保育士の転職は珍しくないことです。まったく新しい職種へチャレンジする人、同業他社への転職を目指す人と様々ですが、今回は同業他社、つまり他の保育園への転職を考えている時に使える成功のコツをご紹介します。
まずはじめに、保育士の後悔しない転職には、ステップやコツを押さえて上手に転職活動を進めることが必要です。転職にはどんな時にもリスクが付きもの。収入の不安や待遇の変化、雇用形態が変わることもあり、一時的な感情で動いてしまうとあとあと後悔するかもしれません。というわけで、転職を決める前にはいくつかのポイントを押さえておくのがおすすめです。
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保育士のよくある退職理由
保育士のよくある退職理由には、給料面での不満、仕事の量、そして人間関係の悩みがあります。
1.給料面での不満
保育士は小さな子どもたち相手で体力を使う仕事ですし、保護者との関係や、子どもたちを怪我病気などから守る点でも、気を配ることが求められます。その他にも幅広い作業への対応が求められる職にもかかわらず、保育士は全体的に給料が安いという現実があり、保育士を辞めたくなる人が出る原因の1つとなっています。
厚生労働省の発表している「賃金構造基本統計調査」内の資料で、職業ごとの平均給与を確認できますが、保育士の給料を介護士や看護師などの職業と比べてみると、保育園で働く保育士や栄養士、また幼稚園教諭も含めて、平均給与が低く設定されていることが分かります。
勤め先が公立保育園か私立保育園か、またその他の要因によっても一つ一つの施設で給料は違いますし、賞与の有無や額ももちろん異なります。また、収入に関わる他の要素としては、その施設で残業手当や交通費などが支給されるかどうか、社員への福利厚生が整っているかにも左右されることがあります。そのような訳で、給料面で不満を感じて退職を考える人が少なくありません。
2.仕事量の不満
保育士といえば、子どもの相手をしているだけかと思われがちですが、以下のような内容の仕事も担当しています。たとえば、歌の発表会や学芸会、運動会などの年間行事や季節行事の企画から準備、当日の進行まで、日常の仕事プラスこうした業務も保育士の仕事です。
また、保護者に対する連絡事項をプリントにまとめたり、各児童の保育園での様子を日誌や連絡帳に記入する、病気や怪我その他不測の事態が起きた場合にも、子どもたちの世話から保護者とのやり取りをするのも保育士の責任。
このように、多岐にわたる保育園での仕事内容が過酷だと感じ、保育士を辞めたいと思ってしまう人もいます。
3.人間関係の悩み
保育園で子どもたちの世話をするだけでも、1人1人個性が違って扱い方に悩むことが多いですが、それだけでなく施設の管理者側や他の保育士、調理師、栄養士とのチームワークが求められる仕事です。また、業者さんとのやり取りや保護者と接することも多く、保育士は実に人との接触が多い職場。
そんな中で、上司からの要求が多かったり、職員同士、保護者との間でトラブルなどがあると、大きなストレスがかかるのは容易に想像できます。
職場・環境を改善できないかを見極める
では、上記のような問題に対して、改善策はあるのでしょうか。まず給料面での問題ですが、1つの対処法として、キャリアアップを目指して役職手当がもらえるようになれば、給与が上がる可能性があります。例えば、2017年から始まった「保育士キャリアアップ研修」を受講して、新しくできた役職に就けば、月に最大4万円の昇給が可能かもしれません。
ただし、研修には条件がありますので、まずは勤務先の幼稚園や施設の管理者に詳しい情報を聞いてみましょう。2つ目の仕事量の問題ですが、毎日、あるいは毎月の決まった事務仕事など、必ず定期的に処理しないといけない仕事は効率化することを目指してください。例えば、テンプレートを作成して使用したり、タブレットを導入する方法があります。
そうすると、パソコンの前にいなくても、どこからでも事務仕事の管理ができるようになり、仕事の負担とストレスを減らすことにもつながります。3つ目の人間関係ですが、事務仕事とは違い相手があることですから、一番難しい問題ともいえるかもしれません。
この点では、自分にできることをまずは1つずつ試してみるのがおすすめです。たとえば、同僚や先輩、後輩とのトラブルであれば、仕事に支障をきたさない範囲で、個人的な関係は最小限にして、ある程度の距離を置くのが良いでしょう。それが上司の問題であれば、部下として話をしっかりと聞く努力をしてみましょう。
よく耳を傾けた上でなお受け入れるのが難しい点があるなら、「今後はもっと意識するようにします」など、相手の意見を受け止めつつも、深刻に取り過ぎないことも必要かもしれません。保護者の場合は、信頼関係を築くことが大切ですが、その際には保育士としての目線ではなく、なるべく親の気持ちに寄り添って対処するようにするようにおすすめします。
このように、転職を決定する前には、考えうる方法で状況をどうにか改善できないか、まずは対処策を探ってみることで、引き続き同じ職場で働ける可能性が出てくるかもしれません。
保育士面接での自己PR
では、いざ転職を決めたとして、保育士が転職を成功させるためには、どのような自己PRを意識したらよいのでしょうか。転職活動で必ず用意する履歴書ですが、この履歴書内に自己PRを記入できる欄が設けられています。
この自己PR欄に記入する内容によって、自分自身がどんなタイプの人間なのか、得意な分野は何かなど、採用担当官に伝えることができます。
履歴書の項目には、学歴、職歴、資格など相手にとって必要な情報を書けるようになっていますが、これはあくまで表面的にその人の持つ技術などを推し量る手段でしかありません。つまり、内面性や魅力といった、資格や学歴などからは読み取れない情報もたくさんあるということです。
