「ハードウェアエンジニアってどんな仕事なの?」
「ハードウェアエンジニアの将来性は?」
このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
ハードウェアエンジニアは、スマートフォンやパソコンなどの電磁回路などハードウェアの設計を担当する仕事で、知識を身に付ける必要があるものの未経験でもなれる需要の高い職業の1つです。
しかし、自分がハードウェアエンジニアに向いているのか、どのくらいの年収なのか、将来性はどうなのかなど不安に感じることもありますよね。
そこで今回は、ハードウェアエンジニアになりたい人が知っておくべきことをわかりやすく解説していきます。
ハードウェアエンジニアになるための方法も紹介しているため、就職・転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
ハードウェアエンジニアにおすすめの転職サイト・エージェントを紹介!転職先の選び方や未経験で転職するコツも徹底解説
ハードウェアエンジニアとは
ハードウェアエンジニアとは、コンピューターなど電子回路の設計部分、つまりハードウェアの設計、製造、テストに関わる専門家を指します。
たとえば、パソコンやスマートフォン、家電などの新製品を開発することが主な業務です。
新製品の開発以外にも既存製品の改良、そしてその性能の最適化まで広範にわたります。
ハードウェアエンジニアに求められるスキル
ハードウェアエンジニアに求められるスキルには、電子工学やコンピューターサイエンスに関する深い知識が必須です。
また、強い論理的思考能力と問題解決能力、そして新しい技術を迅速に学び取り適用する能力も求められます。
高度なコミュニケーションスキルも、プロジェクトの各ステージでの協力と情報の共有に必要となります。
ハードウェアエンジニアの業務内容
ハードウェアエンジニアの業務は、コンピュータハードウェアの設計、開発、テスト、改善など、幅広い活動を含みます。
以下で、具体的な業務内容を詳しく説明します。
- ハードウェアの要件定義
- 図面作成と設計
- 開発
- テスト
- 時には営業を行うこともある
ハードウェアの要件定義
ハードウェアエンジニアの仕事は、まずハードウェアの要件定義から始まります。
これは新製品の設計にあたり、何を目的としてどのような機能が必要なのかを明確にします。
要件定義は製品の品質を決定する重要なプロセスであり、ユーザーのニーズや市場の動向を踏まえて行われます。
図面作成と設計
要件が決まった後は、それを元に具体的な図面作成と設計を行います。
特にメインの業務であるシステム設計は、新しいコンピュータハードウェアの設計に関わる仕事で、仕様の明確化、設計の策定、モデリングとシミュレーションや既存のシステムの改善・改良も行います。
設計プロセスでは、効率性、耐久性、コスト、性能など多岐にわたる要素を考慮することも重要です。
開発
設計が完了したら、次は開発フェーズに移ります。
開発では、設計した回路を製造し、それが設計通りに機能するかを確認します。
この段階では、細部までチェックを行い、問題があれば設計を見直します。
テスト
製品の開発が終わったら、テストフェーズに進みます。
テストでは製品の性能を確認し、設定した要件が満たされているか確認しますが、結果に基づき、必要な改善を指示することも重要な業務の1つです。
また、不具合がないか、予期しない問題が起こらないかを検証します。
コンピュータハードウェアが適切に動作しない場合、問題を見つけて解決しますが、詳細な分析と故障箇所の特定、修正策の実行など高度な技術と知識が必要です。
時には営業を行うこともある
ハードウェアエンジニアは技術的な業務だけでなく、営業活動を行うこともあり、製品のプレゼンテーションや顧客との関係構築、技術的な問い合わせへの対応などを行います。
クライアントとの打ち合わせや、新製品のデモンストレーション、さらには技術的な問い合わせへの対応など、顧客対応の一部を担うことも重要な業務の1つです。
ハードウェアエンジニア就職・転職に有利な資格
ハードウェアエンジニアになるために必要な資格はありませんが、特定の技術知識やスキルが求められます。
以下では、ハードウェアエンジニアの職務を遂行する上での専門性を証明し、就職や転職の際に有利な資格を紹介します。
- 半導体技術者検定
- 品質管理検定
- ITパスポート試験
半導体技術者検定
半導体技術者検定は、半導体の製造や設計に必要な知識を認定する資格です。
半導体は現代の電子機器の中核を成す技術であり、この分野の専門知識を有することは、ハードウェアエンジニアにとって大きなアドバンテージとなります。
品質管理検定
品質管理検定は、製品の品質を維持・向上させるための管理手法や理論に関する知識を評価する資格です。
製品の信頼性を確保するためには品質管理が欠かせず、この資格は製品の品質を高めるためのスキルを証明します。
ITパスポート試験
ITパスポート試験は、ITの基本的な知識とビジネスに関連する知識を評価する資格です。
ハードウェアエンジニアが企業のビジネスに貢献するためには、ITとビジネスの両方に対する理解が必要となります。
