研究職は人間関係などを理由に転職を考える人も多いですが、縁故で採用が行われる傾向があり、求人が公開されていいないことも多いため、難しく感じている人もいるでしょう。
ここでは転職したい研究職の人のために、研究職におすすめの転職エージェント・転職サイト8社比較ランキングを紹介します。
研究職で年収アップ転職する方法や、研究職から異業種転職する方法、研究職に未経験転職する方法も紹介します。
研究職に役立つ転職エージェント・転職サイトを探している人は参考にしてください。
なお、国税庁の調査によると、研究職の平均年収は約521万円です。
参考:国税庁「令和3年分民間給与実態統計調査結果」
転職エージェント名 | doda | JACリクルートメント | アカリクキャリア | LHH転職エージェント | リクルートエージェント | ランスタッド | メイテックネクスト | リクルートダイレクトスカウト |
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運営する人材紹介会社 | パーソルキャリア株式会社 | 株式会社ジェイエイシーリクルートメント | 株式会社アカリク | アデコ株式会社 | 株式会社リクルート | ランスタッド株式会社 | 株式会社メイテックネクスト | 株式会社リクルート |
公開求人数 | 240,795件 | 12,435件 | 9,000件以上 | 16,764件 | 382,102件 | 5,227件 | 15,139件 | 非公開 |
全国対応 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
無料 | 〇 | 〇 | 〇 | △ | 〇 | 〇 | 〇 | △ |
タイプ | 総合型 | ハイクラス向け総合型 | 院卒特化型 | ハイクラス向け総合型 | 総合型 | ハイクラス向け特化型 | ハイクラス向け総合型 | ハイクラス向け総合型 |
※2024年時点の公開求人数を掲載しています。
- 職種
- オールマイティー
- 公開求人数
- 200,034件
- 対応地域
- 全国
- おすすめ年代
- 20代~
研究職の転職に最適な転職エージェント・サイトの選び方
研究職への転職では、次の基準で転職エージェント・転職サイトを選ぶのがおすすめです。
複数の転職エージェント・転職サイトを併用する
研究職は求人自体が非常に少ないです。
ひとつの転職エージェントや転職サイトに登録しただけでは、求人の選択肢が限られてしまう可能性があります。
転職エージェント・転職サイトは、1人で何社でも登録してよいので、まずは気になった3~4社に登録して、多くの選択肢を確保しましょう。
求人数の多さを重視する
先ほどもご説明した通り、研究職は求人が少ないので、求人数の確保が重要となります。
研究職への転職では、求人数の多い転職エージェント・転職サイトへの登録がおすすめです。
より多くの選択肢から、自分の希望条件に合った転職先を見つけられます。
たとえば大手転職サイトのdodaで「研究職」の求人を検索すると、597件ヒットします(2024年7月23日時点)。これだけ選択肢があれば、興味のある研究分野の転職先を見つけられる可能性は高いです。
非公開求人の多さも確認する
また、研究職への転職で年収を上げたい場合、転職エージェントから非公開求人(その転職サービスに登録した、条件にマッチする人にだけ紹介される求人のこと)を多く紹介してもらうことも大切です。
非公開になっている求人は、大手企業・高収入・好条件・重要な仕事に携われる傾向があります。
そのため、転職エージェントが保有している非公開求人の多さにも注目しましょう。
研究職の年収アップ転職ではハイクラス+特化型エージェントの併用がおすすめ
「年収を上げたい」「より大きな仕事に携わりたい」といった、年収アップやキャリアアップが転職の目的の方もいます。
このような方は、ハイクラス求人専門の転職エージェントと、業界・職種特化型の転職エージェントを併用するのがよいでしょう。
ハイクラス求人専門の転職エージェントは、管理職や専門職といった、特別な経験・知識・スキルが必要な求人を取り扱っています。
研究職の専門性の高さを活かせる、高収入の非公開求人が豊富です。
また、製薬業界特化型の転職エージェントや、院卒者特化型の転職エージェントでは、研究職の求人を多く見つけられます。
