ブランド・メーカーにも転職実績があります。特に広告業界への転職実績は、専門特化型エージェントの中でも上位です。
Web編集者(コンテンツディレクター)、書籍編集者、雑誌編集者、漫画編集者などの求人が揃っています。
「広告・マスコミ業界に特化した他社と比べても一番求人が多い」といった口コミも見受けられます。ただし、従業員数57名の小規模なこともあって手が回らないのか、「途中で連絡が途切れた」などの口コミもあります。進捗状況などは利用者が自分で気に掛けた方がよいでしょう。
マスコミや広告業界へ転職を考えている場合、マスメディアンに登録しようかどうか、迷う人も多いのではないでしょうか。マスメディアンは、大手転職エージェントとしてよく知られていますが、利用したことがなければ、どのようなサービス …
リクルートエージェント
リクルートエージェントは、転職成功率NO.1の転職エージェントです。業界最大手で企業の信頼も厚く、公開求人以外に20万件以上の非公開求人を抱えています。各業界に精通したキャリアアドバイザーのサポートを受けられます。
具体的には、転職イベント・企業セミナーなど、無料セミナーも充実しており、未経験からの転職希望者に有利な選考や年収交渉ができます。
さらに全国各地に拠点を構えており、土日対応も可能のため、地方在住の人や、今も新聞記者として昼夜問わずに勤務中で転職活動する時間をとることができない人でも活用することができます。
まとめ
ハードワークで実質的な労働時間が極めて長い新聞記者の仕事を辞めて転職したい場合、キャリア・スキルと求人のマッチングをした上で、以下のような転職先がおすすめです。
・得意な文章作成能力が活かせるAO事務
・コミュニケーション能力が活かせるMRで年収維持
・プレッシャーに強い特長を活かせる広告代理店の営業職
異業種転職を成功させるために必須のキャリア・スキルと求人のマッチングは、転職に関する専門的知識と経験豊富な転職エージェントを活用することで可能になります。
多忙な新聞記者でも年収交渉や面接日程交渉も代行してくれるため、効率的な転職活動が可能です。