総務省統計局の調査によれば、就業者のうち転職者は1年前に比べて12万人増加(6期連続)、転職等希望者は78万人増加(10期連続、過去最多)となっています。
※参考:総務省統計局労働力人口統計室「直近の転職者及び転職等希望者の動向について」(2023年12月18日)
中でも近年需要が高まっている業界の一つがWeb業界で、将来性や働き方の自由度が高い点などが注目され、転職希望者も多くなっています。
そこでこの記事では、Web業界の職種一覧と、Web業界の年収や必要なスキル、未経験でも転職しやすい仕事について紹介します。
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Web業界とは
Web業界とは、インターネットを利用して商品やサービスを提供する企業が集まる業界を指します。
主にWebサイトの制作や運営、Webサービスの提供、デジタルコンテンツの配信などが含まれます。
最近では、リモートワークやオンラインサービスの普及により、Web業界の需要はさらに高まっています。
Web業界とIT業界の違い
Web業界とIT業界の違いは、業務の範囲と特化している分野にあります。
IT業界は「Web業界」「通信業界」「ソフトウェア業界」「ハードウェア業界」「情報処理サービス業界」の5つの主要な分野に分類され、インターネットに関連するあらゆる事業をカバーしています。
一方、Web業界はIT業界の中の一分野であり、特にインターネットを介したサービス提供に特化しています。
具体的には、Web業界はWebサイトのデザインや開発、コンテンツ制作、デジタルマーケティングなどを担当する企業が多いです。
これに対して、IT業界の他の分野は通信インフラの提供、ソフトウェアやハードウェアの開発、データ解析や情報処理などの業務を行います。
つまり、Web業界はIT業界に内包されるものであり、その中でも特にユーザー向けのオンラインサービスを提供する役割を担っています。
Web業界の職種16選
Web業界には多岐にわたる職種が存在し、それぞれが専門的なスキルと役割を持っています。
これらの職種は、Webサイトの制作から運営、マーケティング、管理に至るまで、さまざまな分野で活躍しています。
ここでは、Web業界の代表的な16の職種について詳しく説明します。
- Webディレクター
- Webプロデューサー
- Webプランナー
- Webプログラマー
- Webデザイナー
- Webライター
- Webエンジニア
- Webオペレーター
- Webコーダー
- Webマーケター
- UI/UXデザイナー
- DTP・グラフィックデザイナー
- プログラマー
- WEBオペレーター
- サーバーエンジニア
- 営業職
Webディレクター
Webディレクターは、Webサイトの企画設計から運用までを幅広く担当する職種です。
クライアントとの打ち合わせを通じてニーズを把握し、プロジェクト全体を管理します。
デザイナーやプログラマーと連携しながら、予算内で高品質なサイトを制作することが求められます。
Webプロデューサー
Webプロデューサーは、Webサイトやサービスの企画立案から運用まで、プロジェクト全体を統括する役割を担います。
Webディレクターよりも上位の立場で、戦略的な判断や予算管理、クライアントとの折衝を行います。
広い視野と高いマネジメントスキルが求められます。
Webプランナー
Webプランナーは、Webサイトの企画設計を担当し、クライアントの要望を具現化する役割を持ちます。
ヒアリングを通じて要件を整理し、具体的なプランを作成します。
デザインやコーディングの知識も必要とされるため、幅広いスキルが求められます。
Webプログラマー
Webプログラマーは、WebサイトやWebサービスのシステムを構築するためのプログラムを作成する職種です。
PHPやJavaScriptなどのプログラミング言語を用いて、機能を実装し、バグの修正や最適化を行います。
技術的なスキルと問題解決能力が必要とされます
Webデザイナー
Webデザイナーは、Webサイトのビジュアルデザインを担当します。
PhotoshopやIllustratorなどのデザインツールを駆使し、ユーザーが使いやすく、美しいサイトを作り上げます。
デザインセンスとコーディングの基本知識が必要です。
Webライター
Webライターは、Webサイトやブログのコンテンツを執筆する職種です。
SEO対策を意識しながら、読者にとって有益で魅力的な文章を書くことが求められます。
リサーチ能力と文章力が求められます。
Webエンジニア
Webエンジニアは、WebサイトやWebアプリケーションの開発を行います。
フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアに分かれ、それぞれ異なる技術スキルが求められます。
システムの設計から実装、運用までを担当します。
Webオペレーター
Webオペレーターは、Webサイトの運用や管理を担当します。
サイトの更新や不具合対応、アクセス解析など、日々の運営に関わる業務を行います。
基本的なWeb知識とPCスキルが求められます。
Webコーダー
Webコーダーは、Webデザイナーが作成したデザインをもとに、HTMLやCSS、JavaScriptを使ってコーディングを行う職種です。
正確なコーディングスキルとSEOの知識が求められます。
Webマーケター
Webマーケターは、Webサイトを通じてマーケティング活動を行う職種です。
アクセス解析やSEO対策、広告運用を通じて、サイトの集客力を高めます。
データ分析と戦略的な思考力が必要です。