ハイクラス求人専門の転職エージェントだけではなく、自分の専門分野に特化した転職エージェントも併用することで、選択肢が増え、納得感のある転職を実現しやすくなるでしょう。
研究職から異業種転職するなら大手エージェントがおすすめ
「今までは研究職だったけど、別の仕事に挑戦してみたい」という場合、サポートを頼むのは大手の転職エージェントがよいでしょう。
大手の転職エージェントは求人数が多く、業種・職種も幅広いので、研究職のキャリアを活かしながら年収キープできるさまざまな求人を提案してもらえます。
「転職エージェント」ではなく「転職サイト」を利用して、自分で求人に応募する方法もありますが、研究職の転職は難しいため、転職エージェントでプロのアドバイスを受けながら転職活動を進めた方が確実です。
研究職の転職におすすめの転職エージェント・サイト
研究職の転職におすすめの転職エージェント・サイトは、次の8社です。
おすすめ順にランキングにすると、次の通りとなります。
転職エージェント名 | doda | JACリクルートメント | アカリクキャリア | LHH転職エージェント | リクルートエージェント | ランスタッド | メイテックネクスト | リクルートダイレクトスカウト |
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運営する人材紹介会社 | パーソルキャリア株式会社 | 株式会社ジェイエイシーリクルートメント | 株式会社アカリク | アデコ株式会社 | 株式会社リクルート | ランスタッド株式会社 | 株式会社メイテックネクスト | 株式会社リクルート |
公開求人数 | 240,795件 | 12,435件 | 9,000件以上 | 16,764件 | 382,102件 | 5,227件 | 15,139件 | 非公開 |
全国対応 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
無料 | 〇 | 〇 | 〇 | △ | 〇 | 〇 | 〇 | △ |
タイプ | 総合型 | ハイクラス向け総合型 | M&A特化型 | ハイクラス向け総合型 | 総合型 | ハイクラス向け特化型 | ハイクラス向け総合型 | ハイクラス向け総合型 |
※2024年時点の公開求人数を掲載しています。
各社の特徴を解説します。
doda
- 公開求人数
- 240,795件
- 対応エリア
- 全国
- 料金
- 無料
- 研究職の求人を豊富に見たい人
- 研究職から異業種への転職も検討したい人
- 自分に合ったスタイルで転職活動を進めたい人
dodaは求人数の多さで有名な、大手総合型の転職サイト・転職エージェントです。研究職の求人は少ないイメージかもしれませんが、597件ヒットします(2024年7月23日時点)。
2024年7月時点で、240,795件もの公開求人があります。誰もが知っているような大手企業や、地方の研究職の求人も見つけやすいです。エージェントサービスに登録すると、好条件な非公開求人を紹介してもらうこともできます。
また、dodaは幅広い業界・職種の求人を取り扱っているので、研究職から未経験の異業種への転職も検討できます。たくさんの選択肢の中から転職先を選びたい人におすすめです。
評価:★★★★★5点
評価:★★★★★5点
評価:★★★★★5点
dodaの詳細 | |
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会社名 | パーソルキャリア株式会社 |
住所 | 〒100-6328 東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング27F |
dodaの評判・口コミを徹底調査!特徴やサービス内容までくわしく紹介
JACリクルートメント
- 公開求人数
- 12,435件
- 対応エリア
- 全国
- 料金
- 無料
- 年収800万円~1500万円で転職したい人
- 研究職のキャリアや英語力を活かしたい人
- 外国語での選考対策を無料で実施してほしい人
世界11カ国に34拠点を持つJACリクルートメントは、ハイクラス向けの転職エージェントです。年収800万円~1500万円帯の求人の割合が高く、専門性が高い職種や、外資系企業や大手企業、英語を活かせるポジションへの転職に強いことで知られています。研究職から研究職に転職したい人はもちろん、研究職ならではの英語力を活かして転職したい人にもおすすめです。