ハードウェアエンジニアのキャリアステップ
ハードウェアエンジニアのキャリアは多岐にわたります。
テクニカルな道筋を深く進むだけでなく、マネージメントや他の専門分野への移行も選択肢となります。
以下では、その一部を紹介します。
- ソフトウェアエンジニア
- プロジェクトマネージャー
- プロダクトマネージャー
- ブリッジSE
ソフトウェアエンジニア
コンピューターハードウェア、つまり物理的なデバイスやシステムを設計、開発、テストを行う仕事で、ここではプログラミング、ソフトウェア設計、テスト、保守などを担当します。
これには、オペレーティングシステム、データベース、アプリケーション、ネットワークソフトウェアなどが含まれます。ソフトウェアエンジニアは要件分析から始め、ソフトウェアの設計、コーディング、テスト、デバッグ、メンテナンスを行います。
簡単に言えば、ハードウェアエンジニアは「ハードウェア(物理的な部分)」に焦点を当て、ソフトウェアエンジニアは「ソフトウェア(プログラムやアプリケーション)」に焦点を当てている点が異なります。
どちらもコンピューターシステム全体が期待通りに動作するためには欠かせない役割で、しばしば密接に協力して作業します。
プロジェクトマネージャー
プロジェクトマネージャーになると、具体的な設計や実装から一歩引いて、全体のプロジェクトの管理と進行を担当します。
予算管理、スケジュール管理、人員管理など、プロジェクト全体を視野に入れた業務を行います。
プロダクトマネージャー
プロダクトマネージャーは製品の全体的なライフサイクルを管理します。
市場分析から開始し、製品設計、開発、テスト、リリース、そして製品改善までを統括します。
プロダクトマネージャーにステップアップするためには、技術的な知識とビジネス戦略の理解が必要です。
ブリッジSE
ブリッジSEは、エンジニアリングチームとクライアントや他のステークホルダーとの間でコミュニケーションを担当します。
技術的な知識を持つことで、エンジニアリングチームの作業を適切に説明し、クライアントの要求をエンジニアリングチームに伝えることができます。
また、主な相手先は海外の企業であるため、語学力や異文化理解も重要です。
ハードウェアエンジニアの年収は平均約500万円
日本におけるハードウェアエンジニアの平均年収は、約500万円から800万円程度であると言われています。
初級のエンジニアはそれ以下の範囲になることがありますし、経験豊富なシニアエンジニアやマネージメントレベルになると、それ以上になることもあります。
ハードウェアエンジニアだけではありませんが、エンジニアの経験、スキル、働く企業の規模や業界、所在地などによって大きく変わります。
また、情報が変化する可能性もあるため、最新かつ正確な情報を得るには、転職サイトや給与調査サイトをご確認いただくことをおすすめします。
ハードウェアエンジニアは未経験でもなれる?
ハードウェアエンジニアは、未経験でも就職・転職できる業種の1つです。
「パソコンやスマートフォンなどを設計・開発する仕事のため、未経験だと難しいのでは?」と感じる方もいるでしょう。
もちろん、完全未経験からハードウェアエンジニアを目指すことは決して容易ではありません。
たとえば、実際の業務経験はなくても電子回路に関する知識をを身につけておくなどは必要と言えます。
そのためには、独学で必要な知識を身につけたり、大学や専門学校で電子工学やコンピューターエンジニアリングなどを学んで採用試験を受けることも必要になるでしょう。
ただし、以下でも解説しますが、ハードウェアエンジニアは人手不足となっていることからも充実した研修で社員育成をはかっている企業も多く、未経験でも十分に就職・転職は可能です。
ハードウェアエンジニアは人手不足のため需要がある
ハードウェアエンジニアの役割は、テクノロジーが日常生活のあらゆる側面にますます深く浸透する現代社会において、ますます重要性を増しています。
現在では、インターネットオブシングス(IoT)の普及、人工知能(AI)の進歩、5G通信の展開など、新たな技術の進歩にともない、ハードウェアの開発が必要不可欠です。
このような背景から、ハードウェアエンジニアは各種産業で高い需要があり、人手不足が深刻な職種の1つとなっており、意欲と能力があれば、未経験からでもチャンスをつかむことができる職種の1つと言えます。
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ハードウェアエンジニアになる方法
ハードウェアエンジニアになるためには、特定の学位や資格が必要という訳ではありませんが、一定の知識が必要になる場合がほとんどです。
上述したようにハードウェアエンジニアは人手不足であることから、未経験でも十分に採用される職種であるものの、簡単なことではありません。
そのため、以下では未経験からハードウェアエンジニアになる具体的な方法を紹介します。
- ハードウェアに関する知識を身に付ける
- 未経験可能な企業に就職する
- 20代で就職・転職をする
- 中小企業へ就職・転職する
- 転職エージェントを活用する
ハードウェアに関する知識を身に付ける
