学校を卒業してから一度も就職したことがない若者を、「既卒者」と呼びます。

今回は、既卒者の意味を詳しく確認していきましょう。

フリーターや第二新卒との違いや、「既卒採用」と「中途採用」の違いについても、わかりやすく解説します。

なお厚生労働省は、学校を卒業してから3年以内の若者も新卒枠として応募を受け付けるよう、企業に向けて通達しています。

既卒者でも就職は十分に可能です。

記事の後半には、既卒者になってしまった人が就職活動を成功させるコツも掲載しました。

※出典:厚生労働省|3年以内既卒者は新卒枠で応募受付を!!

本記事でわかること
  • 既卒者の意味とは
  • 既卒者の意味の詳細
  • 既卒者の就活は厳しいと言われる理由
  • 既卒者が内定を得るコツ
  • 既卒者の就活方法
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既卒者の意味とは

既卒者の意味

既卒者とは、高校、専門学校、短大、大学などの学校を卒業した後、一度も就職した経験がない人を指します。

一般的には、卒業後3年以内の人が該当します。

就職浪人は既卒扱いです。

社会人経験ありの人のことは、「既卒者」と呼びません。

既卒者とフリーターの違い

フリーターとは、15~34歳の若年者(学生及び主婦を除く)のうち、勤め先における呼称がアルバイト又はパートである者(これまでアルバイト・パートを続けてきた者で無業の者を含む)をいう。

引用:厚生労働省「厚生労働省|IV フリーターについて 結果の概要」

フリーターとは、主にパートやアルバイトで生計を立てている人を指します。

フリーターで、一度も就職して働いたことがない人は、卒業後3年以内なら既卒者に含まれます。

たとえば大学時代に内定を獲得できず、ずっとアルバイトを続けている人は、フリーターであり既卒者です。

しかし一度でも就職し、その後会社を辞めてアルバイト生活をしている人は、既卒者ではなくフリーターに該当します。

既卒者と新卒の違い

新卒者とは、在学中に就職活動を行い、卒業と同時に企業で働き始める人のことです。

一方「既卒者」という言葉は、学校を卒業後に一度も就職していない人が、就職活動を行う際に用いられます。

在学中に転職活動を行なってはいたものの、入社先が決まらないまま卒業となってしまった人も、既卒者に該当します。

既卒者と第二新卒の違い

第二新卒とは、一度就職した会社を学校卒業後1~3年以内で早期離職し、転職活動を行う人のことです。

既卒者と第二新卒の違いは、社会人経験の有無です。

第二新卒には、どんなに短期間でも、社会人経験があります。

1ヶ月で新卒入社した会社を辞めた人でも、第二新卒です。

一方で、既卒者には就職した経験そのものがありません。

既卒採用と中途採用の違い

既卒採用とは、学校を卒業してから3年以内の「既卒者」を対象とした採用枠のことです。

企業は既卒採用で迎え入れた人材に対する教育制度を整えており、これからの成長を支援します。

一方、中途採用とは、新卒採用以外の採用活動で広く用いられる言葉です。

即戦力を求める求人もあれば、未経験者のポテンシャル採用をおこなっている求人もあります。

また、第二新卒や既卒者を歓迎している求人もあります。

既卒者の意味の詳細

自分が既卒者かどうかを判断するには、「社会人経験の有無」が重要となります。

では、どんな雇用形態なら社会人経験として扱われるのでしょうか。

契約社員や派遣社員の経験ありなら既卒者ではない

アルバイトは社会人経験として見なされないことが多いです。

しかし契約社員や派遣社員は一般的に、社会人経験と見なされます。

そのため、契約社員や派遣社員の経験がある人は、既卒者ではないという考え方が一般的です。

とはいえ、1~3ヵ月程度の短期契約だった場合、既卒者だと見なされるケースもあります。

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既卒者の就活は厳しいと言われる理由

既卒者が就職活動で困難に直面することは少なくありません。

これは企業が既卒者に対して、懸念を抱きやすいからです。

既卒者の就職が難しくなりがちな理由
  • 働く意欲が低いと思われやすいから
  • 何かしらの問題があると疑われやすいから
  • より若い新卒や社会人経験をもつ第二新卒のほうが有利な場合もあるから

働く意欲が低いと思われやすいから

既卒者は、企業側から働く意欲が低いと見なされることがあります。

新卒のタイミングで就職しなかったことが、そのような印象を与えてしまうためです。

積極的に就職活動を行わなかったのであれば、納得できる理由を説明する必要があります。

何かしらの問題があると疑われやすいから

企業は既卒者に対して、「人柄をはじめとした、何らかの問題があるのではないか」と考えることもあります。

きちんと就職活動をしていたにも関わらず、内定を獲得できず既卒者になってしまった人に対しても、「ポテンシャルが低いのではないか」と思うことがあるでしょう。

面接での態度には注意し、企業側の不安を払拭することが重要です。

より若い新卒や社会人経験をもつ第二新卒のほうが有利な場合もあるから

就職活動では既卒と第二新卒のどちらが有利、とは一概に言えません。

企業によって、何を優先するかが異なるからです。

しかし中には、新卒や第二新卒を、既卒よりも優先して採用する企業も存在します。

既卒が就職するときのライバル
  • 新卒…まとめて採用し、まとめて教育できるので、採用活動と人材教育のコスト削減が可能。年齢が既卒より若いため、長く働いてくれる。
  • 第二新卒…基本的なビジネスマナーが身についていると期待できるため、教育コストがかからない。