UI/UXデザイナー
UI/UXデザイナーは、ユーザーインターフェースとユーザーエクスペリエンスの設計を行う職種です。
ユーザーが使いやすく、魅力的なデザインを追求します。
ユーザーリサーチとプロトタイピングのスキルが求められます。
DTP・グラフィックデザイナー
DTP・グラフィックデザイナーは、印刷物やデジタルコンテンツのデザインを担当します。
Adobe IllustratorやPhotoshopを使い、広告やパンフレット、Webバナーなどを制作します。
視覚的なデザインセンスが必要です。
プログラマー
プログラマーは、さまざまなプログラムを作成する職種です。
Webだけでなく、アプリケーションやシステムの開発にも関わります。
複数のプログラミング言語に精通していることが求められます。
WEBオペレーター
Webオペレーターは、Webサイトの運営と管理を担当します。
定期的な情報更新や、顧客対応、アクセスログの分析などを行います。
基本的なWeb知識とクライアント対応能力が求められます。
サーバーエンジニア
サーバーエンジニアは、Webサイトを支えるサーバーの設計、構築、運用を担当します。
高い技術力が求められ、サーバーの安定稼働を確保するために24時間体制での対応が必要な場合もあります。
営業職
Web業界の営業職は、自社のWebサービスや製品をクライアントに提案し、販売する職種です。
コミュニケーション能力とプレゼンテーションスキルが求められます。
クライアントのニーズを的確に把握し、最適な提案を行います。
Web系の仕事でキャリアを積む方法
Web系の仕事でキャリアを積むためには、実務経験を重ね、専門知識を深めることが重要です。
またキャリアの目標を明確にし、その目標に向かって計画的にスキルと経験を積むことが求められます。
ここでは、Web系の仕事でキャリアを積む方法について詳しく解説します。
- 現場の仕事を経験する
- 知識・経験を積んだら上流工程を担当する
- Web業界でのキャリアの目標を明確にする
現場の仕事を経験する
まずは現場の仕事を経験することが、Web系のキャリアを積む上での第一歩です。
デザイナーやプログラマーとして現場で働くことで、実際の業務フローや技術的な課題を理解することができます。
現場の経験を積むことで、プロジェクトの進行管理やクライアント対応のスキルも自然と身につきます。
知識・経験を積んだら上流工程を担当する
現場で知識と経験を積んだ後は、プロジェクト全体を見渡せる上流工程を担当することを目指しましょう。
Webディレクターやプロデューサーとして、企画立案やクライアントとの折衝、予算管理などを行うことで、より大きな視点でプロジェクトを進める力が養われます。
これにより、キャリアの幅が広がり、より高いポジションを目指すことができます。
Web業界でのキャリアの目標を明確にする
Web業界でのキャリアを積むためには、具体的な目標を設定することが重要です。
5年後、10年後に自分がどのようなポジションに就き、どのようなスキルを持っていたいかを明確にしましょう。
目標を設定することで、その目標に向かって必要なスキルや経験を計画的に積むことができます。
また、定期的に目標を見直し、キャリアプランを柔軟に調整することも大切です。
Web業界の職種で活かせる資格
Web業界でのキャリアを積むためには、特定のスキルや知識が必要です。
そのために役立つのが各種資格です。
資格を取得することで、専門知識を証明し、自分の市場価値を高めることができます。
ここでは、Web業界で特に活かせる資格について紹介します。
- ネットマーケティング検定
- Web検定
- マイクロソフト認定資格プログラム
ネットマーケティング検定
ネットマーケティング検定は、インターネットを活用したマーケティングの基本スキルを評価する資格です。
SEOやWeb広告、アクセス解析などの知識が問われます。
Webマーケターを目指す方には必須の資格で、実践的なスキルを身につけることで転職市場での評価も高まります。
Web検定
Web検定は、Webに関する総合的な知識を評価する資格で、Webリテラシー、Webデザイン、Webディレクション、Webプロデュースの4つの試験があります。
それぞれの分野で必要なスキルを体系的に学べるため、Web業界でのキャリアアップに非常に有利です。
特に未経験からWeb業界を目指す人にとっては、強力な武器となります。
マイクロソフト認定資格プログラム
マイクロソフト認定資格プログラム(MCP)は、マイクロソフト製品に関する知識とスキルを証明する資格です。
Web業界ではOffice製品やAzureなどのクラウドサービスを活用する場面が多いため、「マイクロソフト認定資格プログラム」の資格を持っていると職場での信頼性が向上します。
特にエンジニアや開発者にとっては技術力の証明となり、キャリアの幅を広げる助けとなるでしょう。
Web業界へ転職する際の注意点
Web業界は成長が著しく、さまざまなキャリアパスが存在します。
しかし、転職する際にはいくつかの注意点があります。
以下のポイントを押さえておくことで、スムーズな転職活動が可能になります。
- Web業界は年齢や勤続年数より実力が重要視されやすい
- 勉強し続ける必要がある
Web業界は年齢や勤続年数より実力が重要視されやすい
Web業界では、年齢や勤続年数よりも実力が重視される傾向があります。
具体的なスキルや成果、プロジェクトの成功経験が評価されるため、実力があれば若くても高いポジションに就くことができます。
逆に、年齢が高くても実力が不足していると評価が低くなる可能性があります。