JACリクルートメントには、2024年7月時点で12,435件の公開求人があります。20代でも利用できますが、特に30~50代に向けた転職先が豊富です。また、約43万人の転職支援実績があり、オリコン顧客満足度調査で、5年連続ハイクラス・ミドルクラス転職部門第1位を獲得した実績があります。
さらに、外国語での選考対策に対応してくれるコンサルタントがいる点も魅力です。研究職の採用選考では英語力が問われることも多いですが、JACリクルートメントは、英文レジュメ対策や英語面接対策などに対応してくれます。
評価:★★★★★5点
評価:★★★★★5点
評価:★★★★★5点
JACリクルートメントの詳細 | |
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会社名 | 株式会社ジェイエイシーリクルートメント |
住所 | 〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1丁目105 神保町三井ビルディング |
JACリクルートメントの評判は良い悪い?口コミからメリット・デメリットを徹底調査
アカリクキャリア
- 公開求人数
- 9,000件以上
- 対応エリア
- 全国
- 料金
- 無料
- 研究内容を活かして転職したい院卒者
- 最先端の環境で仕事がしたい院卒者
- 院卒者向けの求人だけを見たい人
アカリクキャリアは、院卒者専門の転職エージェントです。研究職は院卒者が多いため、相性抜群と言えるでしょう。
アカリクには、15年以上に渡って院卒者の転職をサポートしてきた実績があります。取り扱っている9,000件以上の求人は、すべて修士・博士に向けです。
高収入な求人が多く、中には年収1200万円を超えるような求人もあります。「研究内容を活かして転職したい」「最先端の環境で仕事がしたい」という研究職希望者におすすめの転職エージェントです。
評価:★★★★★5点
評価:★★★★★5点
評価:★★★★★5点
アカリクキャリアの詳細 | |
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会社名 | 株式会社アカリク |
住所 | 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-1-5 青山第一田中ビル2階 |
LHH転職エージェント
- 公開求人数
- 16,764件
- 対応エリア
- 全国
- 料金
- 無料
- 職種に詳しいコンサルタントに相談したい人
- 専門性の高さや、語学力を活かして転職したい人
- 年収アップを目指す人
LHH転職エージェントは、大手アデコグループのハイキャリア向け転職エージェントです。欧米やアジアに複数の拠点があります。
大手優良企業や外資系企業の、年収700万円以上の求人が豊富です。研究職としての専門性の高さや、語学力を活かして転職したい人に向いています。
またLHH転職エージェントには、「業界別」ではなく、「職種別」にコンサルタントがいます。専門性の高い知識を元に、現実的な視点でアドバイスがもらえるでしょう。特に一都三県、東海地方、関西地方の転職に強く、LHH転職エージェントで転職した人の62%が年収アップしています※。 10人に1人は、年収1,000万円以上を実現している点も特徴です。
※2023年4月LHH転職エージェント調べ
評価:★★★★★5点
評価:★★★★★5点
評価:★★★★★5点
LHH転職エージェントの詳細 | |
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会社名 | アデコ株式会社 |
住所 | 〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-7-1 霞が関東急ビル |
LHH転職エージェントの評判・口コミをもとにメリット・デメリットを徹底調査
リクルートエージェント
- 公開求人数
- 424,608件
- 対応エリア
- 全国
- 料金
- 無料
- 転職支援実績の多さで選びたい人
- 研究職に転職したい人や、研究職のキャリアを活かして異業種転職したい人
- 非公開求人の多さを重視したい人