    既卒者はポテンシャルのアピールが求められます。

    厳しい既卒就活に成功する方法は?大手も突破できる履歴書・面接対策

    既卒者が内定を得るコツ

    既卒者が内定を獲得するためには、戦略的なアプローチが必要です。

    自分の強みを活かしつつ、企業に対してポジティブな印象を与えましょう。

    既卒者が内定を得るコツ
    • 既卒者になった現実をどう受け止めているか話す
    • 既卒者になったやむをえない理由やポジティブな内容を説明する
    • 既卒者が就職しやすい業界・職種の求人に応募する

    既卒者になった現実をどう受け止めているか話す

    既卒者は就職する際、面接官から「なぜ就職しなかったのですか」と高確率で聞かれます。

    内定を得るためには、既卒になった経緯や、既卒になった現実をどのように受け止めているか、素直に話すことも大切です。

    反省点を認めつつも、前向きに未来を見据えている姿勢をアピールすることで、企業に対して誠実な印象を与えることができます。

    既卒者になったやむをえない理由やポジティブな内容を説明する

    既卒者が内定を得るには、就職しなかった理由を明確にし、それをポジティブに説明することが重要です。

    既卒者が就職しなかった理由の例
    • 家庭の事情
    • スキルアップのための勉強をしていた
    • 入院していて就職活動ができなかった
    • 知見を広げるために留学や旅をしていた
    • 音楽活動や役者などの夢を追っていた

    仕方ないと思ってもらえるような事情や、自己研鑽に関する理由があるなら、しっかり伝えましょう。

    ただし嘘はつかないようにしてください。

    不誠実な印象を与えたり、後々嘘だと発覚して信用を失ったりする原因になります。

    面接では、就職するまでの経験を活かして企業にどう貢献できるのか、具体的に述べると良いでしょう。

    就職するためにどんな努力をしているか説明する

    就職するために、どのような努力をしているのか説明しましょう。

    たとえば、資格取得に向けて勉強を続けている、関連するインターンシップに参加している、業界の最新情報を常にチェックしているなどです。

    自己成長のための具体的な行動を示しましょう。

    また、自己分析を通じて自分の強みや弱みを理解し、それをもとにした職種選びや応募書類の作成に取り組んでいることも重要です。

    企業は積極的に学び続ける姿勢を評価します。

    既卒者が就職しやすい業界・職種の求人に応募する

    就職活動を成功させるためには、既卒者が就職しやすい業界や職種に目を向けるのもおすすめです。

    既卒者におすすめな業界・職種
    • 業界:サービス業、医療・福祉業界、宿泊業、飲食サービス業、建設業など
    • 職種:営業、ITエンジニアなど

      これらの業界・職種は、人材のニーズが高く、未経験者も積極的に採用しています。

      人柄や意欲が評価されやすいため、応募を検討してみてください。

      既卒者の就活方法

      既卒者の就活方法は、おもに次の4通りです。

      既卒者の就活方法
      1. 求人サイト・転職サイト・就職サイトで仕事を探して応募する
      2. 就職・転職エージェントに求人を紹介してもらう
      3. ハローワークに掲載されている求人へ応募する
      4. 企業ホームページから直接応募する

        「既卒者歓迎」や「社会人未経験歓迎」と書かれている求人に注目しましょう。

        既卒者は新卒向けの就職サイトと中途採用向けの転職サイトのどちらを使えばいい?

        就職サイトとは、新卒が就職先を探すときに使うサイトです。

        就職サイトの求人の中には、既卒者のエントリーを受け入れているものもあります。

        転職サイトとは、中途採用で利用されているサイトです。

        一年中就職のチャンスがあります。

        その求人の応募条件を満たしているなら、既卒者でも応募が可能です。

        それぞれのサイトの特性を理解し、自分に合った求人情報を探しましょう。

        既卒者は人生終了ではない!おすすめの転職サイト・転職エージェント

        既卒者になってしまったからといって、人生終了ではありません。

        ここでは、既卒者の就職におすすめな転職サイト・転職エージェントをご紹介していきます。

        既卒者におすすめの転職サイト・転職エージェント
        • doda
        • 就職Shop
        • Re就活エージェント

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        満足度★★★★★ 5
        求人数 約260,000件
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        料金 無料
        公式サイト https://doda.jp/
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        既卒者のポテンシャル採用をおこなっている企業の求人も多いです。

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        既卒者の意味は「卒業してから一度も就職していない3年以内の人」

        既卒者の意味をまとめると、「卒業してから一度も就職していない3年以内の人」です。

        卒業してから3年以内のフリーターは、既卒者に含まれます。

        契約社員・派遣社員として働いた経験がある人は、既卒者だと見なされないことが多いです。

        新卒や第二新卒と混同されやすい既卒者の意味を、しっかり確認しておきましょう。

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