ハードウェアエンジニアへのキャリアチェンジを考えている未経験者にとって、ハードウェアに関する広範な理解を得ることは非常に重要です。
ハードウェアエンジニアは、スマートフォンやパソコンなど、私たちの日常生活に欠かせないデバイスの電子回路設計を担当するため、ハードウェアに関する深い理解は必須と言えます。
また、ハードウェアエンジニアは電子回路を設計する仕事ですから、ハードウェアに関する知識だけでは十分ではなく、電子回路設計についての具体的な知識も習得しておくことが重要です。
したがって、未経験からハードウェアエンジニアへの転職を考えている場合は、ハードウェアと電子回路設計に関する知識を習得することが必要となるでしょう。
未経験可能な企業に就職する
未経験でもハードウェアエンジニアとして採用してくれる企業も存在します。
これらの企業では、新入社員に対して、必要な知識やスキルを身につけられるように、教育プログラムや研修が用意されています。
企業のウェブサイトやリクルーティングイベントで情報を集め、自分が学びたいスキルを教えてくれる会社を見つけましょう。
20代で就職・転職をする
ハードウェアエンジニアは、特定の知識や技術が求められる職業のため、早い段階でキャリアをスタートさせることが有利に働くことがあります。
しかし、それが必ずしも20代でなければならないという訳ではありません。
自分の生活スタイルやキャリアゴールに合わせて、適切なタイミングで転職や新たなキャリアのスタートを考えることが重要です。
中小企業へ就職・転職する
中小企業では、大企業に比べて役職や業務の枠が柔軟であり、幅広い業務を経験する機会が多くなることがあります。
そのため、技術的なスキルだけでなく、ビジネス全般の知識も身につけることができます。
また、中小企業は新技術の導入に積極的なことが多いため、最新のハードウェア技術を学ぶチャンスもあります。
転職エージェントを活用する
転職エージェントは、自分のスキルや経験、キャリアゴールに合った求人情報を提供してくれます。
また、エージェントは企業と候補者の間のコミュニケーションをサポートし、転職プロセスをスムーズに進める役割を果たします。
エージェントは、ハードウェアエンジニアの職務に関する深い理解を持っていることが多く、未経験からでもキャリアの構築に役立つアドバイスを提供してくれます。
ハードウェアエンジニアに転職を考えている人におすすめの転職サイト
以下ではハードウェアエンジニアに転職を考えている人におすすめの転職サイトを紹介します。
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- レバテックキャリア
- type転職エージェントIT
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ハードウェアエンジニアに関するよくある質問
以下では、ハードウェアエンジニアに関するよくある質問を紹介します。
- 未経験でハードウェアエンジニア転職の注意点は?
- 転職エージェントは未経験でもハードウェアエンジニアの求人を紹介してくれる?
- ハードウェアエンジニアとソフトウェアエンジニアの違いは?
未経験でハードウェアエンジニア転職の注意点は?
未経験からハードウェアエンジニアへの転職を考えている方は、まずハードウェアに関する基礎知識を身につけることが重要です。また、実際のハードウェアの設計や開発経験がない場合、独学だけでなく、専門的な教育機関での学習も考慮に入れることをお勧めします。
転職エージェントは未経験でもハードウェアエンジニアの求人を紹介してくれる?
未経験者でもハードウェアエンジニアの職につくためには、転職エージェントを利用することが一つの方法です。転職エージェントは、あなたのスキルや経験を考慮に入れ、最適な求人を見つける手助けをしてくれます。ただし、未経験者向けの求人は限られているため、時間と努力が必要となることを覚えておきましょう。
ハードウェアエンジニアとソフトウェアエンジニアの違いは?
ハードウェアエンジニアとソフトウェアエンジニアは、両者ともに情報技術の重要な役割を果たしますが、それぞれの職種の間には大きな違いがあります。
ハードウェアエンジニアは物理的なコンピュータシステムとそのコンポーネントの設計と製造に携わります。一方、ソフトウェアエンジニアはプログラムやアプリケーションを設計・開発する役割を担います。
ハードウェアエンジニアへのキャリアチェンジは早めの行動が吉!
今回は、ハードウェアエンジニアの仕事内容やキャリアステップ、年収などハードウェアエンジニアにキャリアチェンジしたい人が知っておくべきことを紹介しました。
上述したように、ハードウェアエンジニアは人手不足もあり、需要が拡大していますが、この流れは今後も続くとされています。
そのため、未経験からでも十分に挑戦できる仕事の1つですが、簡単なことではありません。
高度な技術・知識が必要になるため、キャリアチェンジを考えられている人は早めの行動が必須です。
ハードウェアエンジニアへの就職・転職を考えられている方は今回の記事を参考に、今すぐ行動してみてはいかがでしょうか。