リクルートエージェントは、日本国内でNo.1※の転職支援実績を持つ、全国対応の大手転職エージェントです。日本全国に20か所の拠点があります。
求人数が圧倒的で、公開求人だけで424,608件もあります。また、非公開求人の数も381,601件と、驚異的です(2024年7月24日時点、採用予定数)。無料セミナーや、キャリアアドバイザーによる履歴書や職務経歴書の添削、面接の対策といった、実践的なアドバイスも充実しています。
さまざまな業種・職種の優良求人を豊富に保有しているので、研究職に転職したい人はもちろん、研究職のキャリアを活かして異業種転職したい人にもおすすめです。求人数が多いため、年収キープできる転職先も見つかりやすいでしょう。WEB・電話カウンセリングに対応しており、土日も相談が可能です。
※厚生労働省「人材サービス総合サイト」における有料職業紹介事業者のうち無期雇用および 4ヶ月以上の有期雇用の合計人数(2022年度実績を自社集計)2023年6月時点
評価:★★★★★5点
評価:★★★★★5点
評価:★★★★★5点
リクルートエージェントの詳細 | |
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会社名 | 株式会社リクルート |
住所 | 〒100-6640 東京都千代田区丸の内1-9-2 グラントウキョウサウスタワー |
ランスタッド
- 公開求人数
- 5,227件
- 対応エリア
- 全国
- 料金
- 無料
- 年収800万円以上を目指す人
- 研究職としてのキャリアを活かして転職したい人
- 語学力を活かして転職したい人
ランスタッドはオランダで創業した、世界的に有名なハイクラス向けの転職エージェントです。外資系企業への転職に強く、研究職としてのキャリアや語学力を活かせる求人を見つけられます。
ランスタッドは39の国と地域に、4,900以上の拠点を持ちます。公開求人の80%が年収800万円以上です。専門性を活かしたい方におすすめとなっています。
また、外国語対応のコンサルタントも在籍しています。外資系企業やグローバル企業、英語力が求められるポジションの選考対策がしたい人にもおすすめです。
評価:★★★★★5点
評価:★★★★★5点
評価:★★★★★5点
ランスタッドの詳細 | |
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会社名 | ランスタッド株式会社 |
住所 | 〒102-8578 東京都千代田区紀尾井町4−1 ニューオータニガーデンコート 21F |
外資系企業に強い転職エージェントはランスタッド、創業60年世界最大級の求人ネットワーク
メイテックネクスト
- 公開求人数
- 15,139件
- 対応エリア
- 全国
- 料金
- 無料
- ものづくりの分野で実験や研究開発に携わりたい人
- 誰もが知っている大手企業に転職したい人
- 専門性の高い転職エージェントに相談したい人
メイテックネクストは、研究職・開発職・技術職の転職に特化したエージェントです。
2024年7月24日時点で、製品開発・研究開発(化学)の公開求人は545件あります。化学・素材分野、電気・電子・半導体分野などで、実験や研究開発に携わりたい方や、製造業・メーカーで研究開発職として働きたい方におすすめです。
メイテックネクストのキャリアコンサルタントは、製造業・メーカー出身の人が多いので、自分の専門分野の話も通じやすいでしょう。全国対応しており、土・日・祝日も相談可能です。
評価:★★★★★5点
評価:★★★★★5点
評価:★★★★★5点
メイテックネクストの詳細 | |
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会社名 | 株式会社メイテックネクスト |
住所 | 〒110-0005 東京都台東区上野1-1-10 オリックス上野1丁目ビル7階 |
エグゼクティブ専門 リクルートダイレクトスカウト
- 運営会社
- 株式会社リクルート
- 公開求人数
- 非公開
- 対応エリア
- 全国
- 料金
- 無料
- 研究職の専門性の高さを活かして転職したい人
- 英語力を求める企業との出会いを期待する人
- 年収800〜2,000万円前後を目指す人
