医薬品・医療機器業界の転職市場動向についてですが、2024年転職市場予測として求人件数は上昇する可能性があります。
新型コロナウィルスのパンデミックが始まりコロナウィルスとの共存を目指す世界的な動きに日本も歩調を合わせつつあるため、今後はいわゆるアフターコロナに向けた政策が打ち出されることから、市場全体として明るい展望が見られるようになっています。
品質管理の強化が求人件数の増加に寄与
医薬品や医療機器業界は医薬品などの品質を保つため、品質を保証するための管理体制を強化する動きが医薬品メーカーやベンダーに見られています。その理由として近年医薬品の品質管理に関するニュースがクローズアップされ、いわゆるジェネリック医薬品のメーカーが生産停止に追い込まれるなどの問題が注目されるようになりました。
医薬品や医療機器は健康に直接関わる分野だけに、国民の関心が強く、信頼回復に向けて、各メーカーが品質強化に力を入れるようになり、それに合わせて人材の確保が必要になっています。これにより、転職市場においても求人件数は増加する可能性が十分あります。
品質管理等の部門における人材確保が必要な事例として、大手ジェネリック医薬品メーカーは、ジェリック医薬品の開発及び生産能力を高めるため、生産ラインの拡充に加えて、生産拠点を増加させる中長期目標を打ち出しています。地方での工業団地への進出など、地方経済活性化と連動させるため、地方に工場を建設する動きも見られるため、大都市圏だけでなく、地方での求人数も増加する予想です。
医薬品の品質管理問題はジェネリック医薬品の開発メーカーだけにとどまらず、一般の医薬品メーカーにも波及しています。企業コンプライアンスの向上と法令違反に対する監視の目を光らせることが、長期間にわたる業務停止命令や業務改善命令の回避につながるだけでなく、何よりも消費者の信頼を回復するのに必要不可欠であることを、各メーカーが強く受け止めたこともあり、医薬品及び医療機器業界全体が信頼回復に向けた努力を始めました。
こうした動きも、転職市場にプラスの影響を及ぼすことが考えられます。
医薬品・医療機器業界経験者の募集強化
薬品・医療機器業界の転職市場動向の中でも特に注目したいのが経験者を募集する動きが強化されていることです。ジェネリック医薬品の品質管理問題により、国側はメーカーに対してコンプライアンスの強化を求めており、法令に詳しい人材を求めるメーカーが増加しています。
例えばGMP(製造管理と品質管理に関する国内標準)に詳しい人材を確保するためには、新たに教育をするよりも、すでにこの分野に詳しい経験者を採用する方が、即戦力になり企業への貢献度が高くなります。それと同時にGQP(医薬品の品質管理に関する基準)とGVP(医薬品の安全管理に関する基準)についてもやはり法令に精通した経験者の必要が迫れている状況です。
品質管理に加えて、新薬の開発においても、医薬品メーカーによる経験者の採用を求める動きが活発になっています。中でもCRAの求人は増加傾向にあり、2024年もその傾向は継続するとの見方が有力です。
その理由として新型コロナウィルスのパンデミックにより、新たなワクチン開発へ各国が投資をする背景があり、国内メーカーだけでなく外資系の医薬品メーカーでも経験者を優遇するようになっています。
CRAとは臨床開発モニターの英訳で、臨床試験の過程をチェックして、治験に伴うデータの取りまとめや、具体的なモニタリングなどを行う人のことを指します。新薬やワクチンの開発ではCRAの役割が非常に重要で、臨床試験をモニタリングすることで、安全性や有効性を確認していきます。
新薬やワクチンが実際に認可されるためには、安全性や有効性が確立されて初めて認可されることから、CRAが重要な役割を担っていることがわかります。
新薬が実際に承認されるまでは基本的に最速でも10年はかかると言われています。つまりこれだけの期間臨床開発に携わることのできる専門家を医薬品メーカーは確保する必要があります。そのため新たな人材を育成するためにはかなりの時間がかかってしまうことから、すぐにCRAとして勤務できる人材を欲する企業が多いのです。
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未経験者にも転職の道が開かれている
経験者募集については今後も求人市場は活発になる予想ですが、未経験者についても気になるところです。医薬品や医療機器の分野となると未経験者は厳しいと思われがちですが、実際の市場動向を見てみると、必ずしもそうではありません。例えば医薬品メーカーは研究開発事業をより効率的に行うため、業務の一部を外部へ委託する動きが見られています。
例えば新薬の開発に関連した研究について、これまでは自社で研究開発部門を設けてそこで研究を行うというのが一般的でしたが、研究開発を専門的に行う企業への委託をすることで、企業のスリム化を図っています。これが何を意味するのかというと、アウトソーシングを引き受ける企業での求人が活発になるということです。
医薬、医療機器開発のアウトソーシングを手掛けるメーカー側は、研究開発をサポートする人材を確保して、研究開発の効率化を図っています。実際の研究や開発の経験がなくても、サポートできる分野は多岐に及ぶことから、助手としてサポートできる未経験者の採用を実施している企業も少なくありません。
医薬品、医療機器メーカーでの勤務経験がないからだめ、と諦めていた方でも、側面からサポートできる求人に応募して採用されているケースが増えています。
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医薬品・医療機器業界から他業種へ転職を実現させるノウハウも蓄積されています。今いる業界、今後行きたい業界の両方の業界に精通していることで、希望する転職が実現しやすくなります。
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営業職であれば異業種からの転職も視野に入れよう
他にも営業職については、異業種からの転職を積極的に受け入れる動きも見られるようになっています。大手医薬品メーカーがOTC部門を売却するなどの動きが見られるようになり、OTCを専門に扱う新たな企業が営業職の採用を積極的に行なっています。
営業職であれば、異業種からの転職でも、新たな仕事の環境に馴染みやすいことから、医薬業界に転職し、好成績を上げている営業マンが多いです。もちろん医薬品や医療機器に関する知識を新たに蓄える必要はありますが、すでに営業畑で経験を積んできた営業マンであれば、新たな知識を吸収するのは大きなハードルではありませんので、すぐに慣れてしまうケースが多いです。
今後は海外からのインバウンド景気の再来が期待されており、OTC医薬品を扱うドラッグストアやGMSでもそれを見据えた動きがすでに見られるようになっています。それに伴い、異業種からの営業経験者の募集も増加する可能性が十分にあるのです。もし法人営業の経験がおありなら、採用される可能性はさらに高まるので、応募を積極的に検討すると良いでしょう。
未経験からの医薬、医療機器業界への転職で求められる人物像としては、新たなことを学び、吸収する意欲的な人が求められる傾向が見られます。採用担当者側としては、医薬の分野での経験がなくても、好奇心旺盛で、学習意欲の強い人であれば、成長は十分あるとの見方が強いです。ですから未経験でも応募できる医薬、医療機器業界への転職も自信を持って挑戦できます。
もう一つこの分野における求人数が増加する可能性が高い理由として、求人件数がコロナショックより激減した時期と比較すると、明らかに増加しています。医薬品、医療機器メーカーはコロナによる影響は比較的小さく、今後もさらに成長する業界として期待されています。
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