現在は秘書として働いているものの、人間関係、労働環境などさまざまな理由で「もう辞めたい!」と思っている人も多いのではないでしょうか。
でも、せっかく秘書を辞めて転職するなら、今よりも条件のいいところに転職したいですよね。
そこで、ここでは秘書のスキルや経験を活かせる異業種の転職先と、年収を下げない転職先の選び方について紹介します。
これを読めば、秘書という前職を活かしながら、生活水準を落とさない異業種転職が可能になります。
秘書を辞めたい理由は?
上司の残業時間が長い→秘書の残業時間はもっと長くて辛い
秘書の仕事は、企業よりも上司に左右されるので、企業の就業時間になっても、自分の上司が帰るまでは、秘書である自分も帰れません。
そのため、求人票には「9時~17時」とあっても、上司の残業によって月に80時間以上の残業を課せられた秘書もいます。
しかも、金曜日の夕方で「明日は休み…」という日に限って、「月曜の朝までにお願い」と書類作成の仕事を依頼されることもあり、休日返上でサービス残業をしていると、辞めたい!と強く思う秘書も多いものです。
上司との相性がサイアク…一緒にいるだけでストレスになる
実際に勤務してみるまでは、秘書がどんな上司の元で働くのかはわかりません。
もちろん面接時に上司が面接官になることもありますが、限られた時間で「いい人」「デキる人」の仮面をかぶられてしまったら、本質を見抜くのは難しいものです。
面接での印象はよかったのに、実際に働いてみたらイヤミを言われる、仕事ができなさすぎて秘書への丸投げが多い、生理的に受け付けない話し方をする…など、相性が合わずに「こんな人の下で働くくらいなら、辞めたい…」と思っている秘書もいます。
実力を活かしたいのに仕事がヌルすぎる
昔ながらの企業で社長付の秘書になると、仕事と言える仕事はほとんどスケジュール管理のみで、とても時間を持て余しているという秘書もいます。
英語力も高く、PCスキルもあって、仕事をバリバリしたい!と思っているのに、仕事内容は社長の話し相手、社長室の掃除(これも業者が入っているので実質必要はない)、お茶出し…。
もっと高度な仕事がしたいのに、社長がひとりで抱える仕事が多かったり、独占市場でライバルのいないような企業の社長についた場合、このようにぬるま湯に浸かったような状況で時間が過ぎるのを待つだけになってしまいます。
上司の顔色をうかがってばかり…気を遣うのに疲れた
秘書の働きやすさは、上司の仕事、機嫌によって左右されます。
そのため、上司の仕事がうまくいっていないと、いつもはOKを出されるはずの書類が通らなかったりもします。
また、上司の機嫌が悪いと挨拶もろくにしないこともあり、「ストレスのはけ口じゃないのに…」と思っていても、黙って愚痴を聴く役に徹することもあります。
上司の機嫌を損ねないように、言動には常に気を遣い、朝の挨拶の一声でその日のテンションを把握し、それ以上悪化しないように努めるという非常に繊細な仕事に疲れてしまう秘書もたくさんいます。
秘書から秘書への転職は簡単?
秘書は求人が多い!
あなたが今、秘書として勤務しているところから転職したいと思っているように、秘書は非常に気を遣い、合わない上司の下に配属されると、かなりの確率で転職を希望します。
そのため、秘書は離職率も高いけれど、その分求人も多く出回っているのです。
秘書の仕事自体は好きだけど、上司とどうしても合わなくて…というような理由があるように、「今の会社は辞めたいけど、秘書の仕事は続けたい」という人もいます。
そのような人でも、秘書は上記のような理由から求人数が多いので、「経験者」となれば転職はしやすいのです。
秘書から異業種に転職、おすすめの転職先は?