リクルートダイレクトスカウトは、ハイクラス向けの転職サイトで、現在の年収が600万円以上の人におすすめです。自分から企業に応募するのではなく、スカウトを受けて転職する点が特徴となっています。
登録すると、あなたのレジュメを見た企業の採用担当者やヘッドハンターが、スカウトを送ってくれます。年収800〜2,000万円前後の、高収入なお仕事が多く、ミドル・ハイクラス・エグゼクティブの転職に最適です。
研究職の専門性の高さや、英語力を求める企業との出会いも期待できます。すでに年収が高めの人も満足できるでしょう。
評価:★★★★★5点
評価:★★★★★5点
評価:★★★★★5点
リクルートダイレクトスカウトの詳細 | |
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会社名 | 株式会社リクルート |
住所 | 〒100-6640 東京都千代田区丸の内1-9-2 グラントウキョウサウスタワー |
研究職の転職を成功させるコツ
研究職の転職は難しいです。求人数が少ない、募集があっても派遣社員の求人が多いといった理由が挙げられます。
以下のコツを押さえて、難しい研究職への転職を成功させましょう。
興味のない研究分野は選ばない
興味のない研究分野は選ばないようにしましょう。
「本命企業の選考に落ちてしまった」「希望する研究分野の求人が少ない」などの理由で、研究職に転職できればなんでもいい、と最終的に妥協してしまう人もいます。
しかし興味のない研究分野で成果を出すのは困難です。転職先で成果を出せなければ、使えない人だというレッテルを貼られてしまう可能性もあります。
研究職への転職は難しいですが、自分の興味に合っているかどうかは妥協しないようにしましょう。
研究職が年収アップ転職するなら年収レンジが高い企業を選ぶ
研究職で年収アップ転職を狙うなら、外資系や大手企業といった、年収レンジが高い企業に転職するのがよいでしょう。
また、業績がよく待遇のよいベンチャー企業も、ストップオプションなどを含めてトータルで見れば、年収アップできる可能性があります。
特に需要の多い分野や開発テーマで、高い実績やスキルを持つ人の場合は、高待遇で迎えようとする企業が多いので、年収アップしやすいです。
転職エージェントを活用する
研究職の転職では、転職エージェントの活用がおすすめです。
転職エージェントに登録すると、職務経歴書や自己PRなどの書類添削や、企業の特徴に合わせた面接対策が無料で受けられます。
特に異業種転職では、研究職としてのキャリアを上手くアピールする方法をプロから教えてもらいつつ、採用選考に挑むのがおすすめです。
企業の採用担当が研究職の仕事内容やスキルに明るくない場合も多いので、「新しい仕事に研究職としてのキャリアがどう役立つのかが分からない」と見なされてしまい、不採用になったり、低い年収を提示されたりすることがあります。
また研究職は他の仕事と比較して、年収水準が高いため、異業種転職でうまく自分の魅力が伝わらないと年収ダウンしかねません。
研究職は未経験でも転職可能?
「未経験で研究職に転職したい」と考える人もいます。
しかし研究したいと思っている分野に関する学歴や、専門知識がまったくない場合、かなり厳しいです。
学歴や専門知識を有する人でも、研究職への転職は簡単ではありません。
研究職への未経験転職は求人が少ないのでかなり難しい
研究職への未経験転職はかなり難しいです。求人数が少ない一方で、転職希望者が多く、経験と高度な専門知識が重視されるからです。
経験者であっても、ブランクがあると再度研究職に就くのが難しいのが現状です。研究職は、他の職種のスキルが活かしにくい仕事でもあるので、未経験者ではなおさら難しいでしょう。
どうしてもというのであれば、応募条件が比較的ゆるい中小企業を狙うのがおすすめです。ただし、業種経験と英語力は必須です。
業界のことがまったく分からないのでは話になりませんし、英語の論文も読めないと困るからです。
学歴は最低でも、博士の学位はあった方がよいでしょう。修士だと厳しくなりますが、ないよりはマシです。
研究職から未経験転職するなら同業種で職種だけ変える
研究職から未経験の仕事に転職したい場合は、これまでのキャリアを活かせる転職先を選ぶと年収ダウンしにくいです。
研究職の知識やキャリアを活かせる転職先としては、現職と同じ分野の生産管理や、品質管理などの技術職がおすすめです。