そこで、自己PR欄が設けられていて、自分のアピールポイントをしっかりと伝えるために重要な部分となってきます。特に大勢の人が同時に応募するような状況なら、まずは履歴書に載っている情報だけで一次審査されることがありますから、履歴書の自己PR欄は他の項目と同様、真剣に記入しておくようにしましょう。
転職サイト・転職エージェントがおすすめな理由
とはいえ、保育園への転職を望む保育士は多く、忙しいスケジュールの中で最適な職場の募集を見つけるのも簡単ではありません。転職活動を始めるにあたり、どのように求人情報を探せばいいのでしょうか。保育士が効率的に転職活動をするなら、人材紹介会社を利用するのがおすすめです。
人材紹介会社とは、厚生労働大臣の許可を得て、採用を必要とする企業に適性のある候補者を紹介する仕事です。求職者はまず人材紹介会社に登録し、専任のキャリアコンサルタントを付けてもらいます。コンサルタントとの面談では転職理由や転職先に関する自分の希望を伝えます。
一方企業は人材紹介会社側に、人材が必要な部署の求人依頼をします。キャリアコンサルタントはその両者の間でマッチングを行い、求職者側に希望条件に合った仕事を紹介するというシステムになっています。では、転職サイト等を使った人材紹介を利用するメリットはなんでしょうか。
一番大きなメリットといえるのが、転職活動の効率化です。自分で探すとなると、膨大なネット情報の中から、あるいは街中の求人誌やSNSなどあちこち検索をかけて探す苦労が強いられます。そうして苦労して見つけた施設がすぐに受け入れてくれるとは限りませんし、面接などの時間が取れずに結局ズルズルと同じ職場で働き続ける人も。
その点、転職サイトでは圧倒的な数の求人案内の中から、自分にぴったりの職場を見つけて紹介してもらえます。また専任のコンサルタントが、履歴書や職歴書の作成から面接時のアドバイスまでサポートしてくれるため、より転職に成功する確率が高くなるといえます。
転職をお考えの方は、まずはこうした転職サイトに登録して、とりあえず転職の専門家に話を聞いてもらうというのも1つの手です。
保育士向けの転職エージェントを活用する
保育士の転職でも、成功ポイントに大きく影響するのは転職エージェントです。「次の職場を見つける」という点で役に立つという性質は、転職成功で1番重視するべき手段でしょう。
かと言って、転職エージェントはたくさんあるご時世です。保育士の転職に強い転職エージェントを探す必要があります。近年では需要が高まり、職種ごとに細分化された転職エージェントが増えています。保育士も例外ではなく、保育士の同業他社に特化した転職エージェントを見つけられます。
その保育士のための転職エージェントも数多いのですが、それぞれ特徴が異なっています。保育士の転職にはどの転職エージェントが適切なのか、自分が求める条件と比較して選択する必要があります。
保育士の転職エージェントに何を求めるか
保育士が転職するときの事情は様々です。次の職場を探す場合には、まず「自分が何を求めて転職するか」をしっかり見据える必要があります。その条件を転職エージェントに伝えれば、より適した転職先を紹介してもらえる可能性が高くなるのです。
転職活動の際、多くの人は以下のような条件を転職エージェントに求めます。
転職エージェントに対し、まずはサポート力を求める人が多いでしょう。転職時に必要な応募書類や面接の対策もこのサポート力に含まれます。また、転職希望先の選考ポイントを的確に予測し、効果的なアプローチ方法を提案してくれます。
次に必要なことは、転職の希望条件と求人のマッチング能力です。転職希望者が求める条件に対し、ベターな求人を紹介するのが転職エージェントの能力を示します。口コミなどでエージェントの評判を調べてみると、参考になる情報が集まるでしょう。
求人数をチェックすることも重要です。いくら優れた能力がある転職エージェントでも、求人数そのものが少ない場合には、転職先を紹介してもらうまでに時間がかかります。ただし、少ない分、質の良い転職先だけを紹介するという触れ込みの転職エージェントもありますので、まずは登録して相談するのも良いでしょう。
転職エージェントを選ぶ時にはこのような部分をしっかりチェックしておくべきです。成功ポイントに繋がります。多少手間がかかりますが、少しでも理想的な転職先を見つけるためには必ず役に立つはずです。
保育士転職エージェントおすすめランキング Best4
実際に保育士専門の転職エージェントについて調べてみました。その中でもおすすめできる、実力を持った転職エージェントの中からトップ3をご紹介します。いずれも保育士の労働環境や個人の事情に配慮した対応をしてくれる、質の高い転職エージェントです。
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人間関係に悩まない保育エイド
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保育エイドは元保育士がコーディネーターを務めています。現場を知る保育士だっただからこその親密なサポートが評判を集め、2018年には満足度97.1%を獲得し、利用者数は15,000人にものぼりました。
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人間関係に悩むのは、どのような職種でもあることです。だからと言って、すべてが同じパターンであるはずもなく、きめ細やかな対応が求められます。保育エイドでは「保育士の職場における人間関係」を前面に押し出し、悩んでいる人に転職の勇気を与えてくれます。
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転職エージェントは1つに絞らなくても良い
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保育士に人気の転職サイトの評判やおすすめの転職サイト・転職エージェントのランキング、転職サイトを一覧で比較した表をまとめています。保育士からの転職、保育士への転職を考えている人は参考にしてください。