秘書から異業種転職するなら、秘書が得意とするサポート業務から転職先を探したり、所有している資格が使える転職先を探すという方法があります。
営業事務
営業事務は、営業担当者が営業活動に必要な書類や、資料を作成するなどのサポート業務を行う仕事です。
営業担当者ひとりにつき営業事務がひとり就くケースもあれば、ひとりの営業事務で複数の営業担当者をサポートすることもあります。
業務内容は、勤務する企業によって異なりますが、請求書や納品書などの作成や、プレゼン資料の作成まで、基本的にPC作業の多い仕事です。
そのため、PCスキルに自信がある!という秘書の人にはおすすめの転職先です。
また、事務職の中でも営業アシスタントの仕事も兼任している場合には、営業のインセンティブも給与に加算されるため、事務職の中では高収入が実現できる仕事でもあります。
グループセクレタリー
社長や役職のついた社員の個人付で業務を行うのが秘書の仕事ですが、グループセクレタリーは個人ではなく、一定のグループ全体の秘書業務を行います。
業務内容自体は、個人付の秘書と大きく異なることはありません。
そのため、秘書という前職からのギャップがかなり少ない状態で、スキルも経験も存分に活かせる転職先だといえます。
ただ、接する上司が多いだけに、特定の個人と朝から晩まで一緒…ということもなく、多少相性が悪かったり、付き合いにくいなと感じる上司であっても、ともに過ごす時間が個人付秘書よりも圧倒的に短いので、ストレスがたまりにくいというメリットがあります。
経営アシスタント
経営アシスタントとは、企業(社内)の経営管理業務、顧客の経営支援や電話サポートを行う仕事です。
秘書検定2級以上を求める企業が多く、秘書は「経験者」として優遇されます。
経理、法務、人事、総務、財務などの業務に精通している場合、即戦力となることができます。
仕事内容が複雑化するため、年収も500万円以上と高い傾向にあり、キャリアアップと年収アップを図りたい人におすすめの転職先です。
秘書から異業種転職、年収を下げない求人の選び方
現在の年収を維持したまま異業種転職するためには、キャリアと求人のマッチングが最重要課題です。
今までの秘書としての経験やスキルと、転職先が求める条件がマッチしていないと、単なる未経験転職と見なされ、年収が大幅にダウンする人も珍しくありません。
したがって、求人サイトなど自力で探すよりも、求人の紹介はもちろんのこと、無料で転職支援サービスを提供している転職エージェントのキャリアカウンセリングを受けて、自分のキャリアにマッチする求人を紹介してもらう方が安全だといえます。
リクルートエージェント
リクルートエージェントは、転職成功率NO.1の転職エージェントです。
エージェントの中でも最大手ですから、保有している求人数が格段に違い、さらにネットなどで閲覧できる公開求人よりも非公開求人を多く(20万件以上)抱えています。
非公開求人の中には秘書からの異業種転職が可能な優良求人もあります。
しかも、応募書類の添削から、心配な面接練習までの対策を講じてくれるので、安心して面接を受けることができます。
拠点も全国主要都市に19箇所あり全国を網羅しており、転職サポートの流れもスピーディーなので、今すぐ転職したい人も頼りになります。土日の相談が可能なのも利用しやすいです。
女性の転職に特化したマイナビエージェント
「正社員で長く働きたい女性のための転職サイト」と銘打っているだけあり、女性が働きやすい企業の求人が多いです。
サイト内にある「かんたん検索」の「こだわり条件」を設定することで自分の外せない条件を網羅した求人を検索することができます。
「こだわり条件」には、女性管理職有や、産休活用有、育児と両立可能、時短勤務有といった女性ならではの視点から求人を探すことができるので、自分の希望条件に合った求人を探すことができるでしょう。
20〜30代の関東・関西で転職先を探しているかたにおすすめです。
※現在20〜39歳まで関東・関西在住の方限定です。
Spring転職エージェント
世界人材シェアNo.1のアデコが運営する、外資系転職エージェントです。外資系を中心に、日系企業の求人も扱っています。求人の80%が非公開求人で、良質な求人が多いです。秘書の求人も豊富です。
面談希望者を断らないので、スキルや経験に自信がない人や、未経験転職にもおすすめです。受け身だとサポートが手薄になりますが、求職者が求めればしっかりサポートしてくれます。
※20代〜40代で、一都三県、東海地方、関西地方の転職者限定です。
秘書におすすめの転職エージェント・転職サイト13社比較ランキングを紹介します。秘書の転職で年収アップするコツと、秘書から異業種転職する方法、未経験から秘書に転職する方法も解説します。秘書向きの転職エージェントを探しているなら、要チェックです。
まとめ
現在の仕事から異業種に転職するなら、秘書としての経験・スキルが活かせる以下のような転職先がおすすめです。
・サポート業務のスキル・経験が活かせる営業事務
・秘書からのギャップを最小限におさえて転職できるグループセクレタリー
・秘書検定の資格が活かせてキャリアアップが実現できる経営アシスタント
以上のような転職先が望ましいものの、秘書といってもそれぞれ所有している資格や得意分野には差があり、しかも企業の求める人材と一致している必要があります。
自分ひとりでのマッチングが難しいなら、転職エージェントを利用して、あなたのキャリアに合った求人を紹介してもらいましょう。