医薬品の研究をしている人なら医薬品業界、食品の研究をしている人なら食品業界といった具合に、現職と同業種であれば、職種が変わってもこれまでの知識や経験が重宝されます。
また、研究職から年収アップを狙って未経験転職したい場合は、コンサルティングファームに転職する方法もあります。
ただし研究職の知識や経験とは別に、問題解決能力や論理的思考能力なども求められるのでハードルは高いです。
研究職への未経験転職はサポートが充実したエージェントがおすすめ
研究職への未経験転職はかなり難しく、経験者に比べると圧倒的に不利になります。
そうした状況で転職先を見つけるには、これまでの経験を研究職でも活かせることを論理的かつ効果的にアピールすることが不可欠です。
研究職への未経験転職では、これまでのキャリアを効果的にアピールすること自体がかなり難しいため、転職エージェントでプロに相談しながら応募書類や面接の準備をした方がよいでしょう。
一般的な転職に比べてハードルが高い分、手厚いサポートが必要になるので、中堅の転職エージェントを利用するのがおすすめです。
大手より登録者が少ないので、一人ひとりにじっくりと時間をかけ、丁寧にサポートしてもらえます。
研究職の年収
研究職の年収相場は、企業の規模によって違いがあります。
大手企業の場合1,000~700万円
大手企業は有価証券報告書に、自社の平均年収を記載しています。
有価証券報告書によると、研究職として働ける大手企業の年収相場は、1,000~700万円です。研究職のみのデータではありませんが、参考にはなるでしょう。
たとえばソニーの平均年間給与は 1102万円、 住友化学は 911万円、花王は787万円です(2024年1月時点)。
なお、こちらは大塚製薬株式会社の研究職(薬物動態)が、dodaに掲載していた求人です。月額(基本給):250,000円~450,000円、予定年収500万円~1,000万円となっています。
中小企業の場合500万円ほど
国税庁の調査によると、研究職の平均年収は約521万円です。中小企業では、おおよそこれくらいの年収が望めるでしょう。
なお、日本人の平均年収は443万円なので、研究職は平均よりも80万円ほど高い収入が得られるとわかります。
参考:国税庁「令和3年分民間給与実態統計調査結果」
研究職の将来性
研究職には将来性があります。理由を見ていきましょう。
また、研究職の将来性に関する、注意すべき点もあわせて解説します。
研修職は必要とされ続ける
研究職は、革新的な商品や技術の開発に欠かせない仕事です。
特にIT、バイオテクノロジー、クリーンエネルギーなどの先端分野では、研究者の貢献が社会全体の進歩を支えています。今後も新たな社会の課題に対応するために、研究職は必要とされ続けるでしょう。
研究職は他人やAIに仕事を取られにくい
誰でもできる仕事ではないという点も、研究職に将来性がある理由です。
研究職に就くには、まず学歴が重要となります。コミュニケーション力さえあれば、学歴に関係なく歓迎されやすい営業職や接客・販売職と違って、理系の学部・学科で身につけた高度な知識や技術がなければできない仕事です。
ルーチンワークでもないので、機械やAIに仕事を取られる可能性も低いでしょう。
異動や研究打ち切りのリスクはある
以上の通り、基本的に研究職は将来性があります。しかし研究職として採用されたからといって、将来もずっと研究職として働けるとは限りません。別部署への異動となる可能性もあります。
また、研究が「企業の戦略に合っていない」「採算性がない」「成果が出ていない」と判断されると、途中で研究そのものが打ち切られてしまうリスクにも注意が必要です。
研究職の転職におすすめの転職エージェント・サイトに関するQ&A
研究職の転職におすすめの転職エージェント・転職サイトに関する、よくある疑問に回答します。
研究職からの異業種転職におすすめの転職エージェントは?
研究職から未経験で異業種に転職する場合、dodaやリクルートエージェントなどの大手転職エージェントがおすすめです。
大手転職エージェントは、業界・職種にとらわれず、さまざまな異業種の転職先を用意しています。
研究職におすすめの異業種は?
研究職におすすめの異業種としては、たとえば営業職、品質管理、マーケティングなどがあります。
大手転職エージェントなら、幅広い異業種の転職先選が候補として考えられるでしょう。
研究職への未経験転職におすすめの転職エージェントは?
