未経験から人事の仕事を目指したい。でも今の会社では人事のポストの欠員はなく、異動願いを出しても希望はかなわなさそう・・・
未経験から人事の仕事を目指して転職を考えている人のために、人事の仕事内容や待遇、人事で求められるスキル、未経験から人事に転職する方法についてまとめました。参考にしてください。
- 職種
- オールマイティー
- 公開求人数
- 200,034件
- 対応地域
- 全国
- おすすめ年代
- 20代~
人事の仕事内容・年収・将来性は?
人事の広い業務範囲
人事は企業の人に関する仕事全般を扱います。人事の広い業務範囲は人事・採用・教育・評価・労務の5つに分けることができます。
・人事:企業の経営目標を達成するために、部門構成や人員配置を考えて、それに従って採用計画をたてます。
・採用:採用計画に従って、必要な人員の採用を行ないます。採用には新卒採用と中途採用があります。
・教育: 社内の人材の研修や教育を行ないます。外部に研修を委託するときは研修内容を決定します。
・評価: 従業員の能力を正しく把握して、公平に評価をします。評価内容は従業員の活性化と能力向上のために役立てます。
・労務:勤怠管理、給与計算、健康診断、社会保険手続、福利厚生業務、安全衛生管理など労働に関する事務一般を行います。
待遇(年収、労働時間)
人事年収は平均水準並み
人事の平均年収は専門職の中で、平均的な水準です。経験を積み人事のスキルを身につけるにしたがって給料が上がっていくのが一般的です。20代で300万円台、30代で500万円台、40代では600万円台が人事の収入の平均値です。
働きやすい労働時間
人事の労働時間はシフト制ではなく9:00~18:00ぐらいの日勤の時間帯で働くのが一般的です。社内でのデスクワークが中心となり、身体的負担はあまり大きくはありません。採用時期など繁忙期は残業が増えることもありますが、通常は自分できちんと仕事の段取りをつけることで、比較的定時で帰りやすい仕事です。
専門的でつぶしのきく仕事
人事は専門性が高い仕事です。人事の仕事がない企業はなく、将来的に消えることのない職業です。年齢が上がれば経営職につく可能性も高い仕事で、安定していて根強い人気があります。人事部で身につけたスキルは、どの企業の人事にいっても役に立つものが多く、経理と並んで転職でつぶしのきく仕事です。
未経験から人事に転職するのに求められるものは?
コミュニケーション能力
人事の仕事は人に関わる仕事です。面接では応募者に質問し採用すべき人材かどうかを見きわめます。経営に関わる仕事が多いので経営者とやりとりを重ねます。社内で人に関わるトラブルが発生した場合は、話し合いで解決を目指すことが求められます。人事の仕事は様々な場面で高いコミュニケーションスキルが必要になってきます。
企画力
人事では企業全体の課題を洗い出し、人員の配置を工夫して解決の道筋を考えます。経営全体を俯瞰し長期的な視野をもち採用計画を立てる企画力が人事担当には必要です。
プレゼン力
人事の社員は採用や研修で大人数を相手に、企業の顔となってプレゼンテーションを行います。また若いうちから役員相手に採用計画を説明する機会も多く、説得力があり、人をひきつけるプレゼンテーション能力を身につけることが求められます。
秘密保持
人事は経理・総務職に並んで会社の中枢を担う存在です。人事異動など経営に関わる情報は企業のトップシークレットであり、秘密保持は絶対です。また部署には社員や応募者など個人情報が集まり取扱いには慎重さが必要になります。故意や過失でこれらの情報を漏らしてしまうと会社に損害を与えることもあり、程度によって懲戒処分をうけることもあります。
公平性
人事は、応募してきた人の採用・不採用や社員の評価など人に序列をつける非常にデリケートな業務をおこないます。そのため志望者や社員に対して、色眼鏡を持って関わるのは厳禁で、日頃の言動にも気をつけて公平でいる必要があります。新卒への対応、社員への対応、どんな相手にも平等に接し公平な立場をいつも守ることが求められます。
人事への転職に役立つ資格5選
人事で働くために取っておくと職務の上で役に立ち、転職の場面で評価される資格があります。人事の仕事をする上で絶対にとっておかなければならない資格はありませんが、人事の仕事を目指す人におすすめの資格を厳選して紹介します。
①メンタルヘルスマネジメント検定
メンタルヘルスマネジメント検定はメンタルヘルスケアに関する理解と対処法についての知識を問われます。人事は社内で働く人達に目を向ける仕事です。社員のメンタルヘルストラブルの予防と対策に関して理解を深めることができます。
受験資格:学歴や年齢などの制限は特になく、誰でも受験が可能です。
受験料:
Ⅰ種(マスターコース)10800円(税込)※経営幹部や人事労務管理スタッフを対象
Ⅱ種(ラインケアコース)6480円(税込)※管理職を対象
Ⅲ種(セルフケアコース)4320円(税込)※一般社員を対象
②キャリアコンサルティング技能検定
キャリアコンサルティング技能士とは就職を希望する人に対して、アドバイスを行う専門職です。人事の社員が社内キャリアコンサルティングをおこなうと従業員のキャリア形成を支援することができます。キャリアコンサルティング技能士は国家資格なので信用度が高く、新卒採用などの採用業務でも役立つ資格です。
受験資格:次のいずれかの要件を満たした人が受験可能
・厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了した方
・労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験を有する方