転職を考える際は、自分のスキルや実績をしっかりアピールすることが重要です。
勉強し続ける必要がある
Web業界は技術の進化が非常に早いため、常に最新の情報をキャッチアップする必要があります。
新しいツールや技術、トレンドが次々と登場するため、自己学習やスキルアップは欠かせません。
セミナーやオンラインコースに参加したり、専門書を読んだりして、常に知識を更新し続ける努力が求められます。
これを怠ると、業界の変化についていけず、キャリアアップを目指しにくくなります。
未経験でも転職しやすいWeb業界の職種
Web業界には未経験でも挑戦しやすい職種が多くあります。
特に、マーケティングやライティング、営業といった分野では、特別な技術や専門知識がなくても転職しやすい環境が整っています。
これらの職種は、コミュニケーション能力や企画力など、他の業界で培ったスキルも活かすことができます。
技術職への転職は知識・スキルが必要
技術職への転職は、未経験者にとってハードルが高いかもしれません。
しかし、必要な知識やスキルを習得すれば、未経験からでも十分に挑戦可能です。
プログラミングやデザインの基本を学ぶためのオンラインコースや専門学校は数多くありますし、現代は自主学習に使えるサービスも豊富です。
技術職は需要が高いため、スキルを磨けば転職市場での競争力も高まります。
【職種別】Web業界の平均年収
Web業界には多様な職種があり、それぞれの職種ごとに平均年収が異なります。
たとえば、WebディレクターやWebプロデューサーの年収は比較的高く、500万円から800万円程度と言われています。
一方、WebデザイナーやWebライターは、年収が350万円から500万円程度とされています。
年収は、経験やスキル、勤務する企業の規模や業績によっても大きく左右されるため、継続的なスキルアップが重要です。
Web業界で給与アップを狙う方法
Web業界で給与アップを狙うには、専門スキルの習得と資格の取得が有効です。
例えば、Webディレクターであればプロジェクトマネジメントやマーケティングの資格、Webデザイナーであればデザイン関連の資格が有効です。
また、実績を積み重ね、ポートフォリオを充実させることも重要です。
さらに、転職活動を通じてより条件の良い企業へ移ることや、フリーランスとして独立して高報酬の案件を受けることも給与アップを目指す一つの方法です。
定期的に自己評価を行い、キャリアプランを見直すことが、長期的な給与アップにつながります。
Web業界に未経験から転職する4つのコツ
Web業界に未経験から転職するには、新しいスキルを身につけること、人脈を広げること、そして専門的なサポートを受けることが重要です。
以下に、未経験からWeb業界に転職するための具体的なコツを紹介します。
- 実際にコードを書く
- ポテンシャル採用の求人を狙う
- エンジニアの人脈を作る
- Web業界に強い転職エージェントを活用する
実際にコードを書く
プログラミングやコーディングのスキルは、Web業界で働くために欠かせない基本的なスキルです。
実際にコードを書いてみることで、理論だけでは得られない実践的な知識が身につきます。
オンラインのコーディング学習サイトやプログラミングスクールを利用して、自分でプロジェクトを作成し、コードに触れる機会を増やしましょう。
また、GitHubなどのプラットフォームで他の人のコードを読み、学ぶことも非常に有益です。
ポテンシャル採用の求人を狙う
未経験者がWeb業界に転職するためのもう一つの方法は、第二新卒求人やポテンシャル採用を狙うことです。
Web業界は比較的多くの企業が若い人材を積極的に採用しており、成長性やポテンシャルを重視しています。
特に第二新卒向けの求人は、経験が浅いことを前提に研修制度や教育プログラムが充実している場合が多いです。
自分の成長意欲や学習意欲をアピールすることで、未経験でも採用されるチャンスが広がります。
エンジニアの人脈を作る
業界内でのネットワーク作りも、未経験からの転職成功に大きく影響します。
エンジニアの勉強会やハッカソン、Meetupなどのイベントに参加して、現役のWebエンジニアや同じく転職を目指す仲間と交流しましょう。
これらの場では、実際の仕事の話や最新の技術動向についての情報を得られるだけでなく、求人情報を紹介してもらえることもあります。
人脈を広げることで、思いがけない転職のチャンスが訪れることもあります。
Web業界に強い転職エージェントを活用する
転職エージェントのサポートを受けることも、未経験からWeb業界に転職する有効な手段です。
特にWeb業界に強いエージェントは、業界の最新情報や求人数が豊富で、未経験者向けの求人も多数取り扱っています。
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効率的に転職活動を進めるためには、エージェントの力を借りることが重要です。
Web業界への転職活動で役立つ転職エージェント
Web業界への転職を成功させるためには、信頼できる転職サイトやエージェントを利用することが重要です。
特にWeb業界に強い転職エージェントなら、保有しているWeb業界の求人も多く、業界知識が豊富な専門のキャリアアドバイザーが転職活動をサポートしてくれます。
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Web業界への転職を考えている方は、これらの方法を活用し、自分に合ったキャリアを築いていきましょう。
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