研究職に未経験で転職したい人には、サポートが充実した転職エージェントをおすすめします。
たとえばLHH転職エージェントは、手厚いサポートで知られている転職エージェントです。
未経験で研究職に転職するのは難しいので、よりいっそう転職エージェントの手腕が問われます。
研究職の転職におすすめの転職エージェント・転職サイトを比較したい
以下は、研究職向け転職エージェント・転職サイト11社の比較表です。
転職サイト・エージェント | レビュー |
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リクルートエージェント | 最大手の転職エージェントで、求人数が圧倒的です。さまざまな業種・職種の求人を豊富に扱っており、非公開求人をはじめとする研究職の求人も多数含まれています。研究職から異業種転職したい人にもおすすめです。 |
JACリクルートメント | 30~50代のミドル・ハイクラスに特化した転職エージェントです。外資系や大手企業をはじめ、研究職の高年収求人も取り扱っています。年収1,000万円クラスの求人などもあるので、ハイキャリアの人におすすめです。 |
Spring転職エージェント | アデコが運営する外資系転職エージェントです。外資求人に強く、日系企業の求人も扱っています。研究職の求人も保有しており、人材価値にかかわらず必ず面談してもらえます。 |
ビズリーチ | ハイクラス求人に特化した、会員制転職サイトです。上位プランではヘッドハンターへの相談もできます。非公開求人をはじめとする、高年収の研究職求人が豊富です。キャリアに自信のある人におすすめです。 |
アカリクキャリア | アカリクは院卒者専門の転職エージェントです。非公開求人も非常に多く、年収1200万円を超えるような求人も。研究内容を活かした転職をしたい人におすすめです。 |
メイテックネクスト | 製造業界に特化した転職エージェントです。多様な分野の研究職の求人を多数保有しています。約80%が非公開求人なので、年収アップ転職を目指す人にもおすすめです。製造業出身のキャリアコンサルタントが多いです。 |
レバテックキャリア | IT系研究職におすすめの転職エージェントです。年収アップに強く、320万円アップさせた実績を持ちます。結果重視のサポートなので、内定率も高いです。大手には出ていない独占求人を保有していることもあります。 |
レバテックエキスパート | エンジニアのハイクラス転職に特化したエージェントで、IT系研究職の人にもおすすめです。保有求人の多くが非公開求人なので、年収アップできる転職先が見つかる可能性があります。 |
マイナビエージェント | 20代のための、中堅の転職エージェントです。さまざまな分野の研究職の求人を扱っており、サポートが手厚いので、未経験から研究職への転職にも比較的対応しやすいです。初めての転職にもおすすめです。 首都圏・関西圏に在住の20代〜30代のみ |
type転職エージェント | 一都三県の求人を対象とする、20~30代のための転職エージェントです。IT系やメーカーの求人に強く、少数ながら研究職の求人もあります。好条件の非公開求人が入ることもあるので、補助的に利用しておくとよいです。 |
パソナキャリア | 20~30代の年収アップ転職に強いエージェントで、3人に2人が年収アップできています。研究職の優良求人も保有しており、サポートも丁寧です。大手ほどではないものの、求人数も比較的多めです。 ※現在24〜45歳程度で関東・関西・東海在住の方限定です。 |
doda | 大手転職サービスの一つで、転職サイトとしても転職エージェントとしても利用できます。さまざまな分野の研究職の求人を扱っており、高卒でエントリーできる案件が出ていることもあります。 |
研究職に転職する際は転職エージェント・サイトを活用して成功させよう
研究職で年収アップ転職を狙うなら、外資系や大手企業といった、年収レンジが高い企業に転職するのがよいでしょう。
業績がよく待遇のよいベンチャー企業も、ストップオプションなどで年収アップできる可能性があります。
年収アップ転職では高収入の非公開求人を紹介してもらうのが基本なので、研究職ならハイクラス求人専門の転職エージェント+特化型エージェントを併用するのがよいでしょう。
なお、研究職からの異業種転職は大手転職エージェント、研究職への未経験転職はサポートが充実した中堅の転職エージェントがおすすめです。