・技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格した方
・平成28年3月までに実施されていたキャリア・コンサルタント能力評価試験の受験資格である養成講座を修了した方(平成28年4月から5年間有効)
受験料:
学科8900円(税込)※1・2級共に
実技29900円(税込)※1・2級共に
③個人情報保護士
人事にはたくさんの個人情報が集まり、その取扱いや管理には責任が求められます。マイナンバー制度の導入でさらに個人情報の取り扱いが厳しくなっている今だからこそ、個人情報保護士は持っておくと便利な資格です。
受験資格:学歴や年齢などの制限は特になく、誰でも受験が可能です。
受験料:
1級 10000円(税抜)
2級 8000円(税抜)
3級 6000円(税抜)
④社会保険労務士
社労士は労働と社会保険に関する専門知識を問われる資格です。社会保険労務士の仕事は労務全般をカバーし人事と重なることが多いため、資格取得のために学んだことを実務に活かせます。難易度の高い資格ですが有資格者は、社労士として将来独立することも可能です。
受験資格:次のいずれかの条件を満たしている人。
学歴資格:短大卒業と同等以上の学歴がある人
一定の実務経験がある人
行政書士の資格を持っている人
受験料:
9000円(税込)
⑤衛生管理者
衛生管理者とは労働環境の衛生と安全を管理する資格です。社員50名以上の事業場では衛生管理者を配置することが必須です。衛生管理者を取得するためには、最低でも1年以上の実務経験が必要なため、人事経験者が同職種に転職する場合に持っておくと有利な資格です。
受験資格:次のいずれかの条件を満たしている人。
1.大学または高等専門学校(短大を含む)の卒業者は労働衛生の実務経験1年
2.高等学校の卒業者は労働衛生の実務経験3年
3.中学校の卒業者は労働衛生の実務経験10年
受験料:
6,800円(税込)※第一種・第二種ともに
⑥中小企業診断士
中小企業診断士とは企業経営の専門家として企業に提案やアドバイスを行います。経営全般に関する知識を持ち、景気や会社の置かれている状況を把握してコンサルティング業務をおこないます。管理職や人事で企業内診断士として活躍する人も多くいます。
未経験で人事に転職する方法とは?
人事の経験を最優先に
人事に未経験から転職したいと思った時に、まずは人事の仕事を経験することを最優先にして職探しをしないと転職活動が失敗しがちです。転職市場では、どうしても人事の経験がある人が採用されやすいので、未経験者が最初から大手企業の人事部に転職する確率は低くなります。
未経験者が人事に転職するための志望動機
人事の仕事が未経験の場合、志望動機は自分の経歴から求人内容と重なる点を見つけて実績をのべ、自分が人事で活躍できることをアピールします。採用や部下の教育に携わった経験や、営業や接客など人と関わった経験は、人事の仕事に合致する点があるので探して、志望動機にまとめます。
その上で、これから人事の専門知識を積極的に能動的に学ぶ姿勢があることもアピールしましょう。
他職種から異動を狙う
人事の仕事は求人数が少ないため、求人が出ると募集が殺到する状況です。そんな中で未経験から人事にたどり着くためには、まず総務や経理などバックオフィスの他の職種についてそこから人事への社内異動を狙う道があります。「どうしても働きたい会社があるけど、人事の仕事は募集していない」などの場合におすすめの方法です。
アシスタント業務から経験を積む
人事の仕事に早くついて実務経験を積みたいという人は、人事アシスタントや採用アシスタントなど、人事の補助的な業務で募集をかけている企業に応募する方法があります。アシスタントで経験を積んで、経験者として人事部の正社員を目指します。
未経験OKかつ高条件の人事求人を見つけるには
未経験から自力で求人を見つけるのは難しい
ハローワークや求人サイトでは、人事の求人は限られており競争率も非常に高いため未経験で応募できる条件のよい求人を見つけるのは困難です。
転職エージェントの非公開求人が狙い目
転職エージェントに登録すると、非公開求人の中から条件の良い求人を紹介してもらえます。キャリアコンサルタントにサポートを受けながら、転職活動を進められるので、不利になりがちな未経験転職も効率良く上手に進めていくことができます。
転職エージェントを利用すると応募前に転職先の内部情報を聞くことができるので、転職後のミスマッチを防ぐこともでき、転職を成功させる可能性が高まります。
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人事の経験がなくとも未経験からでも採用してもらえる可能性のある求人紹介にも応じてくれますので、少しでも人事としての転職活動で可能性を広げたい方はぜひ活用してみてください。
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まとめ
人事は専門性が高く安定しているので人気の仕事です。未経験から人事を目指すには
・コミュニケーション能力
・企画力
・プレゼン能力
が求められます。
人事の求人では経験者が優遇される傾向があるので、
・衛生管理士や社労士、中小企業診断士の資格を取る
・自分のキャリアから人事の仕事に重なる部分を見つけアピール
・別の職種で採用され異動を目指す
・アシスタント業務からキャリアを重ねる
などの工夫が必要です。
転職エージェントに登録しプロの力をかりて、条件の良い人事への転職をかなえましょう。